歴代最多となる3つめのボタ・デ・オロを受け取ったクラック。
11月20日(水)、バルセロナ市内にあるla Antigua Fabrica Estrella Dammにて2012/13シーズンのボタ・デ・オロ(ゴールデンシュー)授与式典が催されました。欧州リーグ最多得点者(46ゴール)を表す金ぴかのシューズ型トロフィーを受け取ったのは、これが自身3度目の受賞となるリオネル・メッシ。黒のジャケットを着用し、ウリスト・ストイチコフから笑顔でトロフィーを受け取ったレオは「これは個人賞というより、チームのための賞だよ。1人では手にできないものだからね」と、同僚たちへの感謝を表しています。
目標はしっかりと治して復帰すること
カタルーニャやスポーツ界の名士たちが多数出席したセレモニー会場には、FCバルセロナからも仲間たちが多く駆けつけました。サンドロ・ロセイ会長を筆頭に理事会の面々、アンドニ・スビサレッタ、ヘラルド・マルティーノ監督と彼のスタッフ、プジョル、チャビ、セスク、ピケ、ピント、ジョルディ・アルバ、アドリアーノらチームメイトたち。こういった一体感も、バルサの魅力の一つです。
史上最多となる3度目のボタ・デ・オロを、ストイチコフ先輩(1990年に同賞受賞)から手渡されたレオ・メッシは、「家族や僕を愛してくれた人たち、そしてチームへと捧げたい。彼らがいなければ僕はこの賞も、前の2つも得られなかった」とコメント。そして「これはとてもステキな賞だし、チームがここ数年間やってきたものを認める賞でもある。個人賞というよりは、チームのための賞だよ」と語っています。
また、現在鋭意取り組み中のリハビリについては、「少しずつ良くなっていってるよ。もうほとんど痛みはないしね。復帰予定日は設定してないんだ。これから怪我がどう治っていくか次第だよ。あるべき時にプレーを再開するだろう。目標はしっかりと治して復帰することだからね。もう怪我を繰り返さないように、身体全体を強くしていきたい」と述べたメッシ。ベニト・ビジャマリンでの負傷以降、彼が公の場に姿を見せるのはこれが初めてですが、その明るい表情からは彼がすでに気持ちを切り替え、先を見据えていることが伝わってきます。
そして最後、司会進行役のオルガ・ビサさんが当日誕生日を迎えたタタさんに祝いの言葉を送り、バルサのプレースタイルについて訊ねられると「あまりに語られすぎてるよ。僕らの哲学は変わってはいないよ。プレーにバリエーションを導入し、チームとして成長してるんだ」と強調したクラックでした。
ジャケットは5,000ユーロ
さて今回レオ・メッシが着用していた黒のジャケットですが、これがまた控えめながらにセンセーショナルな柄でした。スポンサーであるドルチェ&ガッバーナによるお奨めなのか、レオ本人の好みなのかは彼に訊ねてみなければ分かりませんが、黒地にバラと見られるグレーの花模様はなかなか出来るものではない。SPORT紙の情報によれば、このジャケットの価格は5,000ユーロなのだそうです。
2011年度のバロンデオロ授与式ではスウェードのスーツを着用し、2012年度は水玉模様。そして今回がバラ模様ですから、レオがジャケット選びを楽しんでいるのは間違いないでしょう。残念ながら主役の座を譲るであろう2013年度のバロンデオロ授与式は、さてそんな井出達になるのでしょうか。
ロセイ「もし圧力がなければ、バロンデオロはメッシ」
メッシはこの授与式においてバロンデオロについて訊ねられ、「それは僕の目標じゃないよ。目標はしっかりと治して復帰すること」と繰り返しているのですが、周囲の人たちはやはり今年も彼に栄えあるトロフィーを得て欲しいものです。セレモニー終了後、報道陣の前に立ったサンドロ・ロセイ会長はまず、「笑顔のレオが見れたことがとても嬉しかった」とコメント。そして“あなたならバロンデオロは誰に投票するか?”と問われると、こう語っています。「1位がレオで、2位がレオ。3位もレオだね。その後がチャビ、イニエスタで、6位がブスケツだよ。もし政治的、メディア的プレッシャーがなければ、バロンデオロはレオになるだろう」
この水曜日から、少なくともカタルーニャのメディアでは、FIFAがバロンデオロの投票期日が突然延長し、すでに投票済みの内容も変更可能としたことに対して大反発が起きています。FIFAは当初15日までだった投票を29日まで延長。これはムンディアル予選のプレーオフでクリスティアノが活躍したことを受けての処置!でありアンチメッシ!という解釈です。
FIFAは「15日までに十分な数の返答が得られず、延長した」と説明していますが、なんかきな臭い。ゲームの途中でルールを変更するのは、スポーツを運営する組織としていかがなもんですかね?
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