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メッシ「このバルサにいれたことが幸運だった」

 

子供たちがとっても好きだというクラック。

9月30日付のエル・パイス紙に、リオネル・メッシのロングインタビューが掲載されました。それはもう、スペイン語が読めるとはいっても余裕ではない者にとっては、長すぎるゼというほどのインタビューでして^^。しかしレオがそういった取材を受けるのは珍しいことですし、某フットボルニュースサイトの記事はとってもあっさりとしているので、ここは頑張って、気力のかぎり紹介してみましょう。ちなみにエル・パイスはマドリーに本拠を置く一般紙であります。

 

バルサへの感謝

このインタビューはシウター・エスポルティーバのグラウンドにおきまして、いつものチームトレーニング前に行われました。よって朝8時半にメッシはやってきている。近々誕生するという息子にはチアゴと名付けるというレオに対し、質問者はまずこんなふうに訊ねています。寝るのが大好きというあなたですが、チアゴが生まれて寝る時間が減るときのための準備をしているんですか?「僕は寝るのが好きだけど、少しずつ減ってきてるんだ。チアゴが生まれた時の準備はばっちりさ。ものすごく楽しみにしてる」

バルセロナへ来てシエスタも学びましたね、という質問に対しては、「僕はここで全てを学んだよ!13歳でここへ来て、ここで育って、学校へ行って・・・大半のことはバルセロナで学んだんだ。僕がいつも感謝しているというのは、実際にそう感じているからさ」。ではそれらの感謝に対し、恩返しはできたと感じていますか?と問われ、レオはこう言いました。「そうは思わないよ・・・僕はいつもクラブへのコミットメントを示したいと思ってるんだ。最初の頃はおそらく、もっとすごくそう思ってたと思う。ここは僕のカサであり、僕のクラブ。なにもかもがバルサおかげなんだ。いつも言ってるように、ここで僕は幸せだよ」

 

チームあってこその個人

メッシは常々、気にかけているのは個人タイトルやゴール数ではなく、チームのタイトルだと言っています。では他になにか気にかけていることはないのか。彼はこう言いました。「そう、個人タイトルやら、他の選手よりも多くゴールを決めること以上に、僕はチームでタイトルを得ることを優先してるよ。あとは世界最高の選手になるよりも、良い人間でありたいんだ。全てが終わった時に、人はなにを持って入れるんだろう?僕は引退した時に、いいヤツだったと記憶されていたい。ゴールを決めるのは好きだけれど、プレーした人と友人になるのも好きなんだ。いっぱいゴールを決めるヤツだと評価を受けるより、人として評価される方が好いことだよ」

質問者さんは重ねて尋ねます。バロンデオロも気にしてないの?「賞を受けるのは良いことだし、もちろん感謝はするよ。でもそのことを僕よりも心配してるのはあなたたちで、チャビとイニエスタのどちらが良いか?という質問がなくなることはないんだ。その答えを誰が知っているんだろう?僕の幸運は、偉大すぎる選手たちがいるこのバルサにいれたことだよ。賞もタイトルもゴールも、すべてをこのバルサが与えてくれたんだ。これは歴史に名を刻んだチーム。ここやアルゼンチン代表でプレーする僕は幸運だよ。スゴイ選手たちが側にいる、それが肝心なんだ。チームが僕をベストにしてくれる。チームメイトたちの助けがなければ、僕はなにも手にしてはなかっただろう。タイトルも個人賞も、なにもね」

では彼、どんなことに腹が立つのでしょう。「負けるとイヤだね。人生では?人生では、貧しさだよ。僕はすごく貧しい国から来たからね。すごく小さな子供たちが道で物乞いをしたり、働くしかないんだ」

自分はとても恵まれている、というメッシ。近々父親になる彼ですが、物事の見方は変化しましたか?という質問には、「そうだね、物の考え方が変わった。もう自分のことは考えずに、子供のことを考えてる」と返答。ちなみにオムツの替え方については、甥っ子誕生の際にすでにマスター済みだそうであります。

 

子供たちを幸せにすること

メッシといえば、援助が必要な子供たちを助けるための基金も持っています。「僕たちは子供の教育に焦点を合わせてるんだ。教育とスポーツによって、子供たちをストリートから連れ出したい。僕たちはユニセフや病院、学校と連係して働いてる。子供たちを助けられるのはステキなことだね」

メッシの表情は、子供たちといる時にとても明るくなります。「子供たちは一番ピュアな存在だよ。特に小さな頃はそうで、悪意がないんだ。恥ずかしがる子もいるし、彼らはテレビで見る僕が何故そこにいて、彼らに話しているのかは分からない。僕が目の前に行くと、彼らはほとんどビックリしてるよ。子供を幸せにすることで、僕はより満たされるんだ」

世界的スターであるメッシは、どこへ行っても注目を集めます。いつも見られていることに疲れないのでしょうか?「僕は一切演技なんてしないから、苦しいことはないよ。僕はピッチにいる時もそうでない時も同じなんだ。だから他人の視線は気にならない。僕はいつもこうだからね。もうずっと前に有名になり始めたころは、恥ずかしいと思うこともあったかな」

 

プレースタイル、カンテラのこと

かつてメッシは、イニエスタやチャビのプレーする方がずっと難しい、と言っていたそうです。「チームを助けるために、僕は自分の出来ることをやってる。彼らのようにプレーする方法は知らないんだ。僕はただいつも、チームを助けようと頑張ってるだけ。いつも言っているように、ピッチに立ったら考えるのは試合に勝つこと。ゴールをたくさん決めることじゃなくてね」

そして。「僕のプレースタイルは子供の頃からそんなに変わってない、それは事実だよ。ただ僕はプレーについてたくさんのことを学んだ。バルセロナへと来て、カンテラで勉強したことが役立ったんだ。ちょうど昨日、僕は7歳の子たちが練習しているのを見たんだけれど、ここでの教え方は世界のどことも違うね。ここでは小さな頃から、ボールでプレーしてボールに気を配ることや、戦術やゲームを理解する方法を教えられる。小さな子供たちがすでに、僕たちと同じようにプレーしてるんだ!あれには驚くよ」

ペップの後をティトが引き継ぐと発表があった時、メッシはただニコッと微笑んだそうです。しかしその微笑が、クラブに落ち着きをもたらしたのだと言われています。「微笑んだのはきっと、それが良いニュースだと思えたからだよ。僕はティトを子供の頃から知っているし、ペップと彼とは5年間一緒にいたしね。僕を最初に起用してくれたのもティトだったよ。それまでの僕は控えの選手で、プレーしてなかった。カデッテで僕を先発させるようになったのは彼だったんだ。彼はオープンで普通の人。面と向かって、なんの問題もなく言うことを言うね。そういうのは好きだよ」

子供の頃は身体が小さかったメッシ。カンテラでの初試合のことはよく覚えてないそうですが、脛に怪我を負ったのだそうです。そしてその頃、相手チームの危ないキックから彼を守ってくれたのがピケでした。「そう、彼は身体が大きかったし、僕らはみんな小さかったからね。パパが僕らを守ってたんだ」

このところバルサはベビーラッシュです(メッシ、ピケ、バルデス、ビジャ、ペドロ)。チームでなにか示し合わせたことはあったのですか?と質問者さんは問うています。「ないよ!偶然のことさ。それは僕らが大人になって、より大きな責任をもつことの徴。とてもステキな責任だね」

この質問者さんはどうやらちょっと飛ばすところがあるようで、1ゴールでは満足しないあなたですから、子供もたくさんですかね?てなことを訊ねています。トリプレッテいっちゃいますか?などと^^。「さあどうかな・・・もし大家族になるなら、それが一番だよ」

メッシのプレーで驚かされるのは、屈強なデフェンサのタックルに彼が倒されないこと。自分から倒れたりすることもほとんどありません。「それも小さい頃からのことだよ。ずっとそうだったんだ。僕はいつも、プレーを完結させようとしてきたよ。ダイブはしなかったし、しようともしなかった」

フットボルバッセ時代、コーチたちが唯一プレーを直さず、個性を尊重してきたのがメッシだったそうです。「何度かは直されたりしたけど、詳しくは覚えてないよ。プレースタイルは尊重してもらった。ただここの哲学はワンタッチでのプレーだけれど、僕は誰にもボールを渡さなかったね!僕がパスを出さないと気付くまで何度も説教されたけれど、そのうち自由にさせてもらってた。でも少しずつパスをするようになっていったのも事実なんだ。入団した頃は、誰にも出さなかったけど!」……だから控えだったのかも^^

 

このバルサの強さのヒミツ

最近メッシはビジャとの口論で騒がれましたが、それについてはこう語っています。「もう既に言ったことだけれど、存在しない問題を探すことはないんだ。僕らのチームはスポーツを超えたところで機能している。人間としての質がすごいんだ。何年もそれが続くのは簡単なことじゃない。このチームの一番の部分は、常に試合に勝とうとしていることさ。でもなんといっても野心、物事を成し遂げ続けたいという強い気持ちだよ。全てを勝ち取った後でも、僕らはトレーニング中の紅白戦に負けると熱くなる。野心こそが一番なんだ」

それはペップの開いた道なのでしょうか。「そう、ペップが道を示して、僕らが後に続いてるんだ。彼が僕らをいつも主導権を持とうとし、ゴールへと向かうチームにしたんだ。彼は僕らに試合に臨む姿勢や、勝利への自信を与えてくれた。すごかったよ。彼はまた試合を分析し、準備するのがものすごかった。彼みたいな監督にはもう巡り合えないと思う」

 

さて冒頭でも書きましたように、このインタビューは非常に長いものとなっていまして、ここからしばらくはマドリーやモウリーニョに関する話題が続き、その後はアルゼンチン代表についての応答があります。しかしながら、わたくしのエネルギー残量はここらで終了ということで。最後に、最近のお気に入りはありますか?という質問に対するレオのコメントを紹介しておきましょう。

「カンテラの子供たちのトレーニングを見るのが好きだね。彼らを見ると、バルサの行ってる仕事に驚くんだ。子供たちはすごく小さいのに、バルサのスタイルでプレーをしている。そんなのはここだけだよ。だから僕は、子供たちを見ているのが好きなんだ」

 

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