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前半アトレティ、後半バルサ

 

課題も良いところもあったタフなテスト。

闘将シメオネに率いられ、“ファイナル”を得意とするアトレチコ・マドリーを相手に、そう簡単にはプレー出来ないだろう。3日前のレバンテ戦(7-0)のようにはいくまい。大方の予想どおり、21日(水)の現地夜更けに行われましたスーペルコパの第1戦はやはり厳しい戦いとなりました。平日の23時開始にもかかわらず満員となったビセンテ・カルデロンの熱気に後押しされたアトレチコは、タフな守りと激しいチャージによってバルサを圧迫。前半のカタランチームはまるで良いところがなく、シュート2本の有様でした。そして後半に反撃したタタチームを救ったのは、ネイマールの同点弾。これぞクラックの働きといったところです。

 

まずはシメオネの戦術が勝利

今回のカルデロンでの対決で、まず前半に上手くやったのはシメオネ率いるアトレチコでした。ポゼッションは早々にバルセロナへと譲り、統制の取れた2本のラインでスペースを消してカタランチームを封殺。得意の速攻によって12分に先制点(見事すぎるビジャのゴラッソ・・・!)を奪えたのは、まさに「してやったり」だったことでしょう。4-5-1の布陣を敷き、プランどおりにゲームを進めるアトレチコに対して、バルサは反撃の糸口を見つけられず。ただ時間だけが経過した45分でした。

まあ、お世辞にもすばらしかったとは言えないプレシーズンを終えただけで、マルティーノ監督の目指す鬼プレスの復活が成されたとなればむしろ話が出来すぎです。チームが失ったものを取り戻すには時間が必要ですし、早速改善ポイントが露呈したのは悪いことでもありません。

まず実力のあるチームが激しく守ってくる時、それを攻略するにはもっとリズムあるパス展開とスペースを作る動きが必要です。前半のリズムは去年のダメな時期の再現となっていて、常に数的不利にされている状態でした。中央ではスペースが存在せず、縦への意味あるボールが送り込めない。アトレチコのセントロカンピスタたちに瞬く間に囲まれ、バルサの中盤は後列から飛び出すことも出来ない。かといってサイドも活用できず、繰り返されたピケからペドロ、アルバへのロングボールが役立った場面も特にありませんでした。

 

ハーフタイム後はタタチームが反撃

ただそういうダメな前半を見ながらも、後半に向けた期待はありました。ヘラルド・マルティーノ監督がハーフタイムに選手たちにどんな指示を与え、チームがどうリアクションを起こしてくるのかとの期待です。そしてアルゼンチン人監督の処方は効果を発揮します。休憩時間中にメッシを交代させたのは、ギガクラックの左太ももに違和感があったからとのことですが、結果としてセスクが入ったことでチームにダイナミズムが生まれ、彼は自ら後半最初のチャンスを演出しています。さらに時間が経過するにつれ、前半に飛ばしたアトレチコには疲労の色が。中盤での圧力は弱まり、バルサは徐々に快適にプレーを出来るようになっていきました。

そういう状況の中、エル・タタは59分にネイマールを投入。そしてセレソンの若きエースはそのわずか7分後、これぞクラックの決定力により、ブエルタでの可能性を広げる同点弾をねじ込んだのであります。

そりゃあ、もうちょっと出来の良いパフォーマンスにて2点ほどの手土産は得たかったですが(アレクシス!)、後半に盛り返して引き分けたのはまずまずの結果です。追いついたことで士気も上がりますし、最後はフィジカルで上回っていたのも良い知らせ。チョロの戦術に対して改善策を見つけ出したエル・タタさんが、カンプノウでは試合を通して赤白マドリーをいなしてくれると前向きに期待するのであります。セントラルの控えいないのにバルトラをスタンド観戦させたってのは、ちょっと納得がいきませんけれど。

アトレチコ・マドリー 1-1 FCバルセロナのマッチレポはこちら

 

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