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妥当な引き分け

 

ゲーム内容からして、エンパテは仕方なし。

コパクラシコの4日後に、メスタージャでのリーガ。相当にハードな試合になるとの予想どおり、フレッシュさの見られなかったバルサは元気いっぱいだったバレンシアに大いに苦戦し、聖バルデスのパラドンによってどうにか勝点1を持ち帰るのが精一杯でありました。毎年この時期はしんどいので、ここで引き分けられたのは御の字。3月あたりからはいつも復調するチームですから、今はじっと我慢で春を待つのであります。

 

ロウラ「チームにフレッシュさがなかったのは事実」

メスタージャにおいて選手たちの動きが鈍かったことを、ジョルディ・ロウラ第二監督は試合後の会見で認めています。「他の試合のようなフレッシュさが私たちに不足していたのは事実だ。非常にタフだったマドリー戦で私たちが消耗していたのは疑いようがない。そしてそれは奇妙なことに、後半よりも前半に多く見られた。前半はバレンシアの強いプレッシャーによって、私たちはボール回しに大きな問題を抱えていた。よってパス展開にスムーズさがなかったのは、状態が良くなかったのはあるとはいえ、相手チームに快適にプレーさせてもらえなかったのが大きいんだ」

「いつものように、私たちが目指していたのは勝利だ。けれどもメスタージャの困難さを考慮すれば、エンパテは妥当な結果だった」

ジョルディ・ロウラはこの会見で、チームにフレッシュさがなかったと言いました。ならば何故、クラシコで電池が消耗していることが分かっている選手を繰り返し起用したのか。4日前の試合とこの試合では、ピントがバルデスになり、プジョルがマスチェラーノに代わった以外は同じイレブンが起用されています。「メスタージャでプレーすることの難しさを考え、マスチェラーノ以外は同じブロックを維持することを決めたんだ。彼を途中交代させたのはイエローカードをすでに1枚受けていて、スペース間で絶妙な動きをするソルダードに苦労をしていたからだ」

では、ダビド・ビジャがまたまた控えスタートになった理由は。「全ての選手が起用可能な場合は、誰がプレーすべきかを決めなければならない。そして私たちはこの試合の難しさゆえに、コパと同じブロックに賭けることにしたしたんだ。私たちにとってビジャは非常に重要な選手で、実際彼は出場後間もないシュートで、チームに勝利をもたらしかけている」

そして第二監督は、このバレンシア戦がもし日曜ではなく土曜であれば、ローテーションを採用していたであろうと語っています。「私たちにとっては、普通は4日もあれば身体を休めるのには十分なんだ。だから私たちは、ほとんど選手を入れ替えなかった。もし休息期間が3日だけだったなら、おそらくは先発をもっと変えていただろうね」

いずれにしても、ロウラに選手たちを責める考えは毛頭ありません。「他の試合のような良さはなかったし、プレーへの奥行きもなかったけれども、後半には試合を良くコントロールし、決定的なチャンスも3つか4つあったんだ」。そして。「ゲームの終盤、私は選手たちに頭を使ってプレーをするように言ったよ。けれども彼らはいつだって勝利を欲し、相手ゴールを攻略することを望んでいる」

では最後、聖ビクトル・バルデスについては。「ビクトルのパフォーマンスには満足している。私はいつも彼が、私たちの持ちうる最高のポルテーロだと言ってきた。今日の彼は非常にハイレベルだったよ。チームを助け続けているビクトルが私たちと共にいる間、私たちは彼をサポートしていく」

 

来るべき決戦へ向け

このメスタージャで引き分けたこと自体は、さほど気にするべきことではありません。1月から2月にバルサがポイントを落とすのはいつものことで、この時期はじっと我慢をしつつ、最低限以上の結果を残していけば十分。今シーズンはリーガにおいて2位以下に大きなポイント差をつけていますから、上手く調整していけるだけの余裕もあります。肝心なのは決定的な戦い(チャンピオンズが再開し、マドリーとのコパ準決勝ブエルタもある)がやってくる今月末に、良い状態で臨めるようになっていること。だから満点近いパフォーマンスを見せたバレンシアに、負けなかったのは上等です。

枠内シュートがわずかに2本(前半のメッシのペナルティと、後半のペドロ)だったのは、バルサの試合としてはかなりの少なさですが、これはバレンシアの統制の取れた守備、終わることのないプレッシングが素晴らしかったということにしておきましょう。セスクとビジャのシュートがあとわずかで外れなければ、状況も大きく変わっていましたし。勝ち、引き分け、負けの可能性がどちらのチームにもあった試合で、引き分けたのは妥当な結果です。

気になるところを挙げるとするなら、このところの失点パターンとなっているクロスへの処理でしょうか。このバレンシア戦はソルダードにエリア内へとボールを放り込まれ、ピケが頭で弾いたところをバネガに拾われて決められました。先日のクラシコではエジルのボールをバランが押し込み、リーガ初黒星となったレアル・ソシエダ戦でもアギレチェの劇的決勝弾はたしかそうだったような。ハイボールに弱いのはこのチームの特性とはいえ、なんとか対策が必要です。

幸いと言いますか、バルサはこれからの2週間、ミッドウィークの試合がありません。5日の代表戦ではたくさんの選手が連れて行かれますが、10日(日)のヘタフェ戦(カンプノウ、12時)からグラナダ戦(16日)までは中5日。コンディションを上げ、ミラン(サンシーロ)、セビージャ(カンプノウ)、マドリー(カンプノウ)、マドリー(ベルナベウ)と続くタフな4連戦へと臨んでくださいませ。

【バレンシア 1-1 FCバルセロナのマッチレポートはこちら】

 

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