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皮肉モードのマルティーノ

 

勝ち抜けを決めるために、ミラン戦は非常に重要だと監督。

さてミラン戦です。チャンピオンズリーグのグループHはここまで3節を終え、7ポイントを獲得しているバルサが首位。2位ミランが5ポイント、3位セルティックが3ポイントとなっていて、もしカンプノウにてタタチームが勝利すれば、2試合を残して1/8ファイナル進出が決まります。それによってバルサは年末のリーガをよりゆとりを持って戦うことができる。ここはきっちり勝点3を確保し、足場を固めたいところです。珍しくゴール日照りが続いているメッシがネットを揺らせば、ムードはさらに明るくなる。ネイマールのチャンピオンズ初ゴールもまた良いニュースとなりましょう。

 

バルサもまたクライシス?

というわけで火曜日に行われた監督と選手による前日会見なのですが、今回のマルティーノ監督はちょっぴりコメントに失敗した感じで。サンシーロでの試合以降、1分2敗のミランのチーム状態について訊ねられたミスターは、こんなふうに皮肉たっぷりの返答したのであります。「私たちも同じくクライシスだよ。両チームに大きな差はなく、どちらも似たような状況だ

その後もミランの状態に関する質問は(他のテーマを挟みつつも)続きます。タタさん曰く、「私はいつも、クライシス中のビッグチームというものを疑わしく思ってるんだ。私は歴史あるチームを尊重しているし、そういったチームには的確なプレーをしなければ痛い目に遭わされるものだからね。3ポイントを獲得するためには、良い試合をしなければいけない」「これはグループリーグ突破を決める上できわめて重要な試合だ

そして続くクライシスに関する質問に対し、笑顔を交えつつこうも言うマルティーノでした。「実際、私はなにがクライシスかは分からないんだ。ただ私は自分が読み、聞くものは理解できるし、そこではクライシスだと言われている。改善の余地は常に存在知るものだし、私たちが改善できることにも疑問はないよ。チームのレベルが上がることで、個人のフォームも上がっていくと思う。相手にダメージを与え続け、相手チームがたくさん対策を持たないために、バルセロナは代案を持つ必要がある」

違和感が残るのは、確かにこのところはタタチームの戦術バリエーションに関しての議論は盛んではあるものの、メディアで“クライシス”だと言われているようなことはない点です。たまたまマルティーノがそういう記事(たぶん首都系)を見たのか。フシギなところです。たまたま機嫌の悪い夕方だったなら良いのですが、ちょくちょくメディアとぶつかるようになってくると事は面倒になります。

 

基本スタイルは変えないが、バリエーションは必要

会見では緊張感の走る瞬間もあったようですが、全般として監督は和やかな表情で受け答えに応じています。巷で行われている、バルサのプレーレベルに関する議論に対しての見解はこうです。「私は結果を御旗にして会見室に入ったことは一度もないし、議論は良い事だと思ってるよ。ただし議論をすることと、大問題があるように言うのは別の話だ。まあこのクラブや街、国を知っていくことで、より落ち着いて受け取っていけるようになるだろう。数週間前には、ここでのことが私には風変わりに映ったんだ。今はそれほど奇妙だとは思ってないよ。私はチームに集中しているべきだね

ただ、新監督がバルサのスタイルを変えようとしている、と語られることには、タタさんは不満だと言います。「私たちは変えることを望んではいないよ。もし私たちが別の方向へ向かっていると思うなら、そう言ってもらえば構わない。私がそれを訊ねられたところで、別方向には向かっていないと言うだけだけれどね」

マルティーノ監督によると、今チームが取り組んでいるのはスタイルを保った上でのバリエーションの増加です。「マドリー戦でのアンドレスは、多くの時間チームのベストだった。あの試合ではおそらく、彼が最も際立っていただろう。私たちはアンドレスとチャビが中心であるように試みているし、バルセロナのフットボルをするようにこだわっているんだ。けれども私たちは前線に、ここぞのタイミングではダイレクトなフットボルのできる選手たちも擁している。18回のタッチをする必要がある時と3回で良い時があると、ある選手が言っていたよね。その両方で彼らは良い仕事ができるんだ

そしてエル・タタさんは冗談&皮肉口調で言いました。「チームが負けた時、どうなるのか私には分からない。だからその時のために、戦争映画をいくつも観てるんだ。負ける日は確実に訪れるからね」

 

みんな心配メッシ

ミスターにとっては、繰り返されるメッシに関する質問もウンザリなテーマです。「このところ私は同じ質問を20回受け、同じことを言い続けているね。私は彼がチームにいて、彼を指揮できることを嬉しく思っている。次の試合でも彼が、いつものように貢献し続けてくれることを期待しているよ。メッシに対してはハードルが高くなりすぎてたんだ。彼は試合のたびに3ゴールを決めたり、アシストをするから、4試合得点がなくなると、ビーゴでのアシストやミラン戦のゴールが忘れられる。周囲がどう思っているかは知らないけれど、私は心配はしていないよ」

メッシは数日前、SNSにて“自分はまだ100%じゃない”と投稿していますが、それについては「短期間に怪我が重なっていたから、その都度フォームを失うことはある。それで100%じゃないと感じているんだろう」との見解を示す監督です。

 

ミランの壁を打ち破るには

プレースタイル議論やメッシの状態が関心を集めている現在のバルセロナゆえ、水曜日の試合に関する質問はさほど多くなかったようです。今回の試合の目標をマルティーノ監督はこう説明しました。「自分たちのいつものプレーをして、ミランに打ち勝つことだよ。流動性を持って粘り強くゲームを組み立て、ミランに前回のようなプレーをさせないことだ。サンシーロでの4-5-1は破るのが難しかった。引いて待ち構えられるシステムは、破るのが難しいからね」

先発メンバーに関する質問にはいつものようにはぐらかしているタタさんですが、アドリアーノが「必要ならばエスパニョール戦でも起用できる状態だった」との情報は提供しています。SPORT紙、MUNDO DEPORTIVO紙の先発予想はいずれもバルデス、アルベス、ピケ、マスチェラーノ、アドリアーノ、ブスケツ、チャビ、セスク、メッシ、アレクシス、ネイマール。3月にミラン戦をプレーした直後、7ヶ月のリハビリ生活に入ったプジョルが、バルサの次に愛するロッソネロを相手に大活躍、ってのはないんですかねー。2週間前のパンプローナ以降、しばらく出番が来てませんし。

 

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