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ラポルタが会長選への出馬を発表「バルセロニズモ全体の団結を」

FCバルセロナ会長選挙の主役の一人、元会長が出馬を表明
自分はクラブを愛しており、クラブに成功を呼び戻せるプランがあるとクレに呼びかける

来年1月24日に投票が行われるFCバルセロナの会長選挙。そのキャンペーンにおいて主役のひとりとなるであろうジュアン・ラポルタが11月30日、選挙戦への立候補を正式に表明しました。ご存じのとおり、2003年から2010年にかけてクラブ運営を担当した元会長。今回彼が掲げるのはバルセロニズモの団結、そしてチャンピオンズ優勝を毎年狙えるチーム作りです。

バルサを世界の第一線へ戻すために立候補した

「Estimem el Barça」。私たちはバルサを尊重する。バルサを尊ぶ。それが今回のバルサ会長選挙におけるジュアン・ラポルタ陣営のスローガンです。出馬表明の場所は、バルセロナ市内の世界遺産 サン・パウ病院内にある el Recinto Modernista Lluis Domenech i Montaner。素敵なところを選びましたな。一度行ってみたい・・・。

こういうのを一々調べているから時間がなくなるわけですが、それはさておき、ラポルタは今回の出馬がクラブ愛によるものだと演説しています。

私が立候補をしたのは、バルサを、ファンを、ラ・マシアを、そしてクラブを愛しているからです。私はもう一度、バルサのために働きたい。私たちには経験と組織が必要とする変化を起こすために欠かせない決断力があり、準備は整っています。私が立候補したのは、私たちにはバルサを成功の道へと戻し、世界の第一線へと戻すためのプランがあるからです。そしてそのプランはハードワークと呼ばれる。惰性で生きてはならないのです」

バルサはひとつの感情です。クラブの唯一の所有者であるクレへと喜びを呼び戻すために、私たちは飽くことなく働いていく。バルサは私たちを一つにする感情なので、バルセロニズモの団結を願います。チームを勝利、成功、栄光へと向けて後押しするために、全員が一つになる瞬間なのです。誰を非難することもなく、過去を見ることもなく。バルサはユニバーサル(普遍的・世界的)なクラブであり、世界へと開かれたカタランクラブとなることを私たちは諦めません。私たちはカタルーニャの文化、言語、権利、そして自由を促進し、守ることが出来るクラブです。そして同時に、世界中にいる私たちのファンの考え方を尊重し、守り、まとめられるクラブでもあります」

「この惑星のいかなる片隅からバルサを愛する何百万の人々にとって楽観主義の原動力とバルサがなるために、私は働いていきます」

下手な訳で申し訳ない。つまりはサンドロ・ルセイバルトメウ一派が進めたカタルーニャ主義をゆるめるということでしょう。政治とスポーツは分離するわけです。

恨みは持たない

そしてラポルタはこの出馬表明で何度もバルセロニズモの団結を強調しており、自分が新会長となった場合、前バルトメウ理事会の経済的損失に対する責任追及は控えめにするようです。

全員が一つになって進んでいかねばならず、私は後ろを見たくもなければ、誰も非難したくはないのです。壊すのは最小限にとどめたいし、もし必要であるなら、経済的な損失の理由を知るために、クラブの前の責任者たちと話をするつもりです」
「恨みから統治してはならないのです。そして私は、私たちが苦しんだ Acción de Responsabilidad を誰にも望まない。のちに判事は言いました。私たちのせいだとされた損失は、私たちが生んだものではなかったと」
「後ろを見ることで時間を無駄にしたくはないですし、バックミラーを見ながら運営したくもありません」

メッシは話し合いの機会をくれるだろう

スポーツ面での目標は「ラ・マシアの復活」と「再びチャンピオンズで優勝できるようなチームとすること」ということで、普通なので適当にスルー^^ どの候補も大体そこは目標に掲げます。
もうひとつの、誰が新会長になろうとも大きな挑戦であるレオ・メッシの残留説得については、こう述べる元会長です。

「彼の扱われ方に関しては非常に落胆しているのは確かです。ただ、メッシはバルサを愛していますから、バルサにワンチャンスをくれるだろうと私は確信している。彼が全員にとって最良の決断を下すために、自分なら彼との話し合いの機会を持つことは可能だと思っています」

「メッシは私を知っていますし、私たちがラ・マシアやクラブ、監督たちをどのように扱うかを知っている。私が誇らしく思うのは、私が約束を全て果たしてきたと彼がいつも私に言ってくれることです。私たちのプロジェクトを彼に語れることを期待しています」

口約束を次々に反故にしてきたバルトメウ一味と自分は違うと。

前回の反省を活かし

もうひとつ気になったのは、前回の反省を活かし、“チームラポルタ”としてクラブ運営にあたる考えであることです。

「続くべき道を示す人物、リードする人物を選ぶ選挙だとは理解しますし、私はその責任を引き受けますが、もし私たちがクラブを運営する名誉と責任を手にした暁には、私たちが行うことはすべて、私に付き添うチームや、私たちに合流する人々の功績となるでしょう。来週発表する私たちのチームは、クラブを愛するすばらしいプロフェッショナルや事業者たちで編成されています」

前回は理事会が空中分解しましたからね・・・ それは絶対に避けるべく対処するでしょう。

現地のソシオ/ソシアたちがこのジュアン・ラポルタをどのように評価しているのかを肌感覚で知ることはできませんが、いまでもカリスマ性は失っていないようですし、抜群の知名度を誇ることからも選挙キャンペーンの中心的存在とはなっていくでしょう。ライバルはチャビ監督を掲げるビクトル・フォン。その他の候補者たちは、これからの動き次第です。

ラポルタの言葉を見て感じるのは、以前と比べてずいぶんとトゲが取れたなと。2003年当時はヌニェス理事会を批判し、攻撃こそ最大の防御なり、てな様子でしたが、そういった尖った部分は今回は見せてはいない。ロナルド・クーマンが上手くやるなら続投させるようですし、チームを騒がしかねない冬補強についても言及しない。なかなかに上手くやった出馬表明でありました。

 

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