激しくスペクタクルな試合を目指していくと監督。
欧州各地で2014/15シーズンのチャンピオンズが開幕しました。スペイン勢ではアトレティコ・マドリーがギリシャにて、彼の地の怖さを改めて示されたわけですが(祝アフェライ得点)、我らがバルサは地元での開幕戦ですのできっちりと白星発進をしなければなりません。この試合はルイス・エンリケにとって、監督としてのチャンピオンズデビュー戦でもあります。よってUEFAによる前日会見への出席もこれが初めてとなるミスター。とはいっても、いつものプレスルームでのよく見かける記者陣もたくさんいる会見ですので、特に緊張感も気負いもなく、自然に欧州デビューへの意気込みを語ったルーチョです。
「チャンピオンズはとても魅力的でステキなコンペティションだから、そのデビュー戦は特別だね。試合へと臨むにあたって、チーム状態は良好だと思う。改善すべき点はまだ幾つもあるにせよ、全体としては準備OKだよ」
今回の試合はキプロスのAPOELニコシアが相手とあって、チャンピオンズ開幕戦であること以外の盛り上がりはそうありません。「あまり関心を引かない対戦相手だけれども、私にとってはPSG戦と同じくらい重要な試合なんだ。ここでの3ポイントは非常に重要だからね。私たちにはファン(のサポート)が必要だ。彼らがスペクタクルな試合を観られるように頑張っていくよ」
最低目標は設定せず、一歩ずつ進む
監督としての欧州デビューに際し、気負いは微塵もないとガッツエンリケは言います。「相手チームが別の言葉を話し、チャンピオンズの星やアンセムがあるからといって、ナーバスになることはまったくない。週末のリーガの試合と同じだよ。選手の場合はまた別だけれど、監督としては関心があるのは、相手を如何にして攻略するかということだけだ」
バルサは過去7年で6回、チャンピオンズ準決勝に進出しました。しかしコンペティションが始まる時、まず目指すのは初戦の勝利だとミスターは強調します。「チームの陣容や近年の成績をふまえて、チャンピオンズでの最低目標を設定することはあまり意味がないと思う。第一の目標は、コンペティションの最初の試合に勝利することだよ」
獲得して一番嬉しいタイトルはどれか?との問いには、「もし何らかのタイトルを獲得できるなら、その獲得したタイトルが一番嬉しいだろうね。私がタイトルによって判断されるのは論理的なことだ。私たちは全てのタイトルを目指して戦っていくし、その力が私たちにあるかどうか見ていこうじゃないか」と語った監督。その点では、ここまで失点がゼロなのは明るい材料です。
「チームの守備への姿勢にはとても満足してるよ。ボールを保持していない時の私たちは11人のデフェンサであり、保持している時は11人のアタッカンテなんだ」「アスレティック戦の先制点はサンドロがボールを奪い、そこからブスケツ、メッシ、ネイマールと渡って生まれたものだった。ボールを押しこんだ選手だけを評価することが時々あるけれどね」
リズムあるプレーが勝利への近道
今宵のライバルであるAPOELニコシアに関して、ルイス・エンリケの分析はこうです。「このすばらしきスポーツには、格下と仮定されたチームによって上位のチームが一泡ふかされた例が満ち溢れている。私たちに激しさと注意が足りなければ、私たちは苦しめられることになるだろう。逆に激しく、リズム良くプレーできるなら、私たちはより易しく勝利に近づけるはずだ」
「試合はここ最近のものと似た展開になると予想している。私たちが目指すのは相手チームの長所を消し、相手陣内でプレーし、私たちの持ち味を相手に強いることだ。APOELはポルトガル人とブラジル人選手の多いチームだね」
先発メンバーで注目されているのは、ポルテーロが誰になるのかです。「変更がある場合は、まず彼らにそれを伝えるよ。私はここへ来て以降、チームには3人の優秀なポルテーロがいて、チームにとって最善となる決断をすると言ってきている」「守備が改善されたことで、ポルテーロが仕事をする場面は少なくなっている。その瞬間が訪れた時が、彼らの輝かなければならない時だ」
そして他の気になる選手たちについては、「ダニ・アルベスは良い状態だよ。トレーニングも普通にこなしているし、起用可能だと考えて構わない。ベルマーレンはまだドクターの許可を得ていない。ドグラスは、、ところで彼の発音はドグラスなんだけれど、理論的には出場できる状態にあるよ」とのことです。まさかの読み方訂正^^;
選択肢を複数持ち、臨機応変に変える
一方、ネイマールに対しては「昨シーズンの出来はとても良かったと思う。彼はスペクタクルな選手だし、去年よりさらに良くなっていける。野心とゴール、突破力のある選手だ」と評価したガッツ。レオ・メッシはアシスタント役に変化したのか?との質問には、こんなふうに回答しました。
「彼の役割が変ったとは思わない。彼はどんなプレーでも世界最高になれる選手だけれど、ゴールよりもアシストが多くなりはしないだろう。けれども私たちは、得点をし、また先読みをされないためにも、複数のオプションを持ちたいと考えている」「私たちの狙いは、選手たちの長所を活かすために、プレースタイルを可能なかぎり彼らの特性に合わせることにあるんだ。ここからは必要性に応じて、私たちはスタイルを変えていくだろう」
そして。「このような選手たちの揃った、このレベルのチームの監督できるのは非常に恵まれたことであり喜びだよ。主役はあくまでも彼らであって、私は同伴者にすぎない。浮き沈みが訪れた際に良いイメージを与えるためには、精神状態が決定的になってくるだろう」
最後、レアル・マドリーに早くも6ポイント差をつけた件については、「現時点では、他のチームのことに関心はない。ライバルたちの分析をするには時期尚早。そりゃあ私もみんなのように、彼らには毎試合負けてほしいけれど、私たちはこれまでと同じように自分たちの道を進まなければならないんだ」とのことです。
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