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ルーチョ 「システムが増えることでより強くなる」

11人で攻め、11人で守る必要があったと監督。

ルイス・エンリケはなかなかに大胆な監督です。チャンピオンズF組の1位か2位が懸かっている以外は、勝敗はさほど決定的ではなかったとはいえ、注 目度の高いパリ・サンジェルマンとの試合で3-4-3のサプライズ。その前振りとしてモントーヤとドグラスを招集リストから外した時は、そうはいってもア ドリアーノでしょうと思いましたが、ふたを開けると3バックですから勝負師というか、思い切ったことをするのが大好きなんでしょう。内容としてはこのぶっ つけチャレンジが機能したとはいえませんが、結果は上々の3-1勝利。トリデンテが初の揃いぶみをし、グループ首位も確保し、公式戦8連勝とチームとして は加速モードです。

突然の3-4-3でよくやった選手たち

ダニ・アルベス出場停止に伴っての“右ラテラル不在”に対処するため、いきなりの3バックを決めたルイス・エンリケのムチャ振り^^;に 対し、選手たちはとてもよく頑張っていました。トレーニングでは以前から試していたとは考えられますが、PSGのような強力なチームが相手の初実践となれ ば簡単にはいかない。前半も後半もピンチに晒され、70分頃にいつもの4バックに戻してルイス・スアレスのゴールでダメ押しするまではどう転んでもおかし くはない展開でしたし、崩されても諦めない守備陣の最後の踏ん張り抜きに、この勝利はなかったでしょう。

そのなかでも良かったのがピケ、マテューと3バックの一角を担ったマルク・バルトラです。チームの激しさが落 ち、パリ・サンジェルマンに押し込まれていた後半立ち上がりの大ピンチで、身体を張ってモウラ、カバーニ、マトゥイディの至近距離シュート3連発をことご とく防いだあのプレーはゲームのポイントの1つ。この試合においてはバルサが獲得を試みたセレソンの2セントラル、チアゴ・シルバ&ダビド・ルイスよりも 良いパフォーマンスでしたし、彼をもっとたくさん起用してほしいとの思いはさらに強まりました。

あとはチームの反発力。相手チームに先制を許すと守備を固められ、余計に苦労することで決まりですが、週末のエ スパニョール戦に続いてリアクションを示し、最終的には鮮やかな勝利になっている点はチームに自信を植え付けましょう。ただ、先制はされないのがベストで すし、強豪が相手でも確実に勝てる方が良い。ルーチョはもうちょっとメンバー(守備陣)を固定し、システムを熟成させても好いんじゃないか、とも思いま す。この3-4-3をミスターが今後どう使っていくつもりなのか、気になるところです。

ベルナベウでのマテュー左ラテラルとか、メスタージャでのブスケツ+マスチェラーノとか、注目の試合で何かをやってくる傾向にあるルイス・エンリケ ^^; そして普段はレギュラー格で出場時間も多いのに、注目試合では何故だかベンチスタートになるイバン・ラキティッチの不思議。

如何にして相手にダメージを与えるか

試合終了後のルイス・エンリケは、何故にこのPSG戦で3-4-3に賭けたのか、その理由を次のように説明しています。「システム上のリスク?それは結果次第だよ。上手くいくかどうかは結果によるだろう。私たちは大きな欠場者が出て、どうすれば守ってくる相手にダメージを与えられるかと考えたよ。私たちの選手たちの特長を活かしての判断だった。相手に先行を許したけれど、私たちはその後良いプレーでスコアをひっくり返した。私たちは是が非でも勝つ必要があったし、レオのためにスペースを作り、後方から良いボールを出すことを狙っていた

そして監督は、「今調子の良いアルバを外したのは、相手によりダメージを与える方法だと考えたからだ。守備バランスを崩せる選手たちのために、スペースが欲しかったんだ。より多くの戦術デザインを用いれるほどに、私たちは強くなると思う。相手チームは私たちの手を読めなくなる」、と引き出しの多さの重要性を強調。夏の就任会見で“先の読めないチームにしたい”と言っていたルーチョですので、これからも試行錯誤は続けられていくでしょう。

相手チームによって戦術を変えてくるように思えるルイス・エンリケですが、彼自身はそうではないと言います。「相手がどうプレーするかではなく、私たちがどのように相手にダメージを与えられるか、それによって決めている。この2つは同じではないよ。インテリオールタイプの選手か、ピボーテタイプか、ニュアンスはいつも存在している。自分たちの選手の特徴を活用することを試みているんだ

今回の3-4-3では、ペドロのポジションも驚きの1つでした。「彼にはサイドでプレーする選手にとって普通のことを要求した。守備においてはアグレッシブに、周りと協力し、そして走るように求めた」、「パリのようなレベルのチームに勝つには11人で攻撃し、11人で守る必要があるんだ」、「ペドロ、メッシ、ネイ、マスチェラーノ、、全員の仕事が心に残ったよ。チームは一つのブロックでなければならない

ついに実現したトリデンテの揃いぶみに関しては、「彼らにとってもチームにとっても良いニュースだね。ただ喜ばしいのはゴールが決まって試合に勝てたことで、誰が得点したかではないよ」とのことです。

 

コメント

  1. バルセロナファン より:

    バルトラの体を張ったシュートストップはプジョルを思い起こさせましたね!

    ただ、その一方でイニエスタの調子が心配です。ドリブル、パスともにいいところがなかったように思います。

    あと、シャビが入ったあとチームの雰囲気というか、パス回しがイキイキしたように感じました。やはりシャビはバルサにとって唯一無二の存在ですね!

  2. 魂を感じられるセントラルは良いですよね!
    バルトラには是非、バルサを象徴するような選手になってほしいです。

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