ガス欠気味でも全力を出した選手たちを称える。
ヌノ・エスピリト監督率いる好調バレンシアをカンプノウに迎えての一戦は、予想に違わぬ厳しい試合となりました。バルサはルイス・スアレスの開始50数秒のゴラッソによって先制に成功したものの、その後は中盤での支配争いに敗れてピンチの連続。クラウディオ・ブラボによるペナルティブロックなどがなければ、もっと苦しいゲームになっていたに違いありません。試合終了後の記者会見にてルイス・エンリケは前半はバレンシアが上回っていたことを認めつつも、全体としては決定機を活かしたバルサが勝利に相応しいと強調。自分たちはこうして「任務を果たしたので、次は他所のチームの番だ」と述べています。
チャンスを活かした者が正当な勝利者
パリでのPSGとのチャンピオンズ対決からわずか中2日での今回のバレンシア戦。ルイス・エンリケがまず評価したのはチームが手にした結果です。「すばらしい結果だよ。今日は選手たちを称えるための日だ。彼らはいつもよりもエネルギー残量が少なかったにも関わらず、体力が空になるまで頑張っていたからね。それにファンも桁違いにすばらしかった。今日は完璧な一日だった。私たちはこれで任務を果たしたので、プレッシャーは後でプレーするチームへと行く。次は他所のチームが任務を果たす番だね。バルサは元気を手にした?ノー、超元気になったよ」
あっという間に1-0にしてから苦しみまくった前半について、監督はこう振り返りました。「私たちがカンプノウでプレーした、そのどれとも違う試合だった。スタートは信じられないほどだったよ。そしてその後はプレッシングから逃れる際に多くの問題が発生し、これまでになかったようなエラーを幾つも犯し、バレンシアは多くのゴールチャンスを作り出していた。前半の彼らにはもっと好い結果が相応しかったね。後半はカードを受けていたアドリアーノを交代するなど幾つかの修正を加え、ポジショニングが良くなった。プレッシャーをくぐれるようになり、私たちの望む状況となったことで、試合を支配するようになった」
90分を通した結果では、バルサに3ポイントの価値があったとルーチョは言います。「私にとっては、これは極めて正当な勝利だよ。バレンシアは特に前半にゴールチャンスがあったわけで、フットボルで重要なのは効率性だ。もしチャンスを作り出しても得点ができなければ、試合に勝つのは難しくなる。彼らは前半にペナルティを手にしたけれどブラボがそれを止めた。そしてその後のチャンスも的を射られなかった」
勝者のDNA、野心、スピリット
バルサはバルサ、と言いますか、遺伝子に戦うスピリットを持っているのがバルサだとミスターは表現します。「このチームの選手たちには勝者のDNAがあるし、だからこそ彼らはバルサ選手なんだ。私はここへきた初日から、選手たちのなかにタイトルを獲得するためにハードワークするという気持ちを見て取っていたよ。それは最後まで続いていくことだろう」
次のPSG戦へは再び中2日とハードな日程が続きます。「これから火曜日まで身体を休められる。今日は怪我へのリスクによってプレーすることができなかった選手がいた。そういったフレッシュさの不足は時折、決定を下す際に感じられてきたけれど、最終的に私たちはそれらを乗り切ってきている」
そしてレオ・メッシの貢献について訊ねられるとルイス・エンリケは、「レオも他のデランテロたちもお互いをよくサポートしていたし、前半に守備面で問題があるときは助けに来ていた。前線の選手たちも守備の選手たちもお互いを必要としているわけで、彼らはそれをよく理解している。だからこそ私たちは失点数が少ないんだ」と説明。好パフォーマンスをまた披露したブラボとテル・ステーゲンがレベルを維持している件については、「簡単なことだよ。スビサレッタというスポーツディレクターが2人のスーパーなポルテーロを獲得したからだ。私たちにはさらにマシップもいる」と述べた監督でした。
ちなみにエンリケには、ラポルタが選挙に勝ったらグアルディオラを呼び戻すんじゃないか?とのイジワルな質問もあったようですが、「なんて邪まな想像なんだ。私は激しく今を生きているので、10日先に起こることも気にかけてはいないよ」と皮肉っぽく返しています。
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