しかしこれまでどおりに続けていくことが重要だと強調。
選手たちのタイトルへの強い欲求がひしひしと感じられる試合でした。シーズン終盤の最初の山場とされた“トゥールマレ”を終え、ともすればひと安心してしまいそうな中位チームとの試合。けれども選手たちは気を緩めることなくキックオフと同時にギアを上げて加速していき、前半だけでマニータを完成させました。集中してプレーに臨んだこと、ルイス・エンリケが試合後にまず称えたのはその姿勢と前線の決定力でした。
こんなスペクタクルなチームは記憶にない
「再びチームを称えるべき日となったね。この手の試合は容易に厄介な展開となりえるものだし、私たちがしたような試合への入り方が求められたんだ。そしてデランテロたちにこれだけの決定力があれば、このチームはほぼ止められないよ。私たちは数え切れないほどのゴールチャンスを作り、プレッシングも良く、ポジショニングも上々だった。相手チームが後ろで閉ざしてくる時は難しい展開になりえるけれど、選手たちの配置が良ければ、そこから多くのチャンスを生み出すことが可能となる」
このヘタフェ戦の前半は、ルーチョが今季ベストと称えた前節のエスパニョール戦を上回る出来栄えでした。「フィジカルと戦術の面では、チームが現状を維持していってくれると嬉しいね。もちろん効率の良さもだ。今日のチームは非常にインスピレーションがあったし、他のチームがこれだけスペクタクルで正確なゴールをたくさん決めた試合を私はちょっと覚えてないよ」
とはいえ、改善の余地はまだ残されているとミスターは言います。「改善していく余地は間違いなくある。ゴール前の効率性という点では並ぶ試合を覚えていないけれど、プレー面では改善可能なところは数多くあるんだ。試合のビデオを見れば、さらに良くできるプレーは幾つも見つかるだろう。たとえば守備面などでね」
その守備面ではクラウディオ・ブラボが再び無失点に抑えました。「私たちはゴールチャンスを作り出し、ゴールを決められるチームというだけじゃなく、守れるチームでもある。試合に勝つためには良い守備が必要であることを知っていて、そのために団結して集中できている」
前線のトリデンテは揃ってフル出場させた件については、「それぞれの試合状況次第だよ。今日は彼らの様子を見て、グラウンドに残すことに決めたんだ」、とのことです。
過信することなく進んでいく
これでバルセロナは新たに勝点3を手にし、リーガ優勝へと一歩前進しました。しかし優勝が近づいたと思うか、との問いには、慎重な姿勢を崩さない監督です。「私たちがこのまま行けると誰が保証する?フットボルはそういうものだし、多くのサプライズが起こりえるんだ。私たちは過信することなく進んでいくよ。レアル・マドリーは最高級の敬意が相応しいライバルであり、最後までタイトルを争ってくるだろう。必要なのはこれまでどおりに物事を続け、集中していくことだ」
カルロ・アンチェロッティが“アトレティコ・マドリーを信じている”と語った件に関しては、ルイス・エンリケはこう答えています。「私が信じているのはバルサだ。私たちがコントロールできるのはバルサだけだからね。まあ私たちを捉まえるために、他チームを信じるのは普通のことだよ。私だってアルメリアやセビージャ、エスパニョール、ヘタフェを信じてるさ。コンペティションの最後の数節はどのチームもいろいろあるから、サプライズも起こりえる。自分たち次第であり続けられるよう、トライしていくよ」
チャビは別銀河の選手
ヘタフェ戦でもカンプノウの観客席からはチャビに残留を求めるコールがありました。「私はこれまでチャビに関してはもう何度もコメントをしてきたし、もう飽きてるほどだよ。彼の考えを尊重しなければならない。カンプノウがチャビへと感謝の気持ちを表すのはすばらしいことだけれど、決めるのは彼なんだ。彼が35歳であり、これまでにチームのために最盛期を与えたことを忘れてはいけない。チャビは自分が最高に愛されていて、必要とされていることも知っているさ。けれども彼の決断がすなわち正解となるだろう。それを尊重しなければならない」
そして。「私は幸運にも彼のチームメイトだったことがあるし、プジやガブリとともに新米だった頃の彼を知っている。当時の彼はフットボル選手のようには見えなかったよ。それが今ではクラブで最多出場記録を持つ選手だからね。彼は別の銀河のフットボリスタだ。彼なら望む年齢までプレーしていける。フィジカル的には天賦の才能を持っているし、ボールをまず失わない。セントロカンピスタにとって最高の価値は、預けられたボールを失わないことだ。彼の下す決断、それが正しいものとなるだろう」
ルーチョはまた、ダニ・アルベスの状況についての質問にも同様に、「私の意見はずっと同じなので、繰り返す気はない。いささかうんざりしてるよ」とコメント。スタンドからエンリケコールが起こっていた事に対しては皮肉というかジョークを交え、「いつも同じ人たちだよ。150人におカネを払ってるんだ」と述べています。
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