チャンピオンズ決勝進出とリーガ優勝の懸かった1週間。
2014/15シーズンがいよいよ、クライマックスへと近づいて行ってます。ヨーロッパ5大リーグでは4月末のバイエルン・ミュンヘンを皮切りに、チェルシー、ユベントスがそれぞれリーグ優勝を確定。フランスではPSGが王手をかけていますし、スペインでも我らのバルセロナが戴冠まであと1勝です。ルーチョバルサにとっては、この5月第3週はシーズン目標を達成するための非常に重要な1週間。チャンピオンズ決勝進出とリーガ優勝を決められる、いわゆる“セマナ・グランデ(ビッグウィーク)”というやつです。胸弾まずには居られない6日間が始まります。
シーズンの最初の仕上げ
お祭りなどで楽しいイベントが連発する一週間に使われる、“セマナ・グランデ”なる言葉がバルセロナ関連で登場するのは、これがたしか今季2度目となります。1回目は3月中旬、マンチェスター・シティとのチャンピオンズ1/8ファイナル第一戦とレアル・マドリーとのクラシコが続いた一週間に登場。どちらもタイトルへの生き残りの多くが懸かった試合でしたが、まだまだ先はある、これは栄光への一つの関門というところでした。
2014年夏にルイス・エンリケが監督に就任して以降、選手たちは心機一転、ミスターの要求に応えチーム目標を達成すべく、日々努力を重ねてきました。批判や疑問を受けつつも、結果でそれを跳ね返してきました。その頑張りが実を結び、満開の花を咲かせるための最初の仕上げがこの6日間となります。希望と信頼をこめて言うなら、幸せのジェットコースター(非絶叫系)の出発でしょうか。
まずは火曜日のアリアンツ・アレナでのバイエルン・ミュンヘン戦。先週水曜にカンプノウで手にした3-0のアドバンテージをしっかりと活かすことができれば、ルーチョチームはクラブ史上7回目となるチャンピオンズ決勝への切符を得ることになります。110年を超える歴史を持つバルセロナでも過去6回のチャンピオンズ決勝ですから、そのスペシャル感は格別。チームのモチベーションは高く、いつもどおりの攻めの姿勢で任務を完了してくれると確信しています。なんでもバルサは過去ミュンヘンではまだ勝ったことがないらしいので(2分2敗)、そちらのジンクスも打ち破ってしまいましょう。
そして日曜日の、ビセンテ・カルデロンでのリーガ第37節アトレティコ・マドリー戦。こちらは正真正銘、クレ念願のビッグタイトルの懸かったひとつめの“マッチボール”となります。ここでシメオネチームに勝利すれば、2シーズンぶりのリーガ優勝が確定!昨年はカンプノウで彼らの優勝を称えることになったバルサですから、是非今年はそのお返しといきたいところです。実際、選手たちもそれを目指しているでしょう。
“真実の時”に躓いた白マドリーさんがバルサを絶対勝利の極限プレッシャーから解放してくれましたから、伸び伸びと全力でプレーし、一気に最初のタイトル祝いといきたい!決まればここ6年で5回目のリーグ制覇。サイクルの終焉?なんのことでしょう^^ 白組さんは逆に、2つのタイトルにアディオス(=無冠確定)するかもしれない一週間です。
チーム全員でミュンヘンへ
セマナ・グランデのひとつめの大一番となるバイエルン戦に、ルイス・エンリケはトップチームの全選手を招集することを決めました。それだけでなくミスターは、バルサBの3選手、サンドロ、ムニール、サンペールも招集。彼らは今季のチャンピオンズ戦に出場した唯一のバルサB選手で、その“褒美”として決勝進出を決められるこのバイエルン戦の遠征メンバーに加えられたそうです(SPORT)。ルーチョの人柄が表れてますな。
いずれにせよ、この全員招集はシーズンに数度のレアケース。ミュンヘン対決への監督の思いが感じられます。そして呼ばれた26選手に、“負傷中だけれども団結のために呼んだ”、という選手がいないのがすばらしい。全員が監督の判断次第でアリアンツ・アレナのピッチに立つことが可能な選手たちです(アキレス腱に違和感のあったマテューも医療部からの出場許可が下りた)。
シーズンもいよいよクライマックスへと差し掛かり、もし明日のミュンヘンで任務完了となったなら、夢のトリプレーテへまであと3勝・・・ 決定的な瞬間がきたと改めて実感しますし、ただの外野ファンにもかかわらず武者震いもしそうです。チーム状況は最高、雰囲気も最高、意欲最高、団結抜群、成功への予感上々。でも今の時点ではまだ“取らぬ狸の皮算用”(by ルイス・エンリケ)。トリプルがゼロになることもあるわけで、いつものように一歩ずつ、一歩ずつです。まずはこのセマナ・グランデが幸せな週末を迎えますように。
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