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ルイス・エンリケ「気を抜くなんて不可能」

キャリア最高の夜はこれから訪れることを願う、と監督。

いよいよあと十数時間後へと迫ったチャンピオンズ準決勝ミュンヘン決戦に、緊張が高まってきました。ルーチョバルサは先週のカンプノウ対決を3-0でものにし、大きなアドバンテージを得ていますが、それで勝ったという感覚はない。過去のデータも3-0でどんでん返しはないと言っているにもかかわらず、不思議と余裕感はあまりありません。これはペップバイエルンの底力はもちろんのこと、ルイス・エンリケを始めとするチームの面々が繰り返し“なにも決まってはいない”と警句を発しているからでしょう。彼らは勝負の恐ろしさを身に沁みて知っています。今回の準決勝ブエルタでもバルサは、いつものように、油断皆無の集中100%で勝ちにいく。それは間違いないです。

打ち合いよりもコントロール

外野のファンでさえ、この決戦が目前へと迫った状況にどこか落ち着かなくなるのですから、監督として初のチャンピオンズ決勝進出が懸かったルイス・エンリケの緊張感も相当なものだと察します。選手としてもガスパー暗黒時代の1999/2000シーズンと2001/02シーズンに準決勝までは行ったことがありますが、それぞれバレンシアとマドリーによって道を閉ざされ、経験はなし。それゆえにアリアンツ・アレナでのUEFA前日会見で明日はキャリアで最も重要な夜になるでしょうか?と訊ねられたルーチョでしたが、野心的な彼の回答はこうでした。「それはこれから訪れると期待してるよ。よく眠れているし、夢も見れている」

3-0は決してチームを過信させるスコアではない、と監督は言います。「チャンピオンズの準決勝で、気を抜くなんてのは不可能だよ。それどころか、選手たちの気を静めなければならないこともあるほどだ。感情を支配することは難しいからね。どのようなことによって私たちがダメージを受け得るか、それをどう処理するかを選手たちには伝えていく。その指示を解釈するのは選手たちだけれど、この手の試合が彼らへの刺激を欠くことはないさ」

直前の会見でハビエル・マスチェラーノが語ったように、エンリケもまたバルサが苦しむであろうと考えています。「バイエルンはすでに、この前のラウンドで逆転に成功している。それも必要以上のゴールを奪ってね。私たちは多くの場面で苦労することになるだろう。けれども、バイエルンより多くゴールチャンスを作り出し、彼らにチャンスを与えなかったイダと同じようにできるよう努めていくよ

ルーチョたちの会見に先立つこと数時間、ペップ・グアルディオラは会見でバルサが“世界最高のカウンターを持ったチーム”だと称えました。「ペップがそう言ったのなら、私としてはファンタスティックだし、称賛だと捉えるよ。ただ私たちとしては打ち合いに興味はないし、もしまたドタバタするようなら、それを落ち着かせようとしていくだろう。カウンターは一つのオプションで、ポゼッションがもう一つのオプションだ。ボールを相手陣内で保持することが私たちの目標となるけれど、もしバイエルンがスペースを与えてくれるなら、私たちはそれを活かしていくだろう

様子を見ることなく、いつものように勝ちにいく

アリアンツ・アレナでのプランニングを訊ねられたバルサ監督の答えは明快でした。「バルサはスコアをあれこれ考えていくチームじゃない。バルサはもう何年も前からひとつのアイディアの元にプレーをしているし、私たちはそれを誇りに思っている。バイエルンがいつものように攻撃的にくると私は予想している。両チームが勝利を目指してプレーすることで、この試合は全てのファンにとってとても魅力的なものとなると思う

そして。「早めの1点によって勝ち抜けに近づくかどうかは相手の得点次第だけれど、もし私たちが先制に成功すれば、ファイナルへと近づくことにはなるだろう。バイエルンはプレーを通じてこちらに問題を起こすことが可能であり、私たちはそれを知っている。このチャンピオンズで毎試合そうしてきたように、私たちは試合に勝ちにいくよ

ここ7試合の得失点は25-0とスペクタクルなバルセロナ。それはチームの連帯感によるものである、と監督は強調します。「全てのプレーをまとめることが私の仕事。もし私たちが攻撃のことだけを考え、守備を疎かにしていたら、私たちは今の数字を残せていなかっただろうし、守備にだけ気を配っていたなら試合に勝てていないだろう。バランスの問題なんだ。守り、攻めるためには全員の力が必要となることを、選手たちはシーズン最初から理解していた。それによって私たちは目標達成へと近づけたんだ

ラキティッチとルイス・スアレス

ルーチョバルサにおけるキープレーヤーのひとり、イバン・ラキティッチへの賛辞をルーチョは惜しみませんでした。「彼が非常にハイレベルな選手なのは知っていたし、彼は私たちにとって基礎となる選手になったね。それは彼が戦術をよく理解し、連係に非常に寄与しているからだよ。フィジカルとテクニックの両面で彼はすばらしい。セビージャですでにその資質を証明していたけれど、さらにバルサでプレーするだけのレベルがあることも証明したね」

そしてもうひとり、ペップバルサにはいなかった恐怖の9番、ルイス・スアレス。彼が前線でメッシやネイマールと絶妙に絡み合うことが、ルーチョバルサを非常に強力にしています。「それが夏にルイスを獲得した時の目標だった。前線の3人は非常によく理解し合っているし、そこにはペドロもまた含まれるだろう。彼らは与えられた自由のなかで攻守すべてにおいて任務をしっかりと果たしているよ」

去就についてはノーコメント

自らの去就を尋ねられ、“2016年までバイエルンとの契約があると何万回と言ってきたし、来季もここにいるだろう”とコメントしたペップ・グアルディオラとは対照的に、ルイス・エンリケはいつものように言及を避けました。「コメントすることは何もないよ。チャンピオンズの準決勝を前にして、私のことはなんの重要性もないんだ」

監督はまた、シーズン開始当初は彼に批判的だった人たちが今では協力的になっている件を訊ねられ、次のように述べています。「私はこれまで、いつもチームと支えてくれている人々やファンについては何も話してはこなかった。私が話すのはマスコミの人たちについてだけれど、彼らは自分たちの仕事をし、私も自分の仕事をしているわけだからね。私が興味があるのは、自分の出した結果を受けてのシーズン終了後のジャッジだよ」

 

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