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アルダ OK!

悩んだけれど、最後はバルセロナで決断と。

各メディアがポール・ポグバの件でわいわいと楽しんでいる陰で、FCバルセロナはもう一人のセントロカンピスタ獲得作戦を進めていました。先週、ジョゼップ・マリア・バルトメウ前会長の“選挙用爆弾”だと報じられていたトルコ人選手、アルダ・トゥランの移籍交渉です。その後、選手はプレミア行きが濃厚、バルセロナの筋はないとも言われていましたが、どうやらここへきてどんでん返しの様相。今週中にはバルサ移籍が正式に発表されそうな状況となっています。FIFA制裁で迷ったけれど、結局はメッシのチームでプレーする夢が捨てきれなかったことがカギとなったようです。

チェルシーではなくバルサ

ポール・ポグバの移籍に関してFCバルセロナとユベントスが初のクラブ間交渉を行ったその翌日、バルサ系メディアSPORTとMUNDO DEPORTIVOの表紙はどちらもフランス人セントロカンピスタではなく、アトレティコのトルコ人アルダ・トゥランが飾りました。その一日前にカタルーニャラジオがアルダを巡っての話し合いは完了目前だと報じていたことを受け、その確証が取れたというところでしょうか。ちなみにスペインのメディアが1日夜に一斉にアルダ・トゥランがバルセロナを選んだと報じている一方で、同時刻の英国方面はチェルシー濃厚としています。母国トルコはバルサ行き報道です。

6月26日(金)に“独占入手!”として、バルトメウが秘密裏につながっている選手がアルダだ、とすっぱ抜いていたMD紙が非常に鼻高々なのは言うまでもありません。MD紙がアルダ爆弾を明かした後も、選手代理人のアフメド・ブルト氏が「バルセロナとの接触はない」、としれっと発言していたことで、この件は水面下に潜って進めていけたわけです。

イビサ島でのバルトxヒル面談

悔しいこと間違いないライバル紙SPORTによりますと、ジョゼップ・マリア・バルトメウによるアルダ・トゥラン作戦が大きく進んだのは6月21日(日)のことだったそうです。バルト前会長はこの日イビサ島にて、バルサの運営委員会の立ち会いのもとでアトレティコ・マドリーのミゲル・アンヘル・ヒルGMと面談。話し合いの結果、運営委員会とアトレティコがアルダの移籍で合意に達しました。選手の契約解除金は4,100万ユーロですが、バルサの支払額は3,500万ユーロ+出来高となる見込み。契約期間は5年と言われています。

ただ英国方面で報じられていたように、アルダ・トゥランはチェルシー移籍に傾いていたとされます。バルサを選ぶうえでネックとなったのはやはり、2016年1月まで出場登録を禁じたFIFA制裁。くだんのイビサ島面談でもアルダが悩んでいる旨がヒルさんから伝えられ、バルトメウは他の選手への方向転換も考えた、、そうです(SPORT紙)。しかし選手は熟慮の末に、バルセロナへ行くことを選択。レオ・メッシの隣りでプレーする魅力が、5ヶ月間トレーニングのみの苦しみを上回ったのでした。

ルイス・エンリケの要望

会長選挙期間中にもかかわらず、バルセロナがアルダ・トゥランの獲得交渉を進めたのは、チェルシーの圧力が強まっていたことに加えて、ルイス・エンリケ監督の強い要望があったからだそうです。バルトメウ前会長は1日、出演したカタルーニャラジオの番組内で「ルイス・エンリケの求める補強を運営委員会が終わらせられるのは良いことだ」、「スポーツ面でのプランニングはテクニコたちによって成されたもので、クラブはそのプランに沿って行動すべきだ」、「ルイス・エンリケの望む選手たちを私は完璧に知っている」とコメント。クラブは監督の要求を満たすために働いているのであるから、「誰か選手を獲得したいと望む会長プレ候補は、まずルイス・エンリケと話すことを勧めるよ」と述べています。

ルーチョはこの夏、クラブに対し、二つのポジションで選手を補強することを求めていたとされます。それはアレイシ・ビダルを獲得した右ラテラルと、チャビ・エルナンデスの抜けたインテリオール。そこで監督が希望上位にピックアップしたのが、チームにいないタイプのセントロカンピスタであるアルダ・トゥランでした。パス能力を備えながらも、イニエスタに次ぐテクニックとドリブルを持ち、単騎で相手守備陣を引き付けられる彼はたしかに面白そうです。ファイターである点もルイス・エンリケの好みでしょう。ルーチョはチームの1対1での突破力を強化することを目指しているといわれています。

アルダ・トゥラン作戦はクラブ間での交渉は終了し、あとは選手側との最後の詰めの段階だそうです。普通にいけば、この週末にも合意に達する様子。となると、後はいつそれを発表するかですが、クラブを代理で預かっている運営委員会が発表するものか、それとも18日の会長選挙投票を待ち、新たに選ばれた理事会によって発表されるべきかを思案中のようです。

ルーチョチームは13日(月)にプレシーズンを開始しますので、その初日にアルダが参加できるようにしようとクラブが考えるなら来週あたりに運営委員会が発表、新たな会長によってプレゼンテーションされるべきだと考えるなら19日以降の正式発表だとSPORT紙はみています。

ポグバの件:バルサとユーベが保留で合意

ポール・ポグバについても取り上げておきますと、、、FCバルセロナから送り込まれたアリエド・ブライダ(技術委員会メンバー)とアルベルト・ソレール(プロスポーツ部門ディレクター)が昨日、ミラノのPallazo Parigiホテルにてユベントスのジュゼッペ・マロッタGM、ファビオ・パラティチSDと会談を行いました。

バルサ代表団の目的はイタリアの“老貴婦人”に対して、■新会長が決まり次第ポグバ交渉を正式に始めたいとの考えを伝えることと、■バルサはフランス人選手の獲得を本気で目指しているので、その実行を目論む2016年までユベントスに他クラブとの交渉をストップしてもらうこと、の二つでした。結果は事前の予想どおりで、この要望をユーベ側が受け入れ、彼らは来年夏までポグバ移籍の件で他所と交渉をしないとバルサと約束を交わしたそうです。

ユベントスがバルセロナと約束したのは、ポグバに関する交渉を1年間保留にすること。ユベントスにとってバルサが贔屓なのは確かで、ポグバもバルサLOVEなようですが、だからといって彼のカンプノウ行きが決まったわけでもありません。また、この協定によってポグバの件は一旦終了となりますから、バルサ会長選挙で彼の名前を出したい候補者がいたとしても、それは出来なくなる効果もあるようです。

ポール・ポグバが将来有望なクラック候補であるとして、すんなりと歓迎できないのはミノ・ライオラ代理人がこだわっているという手取り年俸1,200万ユーロ要求です。本気でバルサに入りたいなら、その代理人に譲歩するように求めてほしいというのは、22歳の若者には無理な話か。しかも相手はライオラですし…。彼は単にクラック候補であって、まだ真クラックではない。なのにロッカールームの給与ヒエラルキーを壊すようなオペレーションは反対です。1,200万ユーロの価値があるかどうかは、まず最初にピッチで示すのが筋でしょうに。ってことで、是非シティに頑張ってほしいと願うのであります。おカネが欲しいなら、どうぞ別のクラブへ。

 

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