マドリー行きかと見られていたセントロカンピスタが選んだのはバルサ。
現地のスポーツメディアも大きな驚きだとするニュースが、現地時間21日夜更けにバルセロナから発表されました。それはFCバルセロナはこの度バレンシアCFとアンドレ・ゴメス選手の移籍で合意に達しました、契約書への署名と入団プレゼンテーションは来週に行われる予定であります、というもの。アンドレ・ゴメスのことをバルサが狙っているのは以前から伝えられていましたが、予算的に他クラブのメガオファーに対抗するのは厳しいと見られていましたから、正直実現はあまり期待していない案件でした。この予期せぬ交渉成立を実現させたのは、選手本人のバルサ志望だったようです。
イニエスタ、メッシの求心力
メディア情報によると、アンドレ・ゴメス争奪戦を繰り広げていたバルセロナとレアル・マドリーの彼へのオファー内容に大差はなかったそうです。どちらに行くのかは、彼次第。ポグバがユナイテッドに行きそうなこともあってマドリー系のメディア(特にMARCA)はゴメスは自分たちが獲得すると鼻息を強めていましたし、その自信もあるようだった。逆にバルセロニスタ新聞は沈黙して様子を見ていた、そんなここ数日でした。
しかしふたを開けてみれば、アンドレ・ゴメスはカンプノウを選んだ。その理由は来週の入団プレゼンテーションで彼自身の口から語られるでしょうが、メディアで言われているのは、ひとつにバルサが1年以上前から彼を追っていたこと、もうひとつは彼がイニエスタやメッシと一緒にプレーをしたかったからです。ドンやレオにはピッチ外でも助けられていますなぁ。
移籍金に関する公式発表はまだなされていませんが、SPORT紙とMD紙は固定額3,500万ユーロ+成果報酬額2,000万ユーロで一致。ここにマルティン・モントーヤが加わるのではないか、とされています。
年始から準備し、マドリーから“奪って”獲得
SPORT紙によると、バルセロナは1月からすでにアンドレ・ゴメス獲得のための準備を進めていたのだそうです。それでも話があまり表に出てこなかったのは、強化部の情報管理が上手かったからでしょうし、少しメディアに名前が出たときも“優先度の低いポジションだし、そんな予算がどこにあるねん”と、あまり真剣に捉えられなかったのが大きかったのではないかと推察します。左ラテラルのカンセロへの関心が上手くダミーになっていたりもしたようです。
獲得作戦における最大の障害はレアル・マドリーでした。白組さんはジョルジュ・メンデス代理人とはバルサと比べられないほどに近しい関係にありますし、どこからともなく出てくる資金力もある。彼らは固定額5,000万ユーロを超える移籍金をバレンシアに提示する準備があったそうで、ナチョをセットにするとも申し出ていたそうです。ここらで彼らはゴメス獲得を確信し、メディアに情報をリークしたと見るのはSPORT。しかし同紙は、アンドレ・ゴメス当人はエウロコパの途中にはすでにバルサ行きを決断していた、としています。
バレンシアがバルサと合意した要因には、ロベルト・フェルナンデスがあちらのガルシア・ピタルクSDと懇意な点も影響したと考えられます。“なあロベルト、マドリーからこんなオファーが着たぞ、彼らは本気だがキミらはどうする?”という具合。メディア情報が事実であれば、今回は成果報酬部分が2,000万ユーロと大きいのが特徴ですが、そのクリア条件はさほど高くないのかもしれません。
懸案点など
マドリーに勝つのは、どんなときでも嬉しいニュースです。ただ中盤が人員過多なのは間違いないので、ゴメスを強く望んでいたらしいルイス・エンリケは一体中盤をどのように回すのか気になるところ。同じ日の記者会見では、アルダ・トゥランを信頼していると言っているルーチョですから放出はなく、インテリオールはイニエスタ、ラキティッチ、ラフィーニャ、デニス・スアレス、アルダ、それにゴメスで回すことになると考えられます。鉄板レギュラーのイニエスタ、ラキティッチの負担は軽減されそうです。
ただでさえレンタル濃厚と見られているセルジ・サンペール、中盤起用を希望するマスチェラーノへの影響はメディオセントロなので少なめでしょうか。セルジ・ロベルトは右ラテラルに押し出されます。1年以上追い続け、この中盤事情でも欲しがった選手なのですから、ルーチョが上手くやり繰りしますように。
あとは、ピッチ外のことになりますが、自分たちが勝ったと思っていた勝負を土壇場でひっくり返されたフロレンティノ・ペレスが黙っているとは考えにくいですし、おそらく恒例の嫌がらせ攻撃が来るでしょう^^; 国家弁護士局、再び登場ですかね(妄想です!)
コメント
満額揃うと5500万ユーロですか……
層の厚い中盤にそこまで支払って補強する必要があったのか?? と眉間にシワを寄せてしまいました(笑)
まあ、23歳という年齢を考えると、将来への投資ということでしょうか…
来シーズンの中盤はどのような采配が下るか楽しみです。