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ドクター・バルベルデ、ただ今アンドレ・ゴメスを“治療中”

良かった選手はもっと良くなり、くすぶっていた選手も芽を出している

2017/18シーズンも折り返しを過ぎ、エルネスト・バルベルデの評価はうなぎ登りです。国王杯で1敗したものの、リーガでは無敗で首位を独走する好成績。柔軟な采配。そして去年はくすぶっていた選手たちの活躍。アルカセルベルマーレンが戦力になっているのは嬉しいかぎりですし、アンドレ・ゴメスも是非一皮むけてほしい選手です。

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バルベルデの元でパフォーマンスがアップした選手たち

監督が交代すると、新たに陽の当たる選手が出るのは普通のことです。
バルベルデがきて復活した一番の例は(ネイマールが去ったのが大きいですが)ジョルディ・アルバ
レオ・メッシを次々にアシストする彼は、メディアを前にもう何度も「ベストのシーズン」と語っています。

その他にも、

アンドレス・イニエスタの場合:カウンター頻度が減り、MSNトリデンテへのつなぎ役ではなくチームのプレーメイカーを担うようになって存在感が戻る。出場時間も上手く調整されている。

パコ・アルカセルの場合:すでに5ゴール3アシストを記録しているだけでなく、チームに勝点をもたらしたアシストが多い。大胆さが出て、4-4-2の右サイドとしても活きる方法を見つけ出した。

トーマス・ベルマーレンの場合:ウンティティの長期離脱で不安に怯えるクレを、安定のパフォーマンスで安堵させた。バルベルデの手腕かどうかは不明にせよ、信頼感を示していたのはたしかだろう。

など昨季よりも輝いている選手たちは複数生まれています。

一時期はシステム変更とゴール日照りで苦労していた ルイス・スアレスも完全に復活していますし、メッシにしてもゴールにアシストに存在感増し増し。昨年よりも上手くいっていないのは、出番を求めて移籍を決めたハビエル・マスチェラーノくらいでしょうか。
引き続き控え組の選手たちはいますけれど。

バルベルデの特長として、試合にしばらく出さないなと思いきや、トレーニングで要望を理解させた後にゲームで使って結果が出るパターンがちょくちょくあります。アルカセルとか、セメドとか。
それでも見込みのない選手(アルダデウロフェウ)が、構想外の放出対象になっているバルサです。

4-4-2がプラスに作用

そして今、バルベルデによる適応化への処方箋が出されていると感じられるのが、アンドレ・ゴメスです。

レアル・マドリーから“奪い取った”と明らかになった時にバルセロニズモに生まれた期待、それにはまだ応えられていないセントロカンピスタ(MF)ですが、ここへきてようやく殻を破れそうな気配を発している。
テクニコたちが高く評価する資質が、バルサでも徐々に花開こうかという雰囲気があります。

1月23日付のSPORT紙が挙げる、アンドレ・ゴメス再生へのポイントは次の4つです。

  • ●4-4-2がプラスになった
  • ●サイドでのプレーが上手くいっている
  • ●積極的に関わるようになった
  • ●コウチーニョがやって来た

ネイマールの退団とデンベレのいきなりの負傷、デウロフェウのアピール失敗によって4-3-3から4-4-2へ移行したことは間違いなくセントロカンピスタたちには有利に働いています。

そしてタッチライン近くまで開くことで、中央よりも前方にスペースができ、片方のサイドをケアすれば良いので問題とされた反応速度もカバーできると。
どうやらゴメスのボールを失う回数は目に見えて減り、その一方でパス成功率は上昇しているそうです(難易度の低いショートパス中心とはいえ)。

精神的な変化

個人的に興味深いのは、精神面での変化です。

SPORTによるとゴメスは冷めた選手で、たしかに熱くなっているところはイメージできませんが、最近は審判に抗議をしたり、バルベルデと戦術を議論する姿が見られるようになっていると。

いろんな要素が関係しているとはいえ、自分から前に出るようになってきたのは良い兆候に思えます。

あとはここにクラック・コウチーニョが加わった時に、どう変化が生じていくか。
クラブ歴代最高額移籍金の男がライバルになると知りつつ、夏にムンディアル(W杯)が控えているこの年に残留を決めたのであれば、それだけの覚悟と決意があるってことでしょう。

ファイト、アンドレ
バルベルデの処方箋によって、花開け。

 

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