必要なのは敬意と話し合いだと渦中のセントラル
カタルーニャ独立投票の影響で、右寄りの人々から割り増しブーイングを受けているジェラール・ピケ。月曜日の代表合宿トレーニングで大きな指笛と野次を浴び、ニュースとなったその彼が昨日の記者会見に登場し、思うところを述べています。過激な輩に対抗するのではなく、事態を沈静化させるべく対話を求めたジェラールです。
スペイン代表を続けていく
ジェラール・ピケによると、強い批判を受けたことで一度はスペイン代表を去ることも考えたそうです。しかしそれでは声のデカい無礼者たちに利することになってしまう。だからこれからもラ・ロハのシャツを守っていく、とセントラルは言います。
「ムンディアル(W杯)の後に代表を去る可能性も考えたよ。あらゆる選択肢を評価するべきだからね。でも代表を続け、挑戦を受け入れるのがベストだと思うんだ。もし去れば、指笛を吹くことが解決策と考えるような、僕が多数派とは思わない人々に理由を与えることになるだろう。彼らにそんな喜びはあげないよ。僕が代表に残ることを支持する人の方が多いと思ってる」
「僕は15歳の頃からここにいるし、代表チームは家族なんだ。それが自分がここに居続けてる大きな理由の一つだよ。僕はいつも最大限にコミットしてきたし、そこを疑われると心が痛む。スペイン代表であることは、僕の大きな誇りだ」
「合宿の初日は簡単じゃなかったよ。指笛やら侮辱を受けるのは誰にとっても嬉しいものじゃないからね。でもこれは僕にとっての挑戦だし、状況をひっくり返すために僕はここにいる。スペインには対話を通じて全てを理解できる人たちが多くいるし、敬意を持ち、まとまることで全ては良い結末を迎えられると思うんだ。ミスターやチームメイトたちが助けてくれるから、僕はここにいる」
独立への賛成・反対は明かさず
ピケはカタルーニャ独立派の象徴のように扱われていますが、今回も「投票に行く」と宣言しただけで、賛成・反対のどちらに票を投ずるかは明らかにしていません。なので自らが独立支持派かどうかについては、会見でも答えをぼかしています。
「僕は活動家ではないからね。政治の話をしないよう僕に助言する人もいるけど、決断は自分で下すさ。僕は自分がどの側にいるのかを一度も話したことはないんだ。人々は投票に行かなきゃならない、と言っただけだよ。賛成、反対、白票のどれにも価値はある」
「(あなたは独立派?)それは答えるのが難しい質問だね。僕からは回答しないよ。僕ら選手は世界的に名が通っているから、僕はどちらか片側に付くことはできない。どちらかに付くとファンの半分を失ってしまうだろうしね。言えるのは、僕の子どもたちはコロンビア、レバノン、カタルーニャ、スペインの血を引いてるってことだよ」
「この世界はつながっているから、こちらからあちらへ動くのは簡単なんだ。スペインには大きな政治問題があって、どんどん過激になっていってる。対話のポイントを見つけなければ、より過激になるだろう。全てを可能にするのは対話だよ」
SNSを通じて意見を表明することに対して、なにも後悔はしていないとピケは言います。
「インターネットはすごく冷淡だからね。もし僕に対して指笛を吹いた人たちと夕食に行くことができれば、彼らは非難を止めるだろうと僕は確信してるんだ。対話によって、全ては可能になる。僕は他人の考えを尊重する。求めるのはお互いへの敬意だよ」
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