昨シーズンの失敗を認め、今季の目標を定めるバルサの9番
FCバルセロナの偉大なる“キラー”、ルイス・スアレスがバルセロナのラジオ局RAC1の番組 Tu Diràs に出演。近々開幕するチャンピオンズやチームの現状などについて語っています。
このインタビューでのポイントは、バルサが大失敗したローマ戦においては調整方法を間違えたと認めたことと、今季のスカッドはヨーロッパ王者を狙えるだけの力があるとの見解を述べたこと。
まずチャンピオンズ準々決勝での後悔については、こう述べたスアレスです。
「ホームでのレガネス戦のことをかなり悔やんでいるんだ。僕らが勝点で大きなアドバンテージを手にしていたリーガの、3日後にはローマとの決戦がある状況での試合だったんだけど、僕はこれにフル出場・・・ すこし疲れてローマ戦にいってしまった。選手がそれに気付いていて、監督もこのディティールを見ているわけだから、今季はスカッドを調整する手助けになると思う」
ゴールハンターの自己批判
先日のSDウエスカ戦で、今季初ゴールを決めたルイス・スアレス。
彼ほどのデランテロともなると4試合ゴールがないことでメディアは“心配”をしてあれこれと書くわけですが、これについてはスアレスは「新聞が言うよりも、自分の息子にどうしてゴールしなかったのって訊ねられるほうがイヤだよ(笑)」と笑いを取りつつ、こう述べています。
「デランテロはゴールとともに生きている、それは事実だよ。でも僕はチームのために上手くやれない時や、自分が良くないと感じる時に腹が立つんだ。ゴールは時に失敗もするし、逆に当たり損ねたものが入ったりもすると知ってるからね」
「結局のところ、キミはフォームを落としていると言われるのがイヤだね。セビージャ戦(スーペルコパ)はチームトレーニングをして4日後のことで、明らかに身体が重くて遅かったよ。アラベス戦の後は良くなってると感じて、グラウンドが残念だったバジャドリー戦の後、100%になった。デランテロだからゴールを決めてアシストをすることが僕の義務だけれど、個人的にはゴールにはさほど興味はないんだ」
デランテロはゴールと生きている。でも僕は自分がチームのために上手くやれない時に腹が立つ
そして満足のいくパフォーマンスができなくなった時、後進に道を譲る。バルサで引退することの難しさをルイシートは説いています。
「チャビやアンドレスを見てごらんよ。彼らはこのクラブのひとつの歴史なのに、キャリアをここで終えられなかった。だから簡単ではないさ。でもそういった例を見てきたから、自分がバルセロナで求められるレベルではなくなる日には、僕は道を譲ることだろう。どの選手も、ここで引退したいと願うものだけれどね」
チャンピオンズを狙えるクオリティがある
レオ・メッシが何度も口にしていることからも分かるように、今季のバルセロナにとってチャンピオンズリーグ優勝が大きな目標となっています。親友スアレスももちろん、レオの考えに賛同です。
「自分たちがチャンピオンズを掲げられると信じるに足る十分なクオリティがチームにはあるし、偉大な監督もいる。僕らの今のこのクオリティは評価されるべきだと思うよ。だってポルテーロから最後の選手まで、スペクタクルな陣容だからね。そして欲しているチームレベルでの褒美を得るためには、そのクオリティをピッチで出さなければならないんだ」
ヨーロッパを制するためには、D10Sメッシの力が不可欠。しかしメッシに頼りっきりではいけないとスアレスは強調します。
「優勝はすごく難しいし、レオだけが責任を引き受けるものでもないよ。僕らがみんなでやるんだ。僕らはみんなチャンピオンズで優勝したがっている。そしてシーズンの終わりにレオの願いが叶っているといいよね」
レオには、彼が手にしているよりもっと多くのチャンピオンズ優勝が相応しい
「レオは第一カピタンの役割に燃えてる。でも彼はチームのためにいつもカピタンの役割を果たしてきたからね。彼はリーダーで、トロフィーを掲げることにすごく飢えている。でも優勝は難しく、一人で勝てるものでもないから。僕らはレオ次第ではないし、彼の周りにはチームがあるんだ。全員で汗をかかなきゃならない。そしてレオには、いま手にしているよりもっと多いチャンピオンズ優勝回数が相応しいよ」
ティキタカで世界を席巻したペップバルサのような特別な輝きも、MSNトリデンテがあらゆる守備陣を破壊し尽くしたルーチョバルサのようなパンチ力も、いまのバルベルデバルサにはありません。本当に期待を膨らますためには、スアレスの言うようにクオリティをピッチで示さなければならない。
ただメッシやスアレスが「良いスカッドになっている」と手応えを抱いているのは明るい報せにつき、スカッドの大半が戦力となるような選手起用で戦闘力を増していってほしいです。バモス、バルベルデ。
コメント
前回のウエスカ戦では待望の攻撃のバルサが見られました。
その反面、カウンター守備は昨シーズンより脆弱になった印象もあり
攻守のバランスには最後まで悩まされそうですね。