きたるチャンピオンズに向け、主力を休ませ控え組を強化する
いよいよ、勝ち抜くほどにチーム運用を難しくするコパ・デル・レイが本格的に始まります。トーナメントを勝ち抜けるほどに、続くリーガとコパの連戦、連戦。バルベルデバルサの昨季の失敗の一つが、この1月に主力を起用し続け、大事な春先に疲弊してしまったことです。
この同じ轍を踏んではならない。コパはコパで勝ち進みつつ、主力は折を見て休ませねばなりません。
そして控え組の選手たちをさらに戦力化していく。先発と控えの違いをなくしていく。
昨年のことを教訓としたエルネスト・バルベルデは、レバンテとのコパ1/8 final(準準々決勝)イダの招集メンバーからピケ、ジョルディ・アルバ、ブスケツ、ラキティッチ、メッシ、ルイス・スアレスら主軸をごっそり外しています。
去年より充実した“衣装タンス”
負傷者が多いとはいえ、新加入選手たちが成果を上げている今季は、昨年よりも選手層は厚くなっている。
その充実度を増した“衣装タンス”を活用し、もっと上手くスカッドを運用していくことが、バルサ監督2シーズン目となるバルベルデのミッションです。
そのためには、ローテーション。レバンテ戦の前日会見のエルネスト・バルベルデは、「リーガがすぐそこに控えているので、変更は必須。義務づけられている」と選手入れ替えを予告しています。
現時点でのバルベルデチームは、テル・ステーゲン、セルジ・ロベルト、ピケ、ラングレ、アルバ、ブスケツ、ラキティッチ、アルトゥロ・ビダル、メッシ、デンベレ、スアレスの11人だけでなく、シレセン、セメド、アルトゥール、アラニャー、コウチーニョも先発でいけます。最近入団のムリージョも楽しみ。
鉄板勝負服を休ませようと衣装タンスを開けても、「か、代わりの服がない」と嘆いていた去年までとは違うのです。
メッシとスアレスを欠く前線にチングリがどんな実験をしてくるのか、も興味が湧きます。前日会見ではアルトゥロ・ビダルの前線起用を訊ねられ「それも一つの可能性。頭に浮かんだことを否定しないよ」と答えたバルベルデ。
バルサBからは、チュミ(セントラル)、ミランダ(左ラテラル)、リキ・プッチ(中盤)、そして初招集のワゲ(右ラテラル)がリスト入りしました。
バルベルデは言います。
「私たちはコパに希望をもたねばならない。コパは私たちに多くを与えてくれるし、私たちは決勝や準決勝をプレーしたいからね。そこを目指して行くべきであって、なにも放棄する必要はないんだ」
チャンピオンズのために
コパ・デル・レイは大事とミスター。でもぶっちゃけ、リーガとチャンピオンズに比べれば優先度が低いタイトルです。敗退よりは勝つ方が嬉しいけれど、主要タイトル獲得のための戦力の底上げに役立ててほしいコンペティション。
去年で4連覇も達成したし、今年は少しご無沙汰しているチャンピオンズにどうしても期待は向きます。
去年はあのローマでの大失態が、悔やんでも悔やみきれない。ああいうことを再びやらかさないように、マイナスの可能性は一つずつ潰していく必要がある。
レバンテ戦前日会見のチングリは、こう述べています。
「コパでの疲労だけが、ローマで敗れた理由だとは思わない。けれども今月がとても激しいのは確かだし、私たちはやり方を変えなければならない」
このコパで上手くスカッドを運用することにより、バルサはさらに衣装タンスを充実させ(層を分厚くさせ)競争力を上げられるでしょう。出場時間が少なめの選手の足に、実戦のリズムを刻めることが、コパの一番のメリットだと思う。
スカッドの総合力を上げるために、勝ち進んでいこうじゃないか(無理せず、ほどほどでも文句はないですけど)。
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