消えぬグリースマン話：3月にサイン済みとの怪談も

やたらとフランス人クラックを押し続けているMD 選手が署名した文書まであるとラジオ局SER･･･

アントワン･グリースマン（28）のウワサ話が消えません。ネガティブ要素が多すぎるオペレーションなのに、消えない。バルトメウ理事会に近いMDがやたらと執着しているところを見ると、彼の到来を熱望する幹部がいるんでしょうかね。あるいはテクニコからの強い要望があるのか。もっと怖いのは、選手との合意文書を掴んだという報道です。

• MD紙 5月31日の説明はこうです。
• ●グリースマンの契約解除金が1億2,000万ユーロに減額される7月1日から、バルサは彼を獲りに行くだろう
• ●技術スタッフたちは得点力、野心、守備面での献身性で彼に非常に関心を持っている
• ●合意はないが、フランス人から去年の合意を再浮上させようとする申し出があった

グリースマンといい、ネイマールといい、一度自分を振った選手から逆申し込みされるバルサ。手放して痛感する良さがある･･･ってことでしょうか。ファンはまず最初の裏切りを許さないんですけれど。

バルトメウが止めた？

一方でマドリー系のMARCA紙が5月30日、「バルトメウがグリースマン獲得を冷凍庫に入れた」との見出しの記事を出しています。MARCAウェブで昨日もっとも読まれた、というこの記事、その内容は

“ジュゼップ･マリア･バルトメウ会長はグリースマン獲得が複数の理由からリスクの高いオペレーションであることに気付いており、活性化させるつもりは一切ない”

人は信じたいものを信じるので、自分としてはこちらを信じ期待したいところです。グリースマンが数ヶ月前、バルサへと自らを売り込み、バルサ理事会がそれに応じたのは間違いなさそう。

すでに契約があるという怖い話

昨日ラジオ局 SER の番組 El Larguero が、“フランス人選手とバルセロナは3月に合意を終わらせていた、口頭のみならず文書での合意もあった”と伝えています。
El Larguero はまた文書の証拠があり、それは間もなく表に出てくるだろうとも述べているので、そうなるとバルサはマズいことになりますよね。アトレティコはFIFAに持っていくでしょうし。FIFAは契約時の契約解除金 2億ユーロを払うよう命じるでしょうし。他に罰を食らう恐れもある？

そして両者のコンタクトは11月に始まった、というのもなんというか。軽すぎでしょ、グリースマン。

グリースマン獲得が危険な理由

MARCA紙の挙げる、バルトメウがグリースマン作戦を停止させた理由はもっともなものです。

• ●高い。1億2,000万ユーロに値下がりするとはいっても、昨夏より2,000万ユーロ高額。財政にゆとりがあるわけでもないクラブにとって、その額は巨大。
• ●年俸1,700万ユーロの超高給取りってのも重要なハンディキャップ。
• ●重鎮選手たちの反対。去年はグリースマンの到来を歓迎していたロッカールームも、いまは彼に背を向けている（アトレティコ残留発表方法が、ね）。特にレオ･メッシの反応が重くのし掛かる。
• ●バルセロニスタが許さない。あらゆるウェブアンケートで批判的な結果が出ており、バルサに入りたいならば印象の改善は必須。

下の動画はコパ決勝の前日会見において、グリースマン獲得を訊ねられた時のレオ･メッシの様子です。ムッとした表情でただ一言「no opino（僕の意見は言わない）」と返答したカピタン。去年は「すごい選手だよ」と語っていただけに、その違いが際立ちます。

さらに28歳。これだけリスクが高いのだから、仮に監督が欲しがっても止めるべきではないか。

押しまくるMD

それにしても、MDです。
彼らがこれだけグリースマンを押し続けているのは何故だろうか。

同紙は、 エルネスト･バルベルデを筆頭とするテクニコ陣がフランス人クラックを「実績あり、ラ･リーガを知り、得点で貢献でき、ビッグタイトルへの野心があり、守備で献身的」と 評価していて、「理事会は彼らの意見を考慮する」という書き方をしてまして、それだとチングリが努力を求めているようですが･･･

MDはこうも書いています。「ファンの大半は彼の獲得に好意的ではないようだけれど、前に“逃げた”選手を受け入れる初めてのケースとならないだろう。アンリ、ビジャ、セスクの記憶は新しい」･･･

そもそもバルベルデの続投自体が、騒動要素を数多く含んだものとなるのに（最終的に残留とは限らないけれど）さらにグリースマン爆弾を抱え込んでいいのか。
というか、もし本当にFIFAに契約解除金は2億ユーロだと命じられたらどうすんのか。

このグリースマン主役のメロドラマがこれからどう展開していくか、楽しくもないのに見ていくことになるのが辛い。スーパーな選手だし、期待している方には申し訳ないんだけれど、この獲得作戦には反対です。