PSGとの契約を終え、フリーとなった右ラテラル バルサに復帰を申し出、クラブは契約を検討しているとかいないとか
昨日 6月23日(日)、バルセロナのラジオ局 RAC1の番組で ダニ・アルベス(36)がFCバルセロナに復帰の申し出を行ったとの情報が伝えられました。今季でのPSG退団を発表したダニさんがカンプノウに戻りたがっていて、クラブはそれを検討しているという話。むむむ・・・です。
PSG退団を発表
現在、ブラジル代表としてコパ・アメリカ2019に参加中のダニ・アルベスは昨日23日(日)、インスタグラムを通じて自らのPSG生活が終了したことを発表しました。
曰く、「僕の人生の一つのサイクルが終わったよ。勝利の、そして勉強と経験のサイクルだった。PSGはクラブの歴史の1ページを共に作るチャンスを僕に与えてくれた」
アルベスは2016年にカンプノウを去ってユベントスへと移籍、チャンピオンズで準優勝した後、2017年にPSGへと加入しました。
バルサ時代(2008~2016年)は説明不要でしょう。クラブ史上最高の右ラテラルとして君臨。最高すぎたがゆえに、彼が残した穴を埋めるのは容易ではなく、3年経った今も正直いうとちょっぴりダニが恋しくなることはなくもないです。キャラも含めて。
長所:衰えぬフィジカル、自由移籍
そのダニ・アルベスがPSG退団を発表する数日前に、バルサへと復帰を打診してきたのだそうです。RAC1記者ジェラール・ロメロの説明によると、バルサは状況を分析していて、いかなる可能性も捨ててはいないと。
契約満了でパリ退団のダニはネイマールとはまた状況が異なりますが、それにしても一度出て行ったブラジル人に人気ですね、バルセロナ。
ダニ・アルベス復帰の利点を挙げると、次のような感じでしょうか。
- ●今もなおブラジル代表先発レギュラー(コパ・アメリカに元気に出場中)のフィジカルフォームの良さ
- ●契約満了に付き、移籍金はゼロ
バルサ在籍時からフィジカルの強靱さは相当でしたが、3年経った36歳にしてなお、トップレベルでプレーできている(らしい)のはすばらしい。
契約に関しては、バルサからユベントスへ行く際も、ユベントスからPSGへ行く際も、自由移籍を繰り返してます。その分、新たに契約を結ぶクラブに対しては、“ボーナス”を求めているんじゃないでしょうか。
短所:短期的な解決策でしかない
逆に欠点はこんな感じか。
- ●右ラテラル編成計画の練り直し(セメド、セルジ・ロベルト、ワゲ・・・)
- ●短期的な解決策でしかなく、彼の退団後に再び後継者探し
- ●ドミノ効果でカンテラーノの出番が削られそうで・・・
もしダニ・アルベスが戻ってくるとなれば、エルネスト・バルベルデは彼を少なくとも半分くらいの試合で起用すると予想します。なんだかんだで、もっと使うかもしれない。ダニですから、セメドに勝ちますよね。きっと。
となると、出場時間がもっと欲しいと代理人を通じてクラブに要望を出したと伝えられるネルソン・セメドは面白くないですし、セルジ・ロベルトは中盤での起用が主になるかもしれません。すると中盤は人員過多で、割りを食うのは普通に考えてカルラス・アラニャーとかリキ・プッチです。
それともイバン・ラキティッチ放出の扉が開くのか。
ダニを表紙にもってきた6月24日のSPORT紙は「彼が右ラテラルに加われば、セメドを売って大きな収入を得られる」「ワゲがいる」「セルジ・ロベルトもいる」「セメドを売って得る収入で、ドルトムントの左ラテラル、ラファエル・ゲレイロを狙える」なんて言っています。「セメド資金がなければ、アルバの控えはフィリペ・ルイスだぞ」なんて脅し(笑)も。
ダニさん、大好きなんですよ。ただし36歳につき、右ラテラルはこれから5年は大丈夫、なんてことにならない。
この先、どうしたいのか
ダニ・アルベスが1年か2年、大活躍したとして、その後はどうしますかね。
本当にネルソン・セメドを売り払ってしまうのなら、ムッサ・ワゲ(か、エメルソン)を育てていくことになる。それだけワゲのポテンシャルに期待しているということになります。
カンテラーノのマテウ・モレイは契約切れでドルトムントへと出て行ってしまった。
代わりにデ・ヨングの代理人氏の息子がやってきた。
そして、もしネイマールとアルベスが揃って復帰、アントワン・グリースマンも獲得となったら、バルサの2019/20シーズンはすごすぎるんじゃないでしょうか。刹那的な行き当たりばったり路線。
MD紙は、「ダニ・アルベスからの申し出があったが、クラブ筋は選手の復帰を否定した」「アルベスが右ラテラル強化の選択肢となることを同じクラブ筋は否定」と言ってますから、とりあえずは居酒屋でのおつまみネタくらいに楽しんでおくことにしましょう。
コメント
ロベルトとセメドも急成長しましたがアウベスの穴を埋めるには至っていませんね。
アルバの控え問題も未解決のままですし、バルサはCB枯渇の時代からSB枯渇の時代を迎えています。