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いざ勝負 クラシコ以上の、エル・クラシコ

10月26日に開催されるべきだったバルサ対マドリーが今日、カンプノウで行われる
勝点で並んで迎えるエル・クラシコは9年ぶりなど、スポーツ的な見所も多い

世界が注目するエル・クラシコ当日となりました。FCバルセロナとレアル・マドリーが激突する、そのフットボール的な関心だけでも注目度S級のビッグマッチですが、今回はそれに政治的な要素が絡んで不確定要素に。両チームの勝点が並んでいることなどで「Más que un Clásico(いちクラシコ以上)」のエル・クラシコとなっています。

注目度の高さゆえ、政治的に利用される

マドリー戦の前日会見においてエルネスト・バルベルデが述べた、「試合は行われると、私は確信している」の言葉。「試合はプレーされるだろう」のフレーズはここ数日いろんなところで見かけるのですが、その背景にあるのは、カタルーニャでの自決国民投票を提唱する抗議グループ Tsunami Democrátic(民主主義の津波)による、カンプノウ周辺でのデモ招集です。

今回Tsunami Democrátic はSNSを通じ、16時からスタジアムを取り囲む4ヶ所において運動を実施すると発表しています(詳細はまだ不明)。世界的に注目度の高い試合を使い、カタルーニャの置かれた状況を国外に広く知らせるのが彼らの目的です。

これが暴力的なものになってしまっては、支持は得られない。Democrátic の名も泣く。彼らは「試合開催を妨害することはない」と主張していますし、「スペインよ、席に着いて対話を」のキャッチフレーズを掲げています。求めるのは争いではなく対話です。
それでも、ややこしい過激派の乱入など、不確定要素は含んでしまう。どこのどんな思惑が絡むともしれず、良からぬ陰謀も絡むかもしれません(考えすぎか)。
不測の事態を回避するべく、当局は3,000人の警官を投入して警備にあたるそうです。

前日会見のバルベルデは次のように語っています。
「試合開催に関して、私はなにも恐れてはいない。皆への敬意を持っているかぎり、人々はスタジアムで自由に意思を表すことが出来るし、私たちがいつも求めているのはそこ、敬意を持つことだ。問題なく試合が行われると、私は確信している

Mas que un Clásico

今回のバルサ対マドリーが「Mas que un Clásico」である理由は他にもあります。こちらはスポーツ的なものです。

まず、バルサとマドリーの勝点が35で並んでいること。両チームの勝点が並んで迎えるエル・クラシコは、9年ぶりとなります。勝った方がラ・リーガの単独首位に立つ。勝利の余韻と共に、気持ち良くクリスマス休暇を迎えられます(週末にあと1試合あるけれど)。

ほかにも、ラ・リーガ得点ランキングではレオ・メッシカリム・ベンゼマがどちらも12得点でトップだとか、アントワン・グリースマンフレンキー・デ・ヨングがエル・クラシコデビューだとか、10月26日時点よりも調子を上げている両チームがどうこの決戦に挑むかとか、見所はたくさんある。

あとはそう、この対決に勝ったチームが、リーガにおける勝利数でひとつ上回ります。
リーガでの戦績はここまで、72勝34分け72敗のイーブン状態。もしバルサが勝てば、史上初、リーガでのエル・クラシコ勝利数でマドリーを逆転するのです。

・この10年間の対戦成績は、バルサが11勝4分4敗、得点44・失点24で圧倒
・全クラシコの対戦成績では、すでに96勝51分95敗と勝ち越している

以前、すでにリーガ優勝争いが決した後で「カフェイン抜きのクラシコ」なんて言われた試合もありましたが、今回のはばっちりカフェイン入り。スポーツ外の騒音も加わり、むしろカフェイン入りすぎの様相です。

“カフェイン抜き”? 二冠王者として必勝のクラシコ
今宵カンプノウで行われるバルサ対マドリーに関して、現地メディアに頻出する単語が『descafeinado』です。意味はカフェイン抜き。優勝争いが終了し、刺激のない状況でのエル・クラシコをあちらではそう表現しています。

試合延期で変化したバルサの状況

10月26日から2ヶ月弱延期されたことで、両チームの状況も変化しました。
バルサはバルベルデが自分流のフットボールに戻したことをきっかけに、安定感が出てきた。チングリの吹っ切れた感が出たといいましょうか。

10月時点ではまだ先発が固まっておらず、特に中盤はあれこれ試しては上手くいかないことの繰り返しでしたが、11月末のドルトムント戦から本当は大好きなイバン・ラキティッチをレギュラーに戻し、フレンキー・デ・ヨングセルヒオ・ブスケツで固定。
レオ・メッシも調子を上げ、アントワン・グリースマンも徐々に持ち味を出しつつあります。

序盤に賭けたアルトゥールが定着しなかったり、ウスマン・デンベレがまたも怪我で長期離脱したり、セルジ・ロベルトが結局ラテラルに戻ったりと、目指していた原点回帰の方向性とは異なるのですが・・・ 期待の新戦力ふたり(グリーズマンフレンキー)が先発組に入っているので、とりあえず満足すべきか。

このまま進んでいっても特にチャンピオンズでは同じ道を歩むんじゃないかとの不安もありますけれど、先は先。今回は目先の利益、カンプノウクラシコでの勝利を優先です。
へたれなフットボールをすることなく、試合終了後のイムノを清々しい気分で聴けることを信じて応援したいと思います。守備に不注意が目立っているので、そこはしっかりとやっていこう。バモス!

 

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