エル・クラシコ敗北から2日:いま欠けていて、まず直すべきところはどこかの自己診断

リーガとチャンピオンズを狙うためには、諸々改善しなければならない
大型補強でどうにかするという報道にはげんなり

浮き沈みの激しい今季のFCバルセロナにとって、ベルナベウの夜もまた切ない結末となりました。エル・クラシコ敗北、そしてコロナウイルスによって世界が鈍い空気に覆われていることも重なり、どうも気分が優れない。バルサは18日のナポリ戦が無観客になる可能性が語られ始めました。

晴れない気分のバルセロニスタですが、ラ・リーガではまだ首位マドリーと1ポイント差ですし、チャンピオンズも敵地でのイダにて悪くない結果(1-1)を持ち帰ったことで生き残りの道はまだ開けています。絶望を語るにはまだ早いです。

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ビルドアップの改善が不可欠

ただ、少し前のSPORTインタビューでレオ・メッシが指摘していたように、セティエンチームはまだチャンピオンズを狙えるだけの水準にない。深刻なる“アウェイで勝てない病”を克服しないことには、ラ・リーガの逆転優勝も難しくなります(直接対決スコアでマドリーに負けている)。

ではタイトル獲得を目指して逆転攻勢をかけたいバルサに、必要なものはなにか。
3月4日のMD紙がチーム重鎮たちの現状分析コメントを集めてくれているので、見てみましょう。改善がなされているか否か、ファンが今後のバルサを見ていく上でのチェックポイントになります。

注目すべきはやはり、クラシコ敗戦後にジェラール・ピケセルヒオ・ブスケツが挙げた「ビルドアップ」です。

ジェラール・ピケ
「自陣でボールを動かしている時に僕らは当てにならなかったし、そういうことで自信を失っていくんだ。こぼれ球はどれも得点になり得る」
「僕らはパスコースを作るためにオープンなポジションを取るから、パスのラインがソリッドでないと、ボールを失って苦しいことになる。自陣でボールを奪われるのは危険。後半の内容は改善しないといけない」

セルヒオ・ブスケツ
マンツーマンでプレッシャーをかけられている時に、上手くゴールキックをできていないね。そういうリスクは受け入れたいんだけれど、時々上手く行かないこともある。ボールを失ったのはフィジカルコンディションによるものではなく、ダイナミズムによるものだ」
「僕らはボールを保持するのが好きで、そのための選手もいる。僕らは守備的なチームでも、フィジカルなチームでもないんだ」

いかにして相手の圧力の第一波をかわし、中盤、さらに前へとボールを進めていくか。そこがバルサスタイルの土台ですから、セティエンも知恵を絞って再現性を高めようとしているのですが、カンプノウではある程度出来ても敵地ではまだ難しいのが現状です。

ボールはすばやく回すべし

一方でルイス・スアレスは、エル・クラシコの2日前にラジオのインタビューの中でチームの課題をこう指摘しています。

僕らは思考回路(チップ)を変えるべきだよ。ボールを保持するのが僕らのプレーだけれど、それはすばやく行う必要があるし、相手がプレッシャーをかけてきた時はそれを利用してメディオ(中盤)の後ろへと速く入れないとね。そしてデランテロに速くつなげたら、メディオたちがすばやく前線を手助けに行く。それが全てにおいて速くあるためのダイナミズム。この意味でスピードを変えなきゃならない」

今のセティエンバルサでは遅攻が目立つので、行ける時はもっと速く推進するべきだというスアレスのメッセージです。

その他には、チームメイトのために犠牲になったり、仲間の誰かが削られたら全員で抗議に行くような気持ち、そういうものも最近は見られていないと言うデランテロであります。

メッシのために大型補強をする論

以後は来季以降の話ではあるのですが・・・
ベルナベウクラシコ敗北から1日後、3月3日(火)のSPORT紙は、表紙に「SOSメッシ」と大見出しを付けて「ルイス・スアレスが離脱したことで、メッシがかつてなく孤立無援である」と報じました。
チャビ・エルナンデスアンドレス・イニエスタらラ・マシアの戦友たち、さらにマスチェラーノピントセスクらピッチ内外でメッシを支えた仲間もいなくなり、ギガクラックがひとりぼっちだという内容です。

そして、「バルサはメッシのためにスカッドを強化するつもりである」と続き、あとはもうお察しの通り、「ネイマール復帰が第一の目標」とつなげていくわけです。

言いたいことは分かる。メッシの孤独と結びつけて語られると、出戻り反対派としても弱いです。

しかし大補強計画に関しては、うんざりする。
「控えではなくスタメンを張れるレベルの選手を獲得する」なんてのはここ最近ずっと言われていることであり、そのためにフレンキー・デ・ヨングなりアルトゥールなりグリーズマンを獲ってきたわけで、また今年もかと思うと萎えます。

最終的に勝てば良かろうなのだ、のマドリーとは異なり、勝つための哲学に縛られるバルサなのだから、求めるべきは研磨を怠ったことで錆び付いてしまったスタイルの磨き直し・・・ スカッドの不足に応じた補強は必要にせよ、新たに選手を連れてくれば強くなるという発想がなんとも残念です。
それがSPORTなんですけど、バルトメウとか本当に考えてそうでね。(追記:MDもネイマール接近ときた)

これ以上このクラブで続けるのは止めようと決断した主力級が複数出ることにより、否応なくスカッドが刷新される可能性は十分あるんですが。

 

コメント

  1. トム より:

    グリーズマンが崩しにおいてまるで貢献できてないのが問題ですね。
    スアレスは上手くメッシのやりたい事を感じて合わせたり、もしくは自分で何とかする事ができる(シュート以外でも起点となり得る)のですが、グリーズマンにはそれがまるで出来ない。
    これはグリーズマンが来る前から分かってた事で、元々そういう選手じゃないのです。
    メッシの孤立は、スアレスがいなくなった今、当たり前の事です。
    ビダルがちょっと合わせる事ができたのは少々驚きましたが、組み立てスキルに問題があるので使いづらい。

    ネイマールは、その完全な解答になり得ます。
    グリーズマンには決してできない、引いた相手への崩しの起点になる事ができるのです。
    メッシがネイマールを欲しがっているのは、本当にバルサにおいて必要だからです。
    現在のサッカー界を見回しても、ネイマールほどこの役割をこなせる選手はいません。
    次点でデブライネ。

    前線の怖さが足りない事が、相手のフルプレスを可能にしているのもあります。
    グリーズマンでは、あらゆる怖さが足りないのです。

  2. レト より:

    ハイプレスに対してロングボールで対抗するのはバルベルデ監督時代の焼き直しですし、
    自分はむしろこの際、遅攻をとことん極めたらいいと思います。
    欧州最強のリヴァプールもオールラウンダーではありますが、ポゼッションのみに限れば決して最強ではないですし中途半端に他のチームの真似に終わるよりは他のチームに出来ないことを追求する姿が見たいです。
    デ・ヨングは期待通りチームの中心にもなれる器なので前線ばかり話題になる今の状況を打破する活躍を見せてほしいです。

    ただ、過去2シーズンのショックで相手チームのペースになるとそのまま委縮してしまいプランを遂行できない問題があると思います。
    このトラウマを解消できない限りは悪循環スパイラルなので地道に結果を積み重ねて自信に変えていくしかないでしょう。

  3. ゼロ より:

    ピケ・ブスケツよりもスアレスのコメントを参考にしたほうがいいです。
    アウェーで上手くいかないのは、チーム全体の攻撃への積極性がないことですね。アウェーだから慎重に試合に入ろうとして、無難なパスや動きしかしていないことが前半枠内シュート0の試合が多い原因です。メッシとブスケツ以外誰一人としてスルーパスを狙わないし、せっかく前線にボールが渡っても中盤の選手が守備のバランスを崩すのを嫌ってフォローに行こうとしないんですよね。
    ビルドアップも3タッチ以内で素早く回したいのに、アルトゥールとデ・ヨングの二人は5タッチ以上ボールに触って遅いんですよね。パス回しはあくまでスペースを作るためであって、5タッチもすると相手がすぐスペースを消してしまいます。
    ポゼッション改善を考えすぎるとプレーが委縮する悪循環に陥るだけなので、ボールロストして失点してもそれ以上の得点をすればいいという心構えでやったほうがいいです。今になって思えばヨハン・クライフが1-0で勝つよりも5-4で勝つほうがいいといったのはこういった委縮を防ぐ意味もあったんじゃないかと思います。

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