ハーフタイムの戦術修正に大きく貢献
突然ですが、ここで問題です。「エルネスト・バルベルデの第二監督を務めているのは誰?」
ペップ・グアルディオラの右腕はティト・ビラノバ、ルイス・エンリケはファン・カルロス・ウンスエと、わりとすんなりと名前が出てくるアシスタント監督もいますが、チングリの右腕は地味。表に出てくることはほぼありません。
でもこの人、かなり有能なんだそうです。
仕事上の“夫婦”
問題の答えはジョン・アスピアス(Jon Aspiazu。1962年11月5日、ビルバオ生まれ)です。
選手時代(1985/86)にセスタオというクラブでバルベルデとチームメイトだったことが二人の出会いで、一度離ればなれになった後、アスレティックの育成部門で再会。
以後はもう分かちがたいコンビとなって欧州を渡り歩き(エスパニョール、オリンピアコス、バレンシア、ビジャレアル、アスレティック)、チングリさんを陰で支え続けています。いわばもう仕事の夫婦です。
優秀なる分析力
アスピアスの仕事は、対戦チームの分析です。
試合を観るのは主にメインスタンドから。
ベンチとはまた異なった俯瞰でゲームを見つめ、戦術の修正点を見つけ、ハーフタイム中にバルベルデと話して意見を確認します(2017年5月24日のMD参照)。
このスタンドからの分析が、バルベルデの下す決断にとても役立っているのだとか。
後半に強いバルサの陰には、この第二監督の分析があるわけです。
性格は明るく冗談好きだそうで、良き親父のごとく選手たちをフォローをしているみたいです。
2018年1月16日付のMD紙では、 フランセスク・アギラル記者が「第二監督以上の存在」「このバルサの成功の大きな部分を占めている」と称賛しています。
ジョン・アスピアス。この名前を覚えておきましょう。
「デンベレは中盤」
そのアスピアスが今月初め、テレビ局BeIN Sports の取材に応じ、ウスマン・デンベレが入った際のシステムについて次のように説明しています。
「デンベレは右サイドでプレーするだろうね。とはいってもトリデンテにはならず、より攻撃的なセントロカンピスタ(MF)に近くなるだろう」
来季はどうなるか分かりませんが、当面バルサはデンベレが戦線離脱時に熟成させた4-4-2を継続させ、彼が「チームに適応していく」ことになると。
4-3-3と4-4-2は流動的に変化しますし、試合状況に応じて柔軟に対応するんでしょうが、基本的にはセントロカンピスタを活かす方向で行くようです。コウチーニョがどうフィットしていくかも楽しみです。
このニュースのまとめ
- ・バルベルデの右腕となり、ずっと一緒のジョアン・アスピアス第二監督
- ・スタンドから試合を分析し、ハーフタイムにチングリに報告
- ・選手たちとの関係も良く、チームの成功に大きく貢献
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