約3ヶ月ぶりとなった試合で、パラドンを連発しチームを救った守護神
プレーだけでなくリーダーとしても同僚たちをけん引する
クーマンバルサがどうにか勝利(2-1)したディナモ・キエフ戦において、主役になったのは疑いようなくマルクアンドレ・テル・ステーゲンでした。この試合でのバルサは緩く、COVID-19によって大幅戦力ダウンしたウクライナチームに幾度となく決定機を作られましたが、ドイツ人守護神は惜しくも決められた1点を除いて全てをブロック。怪我からの復帰戦とは思えぬパフォーマンスで価値を見せつけました。
復帰試合からベストバージョン
マルクアンドレ・テル・ステーゲンにとって、先日のディナモ・デ・キエフ戦は82日ぶりの試合出場でした。ポルテーロは8月18日に右膝・膝蓋腱の手術を受け、今季ここまではリハビリの日々。グループ練習に加わったのは1週間ほど前のことです。
これまではネトが良い試合をしていたので、テルさんのいきなりの先発起用に懐疑的な声もありました。
それが復帰するや卓越したセービング力を見せつけ、決定的な6本のシュートを止めた。22分の一発目からして決定的で、早々に追い付かれていた展開も十分あったわけです。
唯一の失点場面にしても一度はブロックしていますし(こぼれ球を押し込まれた)、長く試合に出てなかったのがウソのようなベストバージョンの出来映え。18本のパスも失敗はゼロでした。
そんなテル・ステーゲンに各方面から称賛の言葉が相次ぐのは当然の結果です。
11月6日(金)のSPORTの見出しは「世界最高のポルテーロ」「ザ・スペシャルワン」「歴史的なエキシビション」などなど。褒めても褒めても、褒めたりない。
ネトには気の毒ではあるが・・・
テル・ステーゲンが欠場中、その留守を守ったネトの仕事ぶりは上々でした。週末のラ・リーガ・アラベス戦では、でっかいエラーをやらかしてしまいましたが、それ以外は良かった。このディナモ戦でも起用することで信頼感を示せましたし、外すことで罰っぽく見えてしまう懸念もあったのです。
しかしロナルド・クーマンはテル・ステーゲンが自分のチームの正守護神であると示し、ポルテーロは内容でその起用に応えた。ネトは再び控えとしての役割に戻ることになります。
今後はテル・ステーゲンが感覚を取り戻して行くにつれ、ビルドアップでも貢献してくれるでしょう。
リーダーであり、事実上のカピタンの一人
マルクアンドレ・テル・ステーゲンのすばらしさは、ゴールマウス前のセービングだけではありません。人間力も強力なんですよね、この人は。
MDによると、クーマンはステーゲンのリーダーシップに惚れ込んでいます。ディナモ・キエフとの復帰戦を見た後、監督はアシスタントたちに向かって「あの指示の仕方を見たかい?彼はリーダーだな・・・」と言い倒していたというんですね。
トレーニングでもステーゲンの有り様は見ているクーマンですが、試合での存在感は予想以上だったわけです。近い将来のカピタンズ入りはもう確実。すでに事実上のカピタンの一人のようにも見えます。
テル・ステーゲンがバルサの柱であり、これからもそうあり続けることは間違いない。
ドイツ人守護神がバルセロナをこよなく愛し、他クラブからの魅惑のオファーがありながらも残留の道を選んでくれていることに、改めて感謝する次第です。カンプノウで引退も、ありそうですよね。
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