この世を去る6日前の、自宅での語らい。
6月4日、TV3の記者ベルナット・ソレールさんが同局の番組内で、“バルサ一家”のなかで密かに起こっていたという大きな出来事について明かしました。後にMUNDO DEPORTIVOやSPORT紙によって取り上げられた記事によると、それはこういうものでした。
去る4月19日(土)夜、レオ・メッシは親友ホセ・マヌエル・ピントとチームの選手世話係でこちらも友人のペペ・コスタと一緒にティト・ビラノバ宅を訪れました。ティトがこの世を去る6日前、コパ決勝でマドリーに敗れた3日後のことです。
バルサはこの時、チャンピオンズでも敗退し、コパを失い、リーガもかなり厳しい状況。大エースであるレオ・メッシは厳しい批判に晒されていました。ティト宅を訪れたレオはかなり元気をなくしていたらしく、ソレール記者によれば、そんなメッシを心配したビラノバはジョゼップ・マリア・バルトメウ会長にレオの精神状態を訊ねています。バルト会長はティトに、メッシが批判に傷ついていて落ち込んでいると説明。それを聞いたティトがメッシと話をしたいと言い、会長からの伝言を聞いたメッシが元監督宅を訪れた次第です。
ちなみにメッシとピントはそれ以前にもティトに会いに行っていたのですが、病状が思わしくなかったミスターは選手たちとの面会は断っていました。
「ミスター、僕は出て行くよ」
ティトと再会したメッシが最初に口にした言葉は、「ミスター、僕は出て行くよ」だったそうです。それを聞いたビラノバは、落ち着いた口調でこうレオに言いました。「どこへ行くつもりだい?PSGかい?」。このミスターからの言葉に対し、メッシがおカネは重要じゃない、他のことが原因なんだ、と言うと、ティトはバルサ以上の場所なんて他にはない、キミはここで全てを勝ち取ったんじゃないか、と思い出させます。その後、ティトとレオたちは2時間ほど語り合ったそうです。
そして、その翌日のアスレティック戦(2-1)でメッシは豪快なフリーキックによる決勝点をマーク。バルサは逆転優勝の望みを次節以降へとつなげました。一方でティトの容態はさらに悪化し、キロン病院へと緊急入院。24日(木)に病室を見舞ったバルトメウ会長にティトは、メッシと話す機会を与えてくれたことに感謝を告げたとのことです。
ソレール記者はまた、ティトが逝去した翌日に会長が書いた公開書簡に、「彼は最後の瞬間まで、助言によってクラブを助けてくれた」と記されている点を指摘。恩師からの言葉に心を動かされたメッシは5月19日にバルサとの契約更新でサインをしています。
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[…] ティトと再会したメッシが最初に口にした言葉は、「ミスター、僕は出て行くよ」だったそうです。 このミスターからの言葉に対し、メッシがおカネは重要じゃない、他のことが原因なんだ、と言うと、ティトはバルサ以上の場所なんて他にはない、キミはここで全てを勝ち取ったんじゃないか、と思い出させます。 恩師からの言葉に心を動かされたメッシは5月19日にバルサとの契約更新でサインをしています。 6月4日、TV3の記者ベルナット・ソレールさんが同局の番組内で、“バルサ一家”のなかで密かに起こっていたという大きな出来事について明かしました。 [引用元] メッシを残留させたティト | バルサコアニュース […]