パンパンに膨らんだ給与総額を、どうにかして減らさねばならない
かつ、多くいる戦力外選手の移籍先も見つけていく高難易度ミッション。
FCバルセロナがこの夏、必死のぱっちで取り組んでいるのが放出作戦です。前理事会の無理がたたって、バルサの人件費(選手給与)はもう持続不可能な領域へと入っています。スカッドを補強するためにも、まずせねばならないのが給与の削減。さらにCOVID-19の影響で市場の動きは鈍く、打てる手は多くありません。
削減した額の25%のみを、新規加入選手に使える
ラ・リーガのハビエル・テバス会長が日曜日、ラジオ局 ONDA CERO の番組 El Transistor に出演し、FCバルセロナが取り組んでいる給与削減についてコメントをしています。
「私たちには特別な規則がある。それはあるクラブがラ・リーガに定められた給与総額を超えた時のもので、節約分の25%にあたる選手のみが加入できるというものだ。もしバルサがある選手を1億ユーロで売ったとすれば、使えるのは2,500万ユーロのみとなる。もしバルサが1,000万ユーロを切り詰めたなら、新規の契約分で使えるのは250万ユーロだけだ」
「もしバルセロナが年給として2,500万ユーロが必要な選手を連れてきたいのであれば、移籍であれ給与の減額であれ、1億ユーロを切り詰めなければならない」
「このラ・リーガの規則は7年前に各クラブの承認を受けており、FCバルセロナも分かっている。バルサが今シーズン失った3億5,000万ユーロは、スペインフットボール全体の半分以上だ。彼らを罰しているのは、彼らに支払いを義務付ける契約書なんだ」
「彼らは相当額の給与を減らすか、選手の売却によって収入を生み出さなければならない。私からは、バルセロナが持っているプランを公の場で話すことは出来ない。有効な契約書を持った選手たちの報酬を大きく減らさないかぎり、誰も加入させられないことを彼らは分かっている」
大きな、それも相当に大きな額をの選手給与を減らさなければならないことが再認識できました。具体的には、現在はクラブ収入の「110%」(ラポルタ談)となっている選手給与を、70%以内まで減らす必要があります。
バルサのサラリーに応じたとはいえ4選手が加入しましたから、その分をどこかで調整しなければなりませんよね。
構想外選手の移籍先探し
そんなギリギリのところを生きているFCバルセロナで、今のところ移籍が成立したのはジャンクレール・トディボです。ニースが買取オプションを行使しての完全移籍。バルサはこれで850万ユーロを手にします。さらには変動額ボーナスが700万ユーロ付いている。2019年冬に支払った元手が100万ユーロだったので、ビジネスとしては上々でしょう。さらに過去2シーズンでは賃料350万ユーロも手にしているのです。
しかしながら、大幅な削減が必要とされる給与総額においては、トディボの移籍はそれほど効果をもたらしません。ほとんどチームにいなかったので、彼が移籍しても膨れ上がったサラリー風船は萎まないんですよね。コンラッドも然りです。
一方でスカッド整理はスポーツ面とオカネ面の両面から見なくてはなりません。
スポーツ面としては、4選手(アグエロ、エリック、エメルソン、デパイ)が加入したことで、ミンゲサやイライシュも含めると31選手にもなるスカッドを軽くせねばならない。7月12日のプレシーズン開始まで、あと2週間を切っているのです。
少なくともファーストチームの登録枠25人まで選手を減らしつつ、その中には大物も含ませなければ収入比110%(笑)なる給与総額を70%以下に減らせなさそう。それもチームの競争力を落とさずに、という条件付きですから難易度は地獄級でしょう。頼みの?デンベレも負傷してしまいました。
レオ・メッシが契約更新をした暁には、50%の減給に応じるとも言われているので、他の重鎮たちもそれに続くことで給与削減の目標達成はいけそうにも思いますが・・・ 構想外選手の移籍先探しはいつの夏も難しく。 マテウ・アレマニーたちは休む間もない日々が続きます。
コメント
トリンカオ、ブライスワイト、コウチーニョ、ピャニッチ、アレニャ、マテウスフェルナンデス、ウムティティ、フィルポ、ネトあたりは放出可能性あり
ロベルト、アルバやラングレにも移籍の噂
下手したらデンベレ、グリーズマンも可能性が出てくる
プッチも候補に上がりますが、彼は意地でも残るでしょうね
M.Fernandesは契約解除となりましたね。
少なくとも加入分の調整は必要となるので、セントラルと前線は整理が絶対条件となるでしょうね。
ただ、放出に際して相当の価値が付くかと言われると厳しいでしょう…
実績のあるUmtitiにPjanicをある程度で売れたとしても、故障組は高給も相まって買い手が付かない可能性が高い、
もちろん利益を産みたいところですが、現実問題は人数調整するのが精一杯な気がしますね。
厳しい財政事情によって、給与削減と売却を進めなければならないのは分かっていましたが…。
実際に、収入と給与の比率が110%で70%への減額が必要と聞くと、目眩がしますね…。
バルトメウは本当に、後先考えない適当な契約をしてたんだなと。
特にグリーズマンの1.5億ユーロ近い移籍金と2200万ユーロの年俸、しかも反対を押し切っての高額契約が、思い切りバルサを苦しめています。これさえ無ければスアレスにラキ、アルトゥールも残れただろうに。
安くてもグリーズマンが売れればまだ良いのですが、高額な給料自体が移籍を妨げるのは想像に難くありません。
となればメッシと同様に50%ほど減額し、バルサでの仕事に値する給料にしなければなりませんが、あの手のフランス人は減俸すら応じないような気もします。メッシの減給が影響すれば良いのですが。
ユーロやコパも決勝Tに入り、売却と減給交渉の嵐の時は近づいています。
もちろん他チームもコロナで大打撃を受けている以上、売却がそう簡単に進むとは思えません。
安値放出を強いられても、とにかく売りまくる事になるでしょうが、あまりラポルタを叩かないでほしいと思います…。