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「私たちは歴史を作れる」バイエルンに勝ちに行くとチャビはクレを鼓舞する

自力で1/8 final 進出を決めるには、未だ手にしたことのないミュンヘンでの初勝利が必要
困難ではあるものの、可能だとチャビやチームは考える

さていよいよです。チャンピオンズリーグ2021/22での生き残りが掛かった、アリアンツ・アレナでのバイエルン・ミュンヘン戦。自力で1/8 final を決めるためには勝つしかないバルサは、過去にバイエルンの本拠地で勝ったことはない、など実績を見ると非常に望み薄ですが、失うものはない気持ちでぶつかっていくしかない。「歴史を作れる」とチャビはチームとクレを鼓舞します。

数字では勝てる気がしない

このバイエルン対バルサを前に、メディアではさまざまなデータが紹介されています。
それらはどれもバルセロニスタの楽観論を打ち砕くもので、信用を失い平凡なチームとなっている今のバルサがミュンヘンで勝てると前向きになることも許してくれない。容易く捻られて終了となる姿を想像する方が容易いです。

2020年8月の2-8。そして2021年9月の0-3。過去2回の対戦でバルサはバイエルンに完敗を喫していますし、グループステージ5試合での数字は19得点で5戦全勝に対して2勝1分2敗でわずか2得点・6失点ですから、圧倒的な実力差があるのは間違いありません。
彼らがグループ首位を決めていて、これが消化試合であるにしても、緩くくると期待はできない。バルサが逆の立場なら、きっとカンテラーノ祭りにするでしょうけれど(※バイエルンはCOVIDなどで主力を複数欠く)。

現実的に、現時点での実力差を見て、バルサがバイエルンに真っ向勝負で勝てるとは思えません。バルサらしく臨む必要もあるでしょうが、優先されるのは失点をしないこと。得点の匂いがしない今のチームは2点3点と奪えないでしょうから、勝てるとすれば0-1とか1-2になりそうです。

前日会見に選手代表として出席したジェラール・ピケは次のようにコメントしています。

明日勝つことは可能だと思うし、奇跡とは言わないよ。これはすごく難しいスタジアムでの困難な試合だ。僕らは自分たちのフットボールをしないといけない。僕らは得点が少なく、彼らはたくさん決めているから、明日勝つためにはまずクリーンシートか、かなり少ない失点にすることだ」

ピケはこの会見で、期待されたようなシーズンにならずにシーズン途中で監督交代をしながらも急速回復したバイエルンとバルサのこの違いはどこにあるのかと訊ねられ、「クラブ運営。シンプルな話だよ」とバルトメウ全理事会を一刀両断している。

チャビ「勝つために準備してきた」

一方、厳しい状況でバトンを受け取り、この難行に挑むことになったチャビ・エルナンデスは前日会見においてチームの現状やバイエルン戦の目標についてこんなふうに述べています。

「私は明日試合に勝ち、1/8 final へと進むために頑張って働いている。私たちはバルセロナだから、全ての試合で勝利に向かわなければならないんだ。明日、私たちは歴史を作れる。ミュンヘンでの初勝利を考えない理由はないよ。試合に勝つために私たちは準備をしてきた」

「勝つことが奇跡になるのかは分からない。試合展開次第だね。こちらは自分たちの武器で競えるよう試みていくし、自分たちがどうだったのか、バイエルンにダメージを与えたかは試合後に分かるだろう。私としては、そう奇跡だとは見ていないよ。私たちはどの相手にも勝てる」

数少ない武器の一つとして期待されているウスマン・デンベレに関しては。
「何度も言ってきたように、彼は非常に重要な選手だ。すでに100%の状態にあり、出場した試合ではチームをとても助けてくれてる。幸せでやる気もあるように見てるよ。明日は重要な存在にならないとね。彼だけでなく、チーム全体だけれど。私たちは完璧な試合をしなければならない。そのためにはデンベレ、そして全員の力が必要になるんだ」

バイエルン戦での最近の結果が、精神的に影響しないことを期待している。選手たちは全てを忘れなければならないし、それは私のミッションになるね。ボールを介してプレーを支配し、こちらが主役となるべくピッチに出る。状況は困難だけれど、全力でトライしていくさ」

バイエルンを制するためのチャビのプラン

チャビが言うように「完璧な試合」をしなければならないバルセロナ。週末のベティス戦のような、こちらのCKで速攻を喰らい失点して負けるような失態を繰り返してはいけません。高い攻撃力を誇るバイエルンに火力弱目のバルサが勝つには、チャンスを確実に仕留め、かつ失点しないことが求められる。
7日のMD紙は、バルサが心がけるべきポイントとして次の10箇条を挙げいます。バイエルン戦に関わらず、これらが出来ればどの試合でも勝ちに繋がる要素です。

攻撃的で積極的なメンタルでいくべし。ベンフィカの様子は見るな
ベンフィカの結果次第では負けても1/8 final へ進めるものの、それを期待してはならない。

ハイプレスとコンパクトなラインでバイエルンのビルドアップを妨害するべし
ロングボールで裏を取られたら致命傷になるで。

相手の圧力に対し、ビルドアップの良い起点を見出すべし
ポゼッションもコントロールもまずここから。中盤、前線が危険を生み出すには最終ラインからの最初のパスが基礎となる。

戦術的ファールでカウンターを阻止すべし
バイエルンの速攻は脅威的。バルサは守備に乱れがあるため、時にはカード覚悟のファールで止める必要もあるだろう。。。

チャンスを生み出すために勇敢であるべし
大事に行きすぎて得点機を逃がしてはいけない。ここぞの場面ではリスクも負ってラストパスやシュートを狙おう。

デンベレの速さを使い、スペースを探すべし
バルサで違いを作れるデンベレの1対1や縦への突破、内側への切り込み。

インテリオールの侵入、特にフレンキー頼むで
ゴールへの道は、インテリオールたちの攻撃面での貢献からも生まれる。フレンキー、ニコ、ガビらの大胆さが不可欠になるだろう。

チャンスがあれば、迷わずシュートを打つべし
ベティス戦でミドルシュートを狙ったのはデンベレだけ。これはチャビの助言による。

セットプレーを活用するべし
メッシがいなくなってからはFKでの得点がなく、そもそもゴール正面でのFKがもらえていない。CKでもピケやアラウホの高さを活かせていない。

レバントウスキとミュラーには要警戒すべし
21試合で27得点のポーランド人デランテロはヤバすぎるで。それをサポートするドイツ人も危険。バルサは特別な注意が必要となる。

チャビのせいではないけれど、バルサは今、チャンピオンズでグループステージ敗退の危機にさらされています。その不名誉から逃れるためには、アリアンツ・アレナで勝たなければならない。前日会見でのチャビのメッセージを受け、チームがどのような反応を見せるかが楽しみです。最後まで諦めることなく戦えば、何かが起きるかもしれない。歴史を作れるかもしれない。バモス、チャビバルサ。

コメント

  1. イザナギの目 より:

    著者の上記の注意事項はわかりますがやはり、アンスファティ、ペドリ、その他メンバーがいない。やはり期待出来ないし勝負の世界は甘くない彼らが100%の状態ならリーガーやCLも結果が全然違うでしょう。補強の件ですが、ドイツが一方的に報じているアデイェミですが、ドルトムントを選んだ理由がドイツにいたほうが代表に選ばれやすいなんてショーもないですね。彼に実力と競争心があればバルサに来たって結果だしてスタメン取れば100%ドイツ代表選ばれますよ。まあ、ドルトムントは最近人気株を取りすぎて出れない選手も多いみたいだしムココも伸び悩やんでるらしいのでショーもない理由のアデイェミはどうなる事やら。

  2. トム より:

    この試合に大事なのは、何よりメンタルですね。
    どんな相手にもいつも通りバルサの試合をして、ボールポゼッションに重きを置いてしっかりと崩しにチャレンジし、取られたら全力で切り替えて守備をする。
    ハイプレスに対する解答としては、テアからデパイのポストプレーを利用した一気の裏狙いのオプションをしっかり用意する。
    そういった事を高いモチベーションで、我々はバルサであるという誇りを胸に抱いたまま、90分続ける事が何より重要になります。
    戦術よりも、チャビのモチベーターとしての才能が必要になると思います。

    思えばバルトメウ時代、こういった大事な試合に特別なモチベーションを喚起できそうなのは、ルイス・エンリケくらいでした。
    その結果、大事な試合はほぼ負けてしまうという、勝負弱いバルサになってしまった。
    この生き残りを賭けた大事な試合では、チャビのモチベーターとしての資質がどれほどの物かを見る事ができると思います。
    開始のホイッスルが鳴った瞬間から試合終了のホイッスルが鳴るまで、一丸となって戦ってる姿を見たいですね。

    チャビが来てから間もないですし、まだ戦力も整ってませんので、厳しい現実という物は確かにあります。
    しかしバルサに問題があるように、バイエルンにも問題はあります。
    無観客試合、COVID、ドル戦から連戦、既にトップ通過を決めている等々、バルサが勝てる要因も揃っています。

    応援しどころです!
    バモス!バルサ!

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