フランス代表セントラルがバルサ入団プレゼンテーション
チャビの強い要望による奮発補強が成功となりますように
2022年8月1日(月)、FCバルセロナの新加入選手ジュレス・クンデの入団プレゼンテーションが行われました。契約期間は2027年6月までの5年間で、契約解除金は10億ユーロ。セビージャへと支払われる移籍金は明かされていませんが、各報道によると5,000万ユーロ+変動額だそうです。奮発した。チャビ待望のセントラルは「高みへ行きたい」と意欲を燃やしています。
野心を燃やせ
FCバルセロナの戦略的補強であるフランス代表セントラル、ジュレス・クンデ(23)の入団プレゼンテーションが1日、クラブ施設シウタット・エスポルティーバにて行われました。
チェルシーさんへの入団目前とされてからの逆転獲得で、青えんじユニフォームを着ることへの選手本人の強い願望によって実現されたオペレーション。クンデの気合は髪型からも伝わってきて、メディカルチェック通過時にはアフロだった頭はこの日、コーンロウにバッチリ編み込まれていました。
嬉しさ弾けるセントラルは言います。
「別のオファーがあったのは事実です。僕はバルサがセビージャと合意に達するのを待ちました。それが可能と感じた時、バルサを選んだ。バルサは非常に野心的なプロジェクトのあるクラブですし、僕としてはリーガ・エスパニョーラが好きなんです。ここへ来たかったので、努力というほどでもありません」
「会長や理事たち、そしてファンの愛情にとても良い印象を抱いています。嬉しいですし、誇りに思う。僕は偉大で野心的なクラブに来ました。それに僕にもまた野心があります。一番高いところへと行きたいです」
クンデの気持ちに決定的な影響を与えたのはチャビ・エルナンデスの言葉だったそうです。
「チャビとの会話は流れるようで、彼の愛情を感じました。ミステルは僕の加入を本当に望んでいた。それが僕には重要でした。自分のキャリアにおける非常に重要な段階ですから。チャビからは、セビージャでしてきたことを続けるようにと求められました。アグレッシブであること、そして後方からボールを持って上がること。それらは僕の強みです」
意中の選手を次々に落としていく、チャビからの直電話。落ちなかったのは、、ハーランくらいでしょうか。
クンデの加入により、層が厚くなったバルサのセントラル陣。先発競争は激しくなります。
「それはチームにとって良いことです。試合数も多いですし。誰が先発になるかはミステルが決めることなので、自分は気にしていません。僕はここで成長しなければならない。僕はまだ若いですし、ミステルに求められることをして、いかなる時もチームを手助けしていきます。燃えています。競争は僕にとっての挑戦です」
険しい財政状況の中、これだけの投資をしての獲得ですから、高みにたどり着いてもらわないと困る。ピケ、アラウホ、エリク、クリステンセン、クンデ、そして場合によってはフレンキーも加わるセントラルは選択肢が豊富になりますし、終わることのないセントラル探しがこれでひと段落しますように。
ようこそ、ジュレス!切磋琢磨して期待を超える活躍を!
オペレーション・クンデの費用
移籍金は明かされていませんが、固定額5,000万ユーロ+変動額1,000万ユーロあたりだと見られています。
ラジオ局 Cadena SERの番組 Que t’hi jugues によれば、総試合数の60%に出場するごとに250万ユーロであるとか、SPORTが調べたところでは変動額は最高500万ユーロのみになるとか、色々。セビージャへの支払いが、彼らにとって史上最高額である5,000万ユーロ以上になるのは間違いなさそうです。
気になるお給料は、、初年度が税込950万ユーロで残り4年が1,200万ユーロ、契約ボーナスが200万ユーロだと同番組は伝えています(GOAL.comもそれくらい)。こちらも60試合出場で200万ユーロの出来高給があるとか云々あり、税引後の手取り額だと半分になるので600万ユーロです。
一昔前なら、手取り600万ユーロは“そこそこの実績をあげた選手”の額でしたから、ラポルタ理事会が持ち込んだ新給与体系であってもまた値上がりしてるなぁという印象。
もちろんチェルシーさんが彼に提示した額はもっと高かったでしょうし、それを諦めることもまた選手にとっての努力となるそうです。
仮に移籍金が5,000万ユーロで5年契約ならば、減価償却費は年1,000万ユーロとなります。そして税込給与がたとえば1,000万ユーロなら、クンデ加入によってスポーツ経費は2,000万ユーロ増か。何度も言いますが、奮発しましたよね。
是非とも成功してほしい。
追加補強は、FFPクリア後
ジュレス・クンデの入団記者会見に同席したジョアン・ラポルタは、更なる追加補強の可能性について次のようにコメントしています。
「このクオリティの選手たちを加入させられ満足している。とても良くやっていると思うよ。夏は長く、マーケットは8月31日まで続くんだ。どうなるか見てみよう。今は選手登録に取り掛かるための準備をしているところだ。もし監督から更なる補強を求められるなら、8月13日(ラ・リーガ開幕)から何が起こるか、何が出来るかを見ていくことになるだろう。いくつかのオペレーションを行う可能性はある」
つまりは精力的に続けてきた補強活動はここで一時中断し、獲得した選手の登録を可能とするための資金調達、ならびに財政を圧迫しているスポーツ経費の削減がこれから当面のタスクとなります。
そして「可能性がある」「可能だ」と言うのだから、きっとまだ補強しますよね。
「登録に関しては楽観的だし自信もある。必要なことは全て実行しているからね。選手登録は妨げられないと思う。ただし懸案の放出を終わらせなければならない。これは易しいことではないけれど、目標を達成できると私は信じているよ」
ラポルタはこの会見にて第三の経済的レバーを稼働させたことで1億ユーロを確保したと発表。それによってFFPをクリアし、選手登録も完了できる見込みだそうです。これについてはまた別のところで触れます。
コメント