勝つと負けるとでは天地ほどの差。
シーズン最初のスーペルコパで2つ、リーガで1つ、コパで1つと、クラシコは今季すでに4回実施されています。よってこの火曜日が5回目の決戦となる両チームですが、その重要性におきましては、これまでの4試合と土曜日の1つを加えた中で、本日の激突が最も高いのはご承知のとおりです。2シーズン前のチャンピオンズほどとはいきませんが、決勝進出の懸かったクラシコ。大嫌いなチームを大会から蹴り落とせるので勝てば天国、逆だと悪夢の、文句なしの大一番であります。週末のリーガ対決を、両チームが考慮することはないでしょう。
バルサ勝ち抜けの条件は、0-0の引き分けか勝利。このカードで前者はまずありえませんので、アスルグラナはいつもどおりに、ただ愚直に勝ちだけを目指していくことになります。そしてエル・ブランコもまた勝利、もしくは2-2以上の引き分けが必要なのでゴールを狙ってくる。ヒリヒリした試合になることは必至で、観ているだけでも相当消耗しそうです(でも大歓迎)。
最初の注目は、特にバルサの先発イレブン。おそらくジョルディ・ロウラ(ティト・ビラノバ)はこれまでの鉄板メンバーを崩すことなく、ブスケツ+チャビ+イニエスタ+セスクのフゴネス編成で臨んでくるでしょう。セビージャ戦で先発し、後半はメッシの前に置くことで機能したダビド・ビジャはきっと、今回もまたベンチ。週末の試合で休養させたセスクを起用しないのは、やはり考えにくいのです。
しかしそれこそがテクニコの深謀遠慮、裏をかく作戦であって、グアッヘ起用なんてことになったならステキ。その場合はセスクがベンチスタートとなる可能性は高いですが、ペドロ(こちらもリーガは休んでフレッシュ)が外されることもあるかも・・・ ないかな。先発するのがセスクであれビジャであれ、絶対不可欠なのはプレーのダイナミズムと奥行き、これに尽きましょう。
モウリーニョの”エリア”に入ったロウラ
また、このコパ準決勝ブエルタクラシコでの話題としては、前日会見でのジョルディ・ロウラの”うちはマジェンコ審判と相性が悪い”発言があります。ウソは言っていないし、誰もが知ってるデータを出しただけなのですが、それをモウリーニョは、「私が心に残しておきたいのは、過去にバルサから受けたスポーツマンシップにおいてのレクチャーだ。バルサは審判について語らず、審判を取り囲まず、相手チームにカードを出させようともしない。そして彼らのプレーするフットボルはすばらしい」てな皮肉で返しました。揚げ足を取られたわけです。
SPORT紙の指摘するところによりますと、ペップ・グアルディオラは必ずモウリーニョの後で会見を行うようにしていたそうで。そういえばそうでしたし、ロウラの言ってることは事実であるにしても、デリケートな部分に手を出しましたなぁとの感は否めません。その会見をヤツがオフィスで聞いていたなら、にやりとほくそ笑んだことでしょう。SPORT紙によれば、モウは昨日もいつものように会見には出ず、選手の誰かにやらせておくつもりだったとか。しかしバルサ第二監督の言葉を聞いて、焚き火に薪を投げ込むべく出てきたようですから(以下省略)。
冷静に、自分たちのフットボルを
いずれにせよ、バルサのリーガ独走によって重要性をいつになく増したこのコパクラシコ。とりわけ今シーズンの半分ほどの懸かったモウチームにとっては、ものすごく大きなものを背負っての決戦となります。もしこのバルサ戦に勝てば、白組さんはワッショイモードに入り、チャンピオンズのオールド・トラフォード決戦へと士気をブーストさせましょう。逆にバルサが勝利すれば、彼らのプレッシャーは更に増す。決勝戦へと勝ち進んだものが、そのご褒美として士気を大量注入される戦いです。
マドリーがいつものようにプレーをすれば、ほぼ確実に問題となるファールを犯しましょう。そこでマジェンコ主審が際どいジャッジをすれば、試合が良からぬ方向へといく可能性はあります。クラシコ後の騒動はもうウンザリな者としましては、このクラシコはフットボルですっきり勝負がつくことを願います。なのでバルサ選手は冷静にプレーに集中し、持ち前のフットボルを存分に発揮してほしい。そして守備の問題点が改善されていますように。選手たちから勝利への欲求がひしひしと伝わってくる、そんな試合が観たいです。バモス!勝って勝利の美酒に酔おう!
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