ビジャのクオリティを絶賛する第二監督。
リーガタイトル奪還へ向けて着実に歩を進めるバルサ。ミラン戦での快勝によって心の傷を癒したクレの希望をさらに膨らませているのが、メッシ・ビジャコンビによる破壊力の増加です。ラージョ戦終了後、おそらくはこれが監督代行として最後の記者会見になるであろうジョルディ・ロウラは、ミラン戦に続いて2ゴールをあげたアルゼンチン人クラックについてこうコメントしています。
「チームにとっては、彼のようなレベルの選手を擁することの重要性は計り知れない。監督にとってもそれは同じことで、大きな安心感を与えてくれるんだ。レオのクオリティに疑問の余地はないし、彼は私たちのチームの中心。最高の選手を擁している時に言葉は必要ないさ。彼のプレーを日々楽しみ、正しく評価しなければならない」
もう一人の主役、ダビド・ビジャに関しては。「ダビドがとても重要な選手であり、彼の時間が訪れることは常々言ってきたことだよ。これで彼はとても大事な試合を2つこなしたし、私たちの言ってきたことが確認されたね。彼は特別な選手で、得点力がある。プレーをし続けることで、調子を上げていくだろう。今週、彼はチームをものすごく助けてくれたよ」
そしてここへきてのビジャの復活について問われたロウラは、幾つもの要素があるとしながら、「一番重要なのはダビドに並外れた資質があることだ。おそらくは大一番(ミラン戦)でプレーをして得点したことが、良いように回ったんだろう。まあ要因は幾つもあるんだよ!大事なのは彼が好調なことだ」とコメントしています。
ビジャに関する質問はまだあります。それは彼の起用法の変化です。「現在ダビドは少し中央寄りでプレーをしている。彼は高い得点力を備えた選手であり、奥行きのあるプレーも得意としている。スペースへと入るのが上手く、それによって(メッシと)上手く補い合っているんだ。ビジャの得点を見るのは大きな喜びだし、彼らが心地良くプレーをしていることを、私たちはとても喜んでいるよ」
では、メッシとビジャの仲違いについてのウワサについては?「彼らが対立していると何度も耳にしてきたけれど、まったく馬鹿げてるよ。彼らの関係は過去数ヶ月も今も変わりはない。つまりはとても良好なんだ」
決まるまで気を抜かない
一方、バルサがまた今節も勝利を手にしたことで、リーガ優勝へとまた一歩接近しました。しかしその点に関して、テクニコの慎重姿勢に変化はありません。「私たちが良い状況であるのは否定しがたいことだろうけど、ご存知のとおり、私に言えることは何もないよ。一つずつ試合をこなしていくしかないわけで、週末ごとに優勝が近付くにせよ、今はまだ何も決まってはおらず、勝ち取ってもいないからね。パロン(リーグ中断)の後にはビーゴ遠征が待っていて、簡単にはいかないだろう。続けていくだけだよ」
ラージョ戦に関しての評価は。「前もって言っていたとおり、難しい試合だった。非常にタフな試合の直後で消耗していた上、ラージョは特別なチームだからね。フットボル的に彼らは、リーガにおけるベストチームの1つ。彼らとの対戦では多くのことを求められるし、カウンターがあり、ラインを高く設定することでこちらは急いでロングパスを出さされるんだ。ただそういったなかで、今日は良い試合が出来たと思う。ラージョのプレースタイルのおかげで、ファンはオープンな試合を楽しんでいたね。そういう展開を私はちょっと好きではないけれど」
第二監督はまた、5日前のミラン戦が「私たちにとって非常に重要だった。あの試合で精神的に乗り、強くピッチに立つことが出来た。チームは落ち着いて激しくプレーし、多くのチャンスを手にしていた」とも語っています。
物事が見られているとおりに運べば、このラージョ戦がジョルディ・ロウラにとって監督代行を務める最後の試合となります。代表戦によるパロンの途中にティト・ビラノバはチームに復帰し、彼は再びミスターのアシスタントへと戻ります。「監督としての最後の試合になることを願ってるよ。それはティトがここへ戻ってくるということだからね。自分への評価を私がする気はないし、したくもない。これはチームとして全員で働いてきた結果であるし、評価は全体的であるべきなんだ」
お疲れ様でした、ロウラ!
コパでは白組に敗れ、ベルナベウでも傷口に塩を塗られたバルサでしたが、ティト・ビラノバ不在の間にリーガでのリードを拡大し、チャンピオンズでもチームを1/4ファイナルへと導いたジョルディ・ロウラは、ミスターの留守をしっかり守ってくれました。一時はダメだこりゃと思い、天にも祈る気持ちでしたが、終わり良ければなんとかかんとか。今では困難な任務をよく果たしてくれたとの感謝でいっぱいであります。
サンシーロでの敗北からベルナベウのクラシコ連敗へと続く10日間は、ロウラにとって胃が痛い日々どころではなかったでしょう。まずまず順調だった最初の1ヶ月は良かったけれど、ミランとのイダで状況はいきなり暗転。あらゆる批判は無理のある指揮系統とロウラに集中することになりました。そこで分別を失うことなく持ち堪え、炎上する炎を消し止めたのは素晴らしかった。4年半の栄光が瓦解する手前でロウラたちは踏ん張り、現在の希望を取り戻したのです。一丸となったチームのサポートも非の打ち所がありませんでした。
第二監督でありながらバルサの指揮官の責任を引き受けた、ハードな2ヶ月はもうすぐ終了します。ティトが帰ってくるまで、あと数日はチームに指示を出すことになりますが、選手の大半は代表チームの元へと旅立って行きました(残っているのは5人だけ)。なにはともあれ、お疲れ様でしたロウラ!あれこれ言ったりもしたけど、どうもありがとう。
【ジョルディ・ロウラが指揮を執った13試合】
○コパ マラガ対バルサ 2-4
○リーガ バルサ対オサスナ 5-1
△コパ マドリー対バルサ 1-1
△リーガ バレンシア対バルサ 1-1
○リーガ バルサ対ヘタフェ 6-1
○リーガ グラナダ対バルサ 1-2
●チャンピオンズ ミラン対バルサ 2-0
○リーガ バルサ対セビージャ 2-1
●コパ バルサ対マドリー 1-3
●リーガ マドリー対バルサ 2-1
○リーガ バルサ対デポルティーボ 2-0
○チャンピオンズ バルサ対ミラン 4-0
○リーガ バルサ対ラージョ 3-1
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