どこでもロベルトは残り契約1年となるが、延長交渉は行われていない
ピケ、ブスケツにも給与の減額もしくは移籍を求めるという
FCバルセロナ会長ジョアン・ラポルタによる改革宣言「1つのサイクルが終わり、私たちは刷新過程に入っている」。バルサ界隈は今日も、フットボールチームに対して敢行されるであろう刷新についてのニュースで満ちています。監督交代ネタがとりあえず一段落したので、次はメッシ以外のカピタンズの将来について盛り上がってみようか、てなところです。特に視線の中心にあるのは、セルジ・ロベルトの去就です。
高給ベテランカンテラーノたち
ラ・リーガ優勝争いから脱落したバルサのシーズンは、事実上終了しています。入団初年度にしてフル稼働したペドリは、一足早くバケーションをもらってすでにチームを離れている。テル・ステーゲンも来季に向けて膝の手術を受けました(無事成功の知らせ)。こういう時のロッカールームって、どんな話がされてるんでしょうか。
来週から年度末の“大掃除”が始まるロッカールームなので、それに関する話は当然あるでしょう。”聖なる牛たち”と呼ばれる重鎮選手たちはひょっとすると、理事会の文句を言っているかもしれません。この夏は彼らとのバトルが予想されるのです。
バルトメウ理事会による6年間、クラブは契約更新した中心選手たちにリッチな給与を与えてきました。クレとしても「貢献した選手には相応しい報酬を」とピケやセルヒオの給与が上昇することを喜んでいたわけですが・・・ ひとりが昇給すれば次の選手も昇給が必要になり、次第にサラリー総額はクラブ運営を脅かすほどに破裂寸前に。もはや持続不能に陥り、バルサは昨年から高給ベテラン切りを行っています(ビダル、ラキティッチ、スアレス)。
この夏はいよいよ、“聖域”であるベテランカンテラーノの番がきました。
給与の再交渉に渋面
ただでさえ厳しい財政状況になっていたところに、COVID-19による収入の大幅減が追い打ちをかけたバルセロナ。バルトメウ理事会は選手たちに給与調整(一部後払い)を持ちかけたり、何人かの選手とは新契約を結んだりしています。
5月21日版MDによると、選手たちもクラブの厳しい経済状況を理解し、新たな給与条件について交渉する心づもりはあったようです。ただしそれは以前の話で、選手たちの姿勢は変化したと同紙は述べます。何人かの中心選手は理事会の考えと隔たりがあり、給与の再交渉に渋面してるのだと。
バルサにとって絶対残したいのはレオ・メッシとテル・ステーゲン、そして未来を担う若者たちです。メッシ以外のカピタンたちは、もう不可触ではない。というか、去年からすでに放出の話はありました。
高給取りのグリーズマン、ピケ、ブスケツ、それに展開次第ではデンベレも放出対象。契約が残り1年で共通するセルジ・ロベルトは、デンベレ以上に放出への扉が開いているようです。
しかし言うまでもなく、契約書の力は強い。選手たちが交渉も移籍も受け入れなければ、事は多いにもつれる危険を含みます。
セルジ・ロベルトの場合
放出オペレーションの実現可能性が高いのは、第4カピタンのセルジ・ロベルトです。彼とクラブとの契約は2022年6月までとなっていて、そのままだと来年1月に彼は交渉の自由を手にし、来夏はフリー移籍ができる。セルジの第一希望はバルサ残留でしょうが、もし出なければならないのなら、1年待つか即時の契約解除をクラブに求めるでしょう。ラキティッチやスアレスのようにです。
同じく2022年6月に契約が終わるウスマン・デンベレの場合は、フリー移籍をなんとしても防ぎたいバルサ側から契約延長の申し出がなされているようです。しかしセルジに対してはこれといった働きかけはなく、一度マリア・オロビッツ代理人に連絡をしたところで止まっているらしい。
SPORTもMDも、バルサは来季の構想にセルジ・ロベルトを数えていないと報じているので売っちゃうんでしょう。事実なら争奪戦ですよね。29歳だけれど、まだまだ活躍を見込める。
パワーゲーム?
ラポルタたちはジェラール・ピケやセルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバら重鎮が“権力”を持つことを嫌い、もしそういうものが実在するのであれば、その力を削ぎ落としたいのでしょうか。クーマンの後任にチャビを求める声がロッカールームにある、というウワサ話と関連はあるのか。強引に行くと、スアレスへの扱いにメッシが腹を立てた二の舞になりやしないか。
セルヒオもアルバもピッチ上でのメッシとの相互理解度は余人をもって代えがたいですし、後継者になるカンテラーノの目処も立っていない今、放出して大丈夫なのかというのが素朴な疑問です。
コメント
率直にラポルタ陣営のやりたいことがわからないですね。
PiqueとSergi Robertoは怪我で離れていた時期もありましたが、AlbaとBusquetsはメッシの動きに合わせることができる貴重な存在です。
PedriやDe jongも良いフィーリングを発揮していますがまだまだこれからでしょう。 Messiを残すのに、そのMessiがプレーしづらいチームを作ろうとしているのでしょうかね??
結局、今年の補強も「刷新」とは名ばかりで目指すところもないまま中途半端で終わりそうな気がします、、、
仮にPique、Alba、Sergi Robertoらを売るのであれば、その穴埋めは何が何でもカンテラからお願いしたい!
外から高い金で獲ってくるなんて余裕もないし、言語道断です。
バルセロナはそのDNAだけでは勝てないかもしれませんが、DNAを捨ててしまえばバルセロナの存在意義が問われると思います…
多分ですが…
ラポルタはカピタンズに対しては、まず強気な姿勢を見せたいのだと思います。
バルサが今絶対的に必要としてる減給の契約交渉は、基本的に選手の方が強い。
契約が残ってる訳ですから、当たり前の話です。
それを曲げてお願いするには、コロナ禍での経済的クラブ事情を説明し、頭を下げるだけが方法ではないです。
こういう状況だから、受け入れないなら出ていって頂く、という強気さも必要でしょう。
まずハッタリから入る、ラポルタならではの交渉術と思います。
ただ、このカピタンズはまだまだバルサに必要です。
セルジは、安定しない右SBをサポートする存在であり、且つ中央でのゲームメイクも右ウィングからの連携もこなせるので、控えとして非常に優秀です。
アルバ、ブスケは言わずもがなで、まだまだバルサに欠かせない存在です。
ピケもケガさえ何とかなればまだやれます。
ラポルタもそれが分からないとは思わないので、そういう事かと。
ただピケは年齢的な事もあるので微妙な所ですが、将来的にラポルタの地位を狙っているくらいですから、バルサを出たいとは言わないと思います。
経済危機を何とかする事が、ラポルタに課せられた最も重い命題です。
あえて現場に失敗の責任を負わせるような言い方は、給与改革へのアプローチと考えます。
本来は去年やらなければいけない事でしたが…バルトメウの延命が足を引っ張っています。
遅れた分だけ傷も大きく、多少強引でも何とかしないとならない金庫事情なのでしょう。