世界のトップ3に入るために意欲を燃やす。
早いもので、セント・ジョージス・パークでのステージもこの金曜日が最終日。明日は朝から荷物をまとめ、南仏ニースへと飛んではOGCニースとの親善試合を行うFCバルセロナです。水曜日は自由時間を与えられ、リラックスしたひと時を過ごした選手たちも、木曜は再び朝夕ダブルセッションの土台作り。伝え聞くところでは大そう充実した毎日になっているルーチョチームについて語るべく、7月最終日の記者会見室に登場したのはジェラール・ピケでした。
今の自分は最高レベルのセントラルではない
ちょっと天然なところのあるワカ旦那ですが、いつもコメントには不思議な魅力があります。物申すべき時には意外と好いことを言えるのも長所である彼。昨日の会見では昨シーズンの自らの低調な出来栄えを訊ねられ、それについて素直に自己批判をしたことが一番のポイントでした。
「今の僕が世界最高のセントラルでないのは明らかだし、3本の指に入らないのも確かだね。昨シーズンはバルサでもムンディアルでも、僕の出来は良くなかった。バルセロナでプレーするためには世界のトップ3でなければならないことを僕は知っているよ」
おおお、、自分に足りないところが合ったことを率直に認める言葉。バルトメウ会長やスビサレッタSDがこれを聞けば、“彼自身に名誉を与えた!”と絶賛間違いないでしょう。そしてジェリは持ち前の楽観主義から、自分はまたベストに戻れると宣言しています。
「僕は自分がレベルを取り戻せることや、そうしていくことも知っているんだ。もし自分がそのレベルにないと思えば、真っ先に手を上げて出来ないというだろう。それにルイス・エンリケが僕の復調を手助けしてくれると確信してるしね」
ジェリがいつまで自分を“世界最高峰のセントラルだ”と考えていたか、、はさておき、失われたレベルを取り戻すべく燃えているのは好いことです。ルーチョがシステムをどう練っているかによってもピケの立場は変化してきますが、もしマルキーニョスなりが入団すれば、先発の座は本格的に危うくなる。ファイト!であります(左利き枠のマテューはその点強い)。
大きなことができるチーム
チーム全般についても、昨シーズンの出来は悪かったとセントラルは認めます。「失敗だったよ。バルサにはスーペルコパだけでは不十分だからね。コパとリーガはあと一歩のところまで迫ったけれど、結局は失敗に終わった。でもチームがあと少しレベルを上げて、謙虚に働いていければ、僕らはタイトルへとより近づき、大きなことを達成できると思う。バルサにはそのためのメンバーは備わっているんだ」
ピケはもう一つ過ちを認めておりまして、それはムンディアル準備期間中の記者会見でやらかした、デルボスケとのこそこそ話が筒抜けだったセスクの退団発言です。「僕が間違ったのは事実だけど、まあ過ぎたことだし、今更どうすることも出来ない。少なくともセスクは今ロンドンで幸せにしてるよ」
マテューはクラック
ピケのプレーレベルが上がるためには、ポジション競争も不可欠。もう1人必要とされるセントラルの補強については「僕なりの意見があるけど」と思わせぶりなことを言いつつも、ジェレミー・マテューの加入には前向きな見解を述べたワカ旦那です。
「彼はマティェウじゃなくて、ジェレミーって呼ばれることを望んでるんだ。彼は人間としても選手としても本当のクラックだよ。ピッチ上ではなんでも上手くやれるし、背が高く、スピードがあって、ハードで、当たりも強い。それに彼はアビダルが退団して以来となる、左利きのセントラルだ」
一方で渦中のルイス・スアレスに関しては、「僕から意見を言うつもりはない。決断を下す人たちは他にいるからね」と距離を置きつつも、「彼とは話しをしてないけれど、仕事を出来ないことへの怒りを感じているであろうことは想像できる」とコメント。「チームに加わる時には、世界最高のデランテロの1人であることを証明したいと燃えているだろうね」と述べています。
そして最後、ステージにも8人参加中のカンテラーノたちについては。「バルサのカンテラのレベルは常に非常に高かった。事実、僕らはヨーロッパまたは世界で最高のカンテラだと考えられてもきたよね。でもチュロスのように次々に選手が出てくると期待してはいけないんだ。ここ数年、名声ある選手たちが出てきたのはとても特別なこと。それらの選手たちが、バルサを世界最高のフットボルクラブにした。若い子達のトレーニングを見ていたら、彼らのレベルがとても高いことに気付くよ。もし彼らが全力で働けば、何人かはトップチームに上がれるだろうし、地位も築けるだろう。そしてもしトップチームに入れなくても、少しの幸運があれば、プリメーラのクラブでプレーできるかもしれないね」
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