監督は残留を望んでいるが、バルトたちはそうではないと。
2015年も最初の1ヶ月が終了し、関心が高まっているのがダニ・アルベスの去就です。FCバルセロナとブラジル人右ラテラルの契約は今年の6月30日をもって満了しますので、現在彼は他のクラブとの移籍交渉が完全自由の状態。バルサからの契約延長オファーが行われなければ、エンリケバルサのレギュラー選手が夏に出て行ってしまいます。これまではダニとディノラ代理人はクラブからの申し出を待ってくれていましたが、バルセロナだけをいつまでも待っていられないと他クラブのオファーの受付を開始。どうやら理事会がアルベスとの契約延長に乗り気ではないようです。
サイクルは終わったと考える
ルイス・エンリケはシーズンが開幕してから現在までの5ヶ月少々、右ラテラルのレギュラー格としてダニ・アルベスを起用し続けてきました。マルティン・モントーヤが出場機会の少なさ（ほぼ皆無だった）に不満を漏らしてからはコパやリーガで何度か出番がありましたが、カンテラーノはあくまでも補完役。これだけ圧倒的にアルベスを起用していることからも、ミスターがダニのトレーニングや試合における振る舞いやプレーに満足し、高く評価していることが伝わってきます。
シーズン序盤はプレーが冴えない試合もありましたが、このところのパフォーマンスは安定して良いレベルにありますし、右サイドに来ることが増えたレオ・メッシとの関係も良い。前に飛び出していくジョルディ・アルバとのバランスも見付かった感じがします。チームへの適応中で怪我をしているドグラスは言うに及ばず、モントーヤとの比較でも現チームにアルベス以上の選択肢はありません。
そしてバルサはFIFAの無慈悲な懲罰によって夏の補強が出来ないわけで、強力な右ラテラルが獲れないのであれば、ルイス・エンリケはダニ・アルベスとの契約延長が優先事項だと思っている。しかしバルトメウ理事会の考えはそれとは違うんだそうです。
SPORT紙によると、ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長の考えでは、ダニ・アルベスのバルサにおけるサイクルはすでに終了しています。なのでクラブとしては契約を延長しようとは思わない。実際もし延長を望んでいるなら、残された期間の長いブスケツやネイマールに更新のオファーを出す前に、ダニにオファーをしていたでしょう。しかし夏の選挙で再選する見込みのほとんどない理事会が、監督の希望を無視して決めて良いことか。クラブ内に新たに発足するというスポーツ委員会の、国際スポーツディレクターとなるアリエド・ブライダさんがルーチョの意見を聞いて決めるべきでは。
ディノラ代理人「他からのオファーが届いている」
ダニ・アルベスの代理人（で元妻）のディノラ・サンタアナさんは、ラジオ・バルセロナの番組 Que t’hi jugues! 内で、ブラジル人ラテラルの将来の勤務先を決める作業に着手した旨を明かしています。「すでに多くのクラブから電話を受けていますが、具体的なものはまだありません。とはいえ、私は自分の仕事をしていく。バルサを待つことは出来ません」
「他クラブからの提案に耳を傾ける時が訪れました。彼ら（バルサ）が私たちと話をしないのであれば、こちらに何が出来るというのでしょうか？全てのことにはプロトコル（公的な団体同士が物事を実行するための手順）が存在しますし、選手は1月から交渉が自由となっています。他のクラブと話し合いの席につくのは普通のことです」
「私はバルトメウ会長と一度も話したことがありませんし、彼のことを全く知りません。スビサレッタと最後に話をしたのは去年のことで、それはダニとの契約がいつ終わるのかをハッキリさせるためでした。バルサ側から誰もこちらに連絡してこないということは、ダニがバルサにいることを彼らが望んでいないのだと私は解釈します。ダニがバルサに来てこれで7年になりますし、まず一歩踏み出すべきは彼らです。彼らが契約を延長するように、私から強く求めにいくことはない。もしバルサが彼を役立たないと考えるのであれば、私に何が出来ますか？」
そしてディノラ代理人は、「ダニは（エンリケの）レギュラー選手です。もし監督が彼を好んでいないのなら、彼をレギュラーにしなければならない意味はなんでしょう？」とルーチョにとってアルベスが重要な選手であることを強調し、「一選手がこのようなかたちでフリーにするのは少し稀」だとコメント。「ただしダニにとってはこれは挑戦であり、この状況が長引くのなら、彼は自分の価値を示すことをこれまで以上に望んでいます」と付け加えています。
しかしながら、バルトメウたちがダニ・アルベスをそこまで評価していない（と考えられる）理由とはなんぞや。モントーヤとドグラスが覚醒すると確信している？年俸が高すぎると考えている？ナゾです。
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