2つのスーペルコパに万全の状態で臨むべく。
FCバルセロナがインターナショナル・チャンピオンズカップを1勝2分2敗の成績で終了しました。ルーチョチームはこの大会でLAギャラクシー、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、フィオレンティーナと対戦し、勝てたのは最初のアメリカチーム戦のみ。続く3試合はいずれも早い時間帯に先制を許しており、守備の改善があと1週間少しに迫った欧州スーパーカップ(対セビージャ)に向けての第一の修正課題となっています。攻撃陣ではルイス・スアレスが気を吐いている一方で、シュート精度があと少し足りない場面もしばしば。こちらはメッシとネイマールの加入待ちです。
居残りトレーニングをしたコパ・アメリカ組
ルーチョチームとジョゼップ・マリア・バルトメウ会長その他がフィレンツェへと遠征していた先週末、その数日前にチームに合流したばかりのコパ・アメリカ組(メッシ、ネイマール、マスチェラーノ、アルベス)とFIFA制裁で試合出場できないアレイシ・ビダル、それに病み上がりのマテュー(風邪に伴う耳炎)の6選手がバルセロナへと残り、シウター・エスポルティーバ・ジョアン・ガンペルにて特別トレーニングを行っています。なかでも連日メディアに取り上げられているのが、大エース・レオのコンディションについて。バルサの10番は11日のセビージャ戦へと万全の状態で臨むべく、弟分のネイマールとともに鋭意トレーニング中です。
この日曜日(2日)に発表となったバルセロナのトレーニング計画(とSPORT紙)によると、ルーチョチームには欧州スーペルコパのためのトビリシ(グルジア)遠征までに、あと7回のトレーニングセッションがあるようです。コパ・アメリカ組は先週木曜(30日)にプレシーズンを開始していて、日曜日までに5回のセッションを行なっていますから、合計トレーニング回数は12回となり、シーズン最初の公式戦に出場するためには十分。バケーションを4日短縮して戻ってきた、メッシとマスチェラーノのやる気に満ちた行為が効いています。
驕りなき大エース
うちメッシに関しましては、土曜日のSPORT紙に、そのプロフェッショナル魂を紹介する記事がありました。それは、もし現チームにレギュラーを約束された選手がいるとするならば背番号10の大エースだけれども、メッシ自身はその特権を享受しようとは考えてはおらず、先発起用は自らのコンディションによって勝ち取るものだと意欲を燃やしている、というもの。その端的な証明がバケーションの4日切り上げであり、この数日間の熱気に溢れたトレーニング光景となります。
コパ・アメリカの終わりがアレだっただけに、クラブにはメッシの精神状態を心配する声もあったらしいのですが、それは杞憂でした。ギガクラックはきっちりと気持ちをバルサでの挑戦に切り替えていて、二度目のセクステーテ(六冠)達成にモチベーション十分。そして昨季の成功の要因となった食生活の改善も勿論続けており、夏休み中に体重を増やすこともなくバルセロナへと戻ってきました。落ち込んだのは間違いないでしょうが、そこはさすがのクラックです。選手たちがトレーニングに着用するGPS入りベストが提供するデータからも、メッシのフォームの良さが示されているそうです。
そして、そんな憧れの先輩の姿を見て、ネイマールもまた努力が必須であると知り、負けじとトレーニングに精を出しているといいます。実際の理由は分かりませんが、ネイマールはUSAツアーに直接合流する予定だったところを結局30日のプレシーズン開始となっているわけで、レオとは逆に5日間出遅れています。その分を取り戻すべく、気合を入れて汗を流してるんじゃないでしょうか。
バケーションを切り上げたといえば、守護神テル・ステーゲンもそのひとりです。彼の場合はなんといっても、USAツアーに参加するために11日間も早く戻ってきましたから、天晴れのひとこと。その報酬として、セビージャとの欧州スーペルコパと、アスレティックとのスーペルコパ・エスパーニャでは彼の先発でまず間違いないでしょう。ライバルの南米王者クラウディオ・ブラボは本日3日、夏休みを終えてチームに加わります。リーガ先発争いの行方も注目であります。
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