すごすぎる同僚がいる嬉しい悩み。
3月10日は日本人としましては東京大空襲の日、バルセロニスタとしましてはレオ・メッシが初クラシコ(3-3)にてセンセーショナルな初ハットトリックを決めた日、であります。2007年のこの日、カンプノウでメッシが起こした衝撃。当時はまだ10代のチビクラックだった若者はそこからぐいぐいと頭角を現し、数多くのゴール記録を更新しました。今では彼が塗り替えていない記録を探すほうが難しいんじゃないでしょうか。以降バルサ選手としてのハットトリックは27回を数え、さらにポーケル(poker)が4回、レポーケル(repoker)も1回=1試合3点以上が32回。今更ながら、“恐ろしい子!”です。
サインに添える一言が尽きた
チームメイトとして、これだけゴールを量産するクラックがチームにいることの心強さは相当なものでしょう。しかし一方で彼らには悩みもある、と10日付のSPORTはいいます。悩み?それはこうです。
フットボルにおいては、1試合で3ゴール以上を決めた選手はその試合のボールを自宅に持って帰る慣わしがあります。それもただ持って帰るだけでなく、ロッカールームでボールを受け取ったスタッフ(バルサの場合はデレガドのカルラス・ナバル)が、チームの選手たち一人ひとりにサインをしてもらうことで、そのボールは“トロフィー”となって輝きを放つ。自宅のショーケースに30数個ものサインボールが並ぶ光景はさぞ壮観でしょう。
しかし、そこにメッセージも一筆書き添えるとなると、チームメイトによっては“問題”が発生します。レオのハットトリックは嬉しいけれど、オレはもうボールになんて書けばいいのか分からない!例えばその32回のハットトリック以上を全て見守ってきたチャビ・エルナンデスなどは、もはやオリジナリティのある言葉を書くのは不可能で、チームメイトたちはメッシのハットトリックを怖れ始めているとSPORT紙は表現しています^^
そこでメッシの持ち帰るボールには簡素なメッセージに止めることを決めた同僚が少なからずいる、のだそうですが、ここでもステキさ全開なのがハビエル・マスチェラーノ。彼はなんと精魂こめて数行に渡るメッセージを書くというからさすがです。マスチェにダメなエピソードなんてあるのでしょうか。
ギガクラック HIS WORDS
さてそのレオ・メッシですが、英国のFourFourTwo誌の最新号に“MY LIFE, MY WORDS”というインタビューが掲載されてまして、プライベートな事柄についてたくさん語っているようです。SPORT紙にその抜粋があるので見てみますと、、次のような感じです。
■息子のチアゴくん 「彼が生まれて、僕の生活は一変したよ。チアゴは僕の人生における一番大事なもの。これまで僕が経験した最高のものだ」「アントネージャによると、チアゴはテレビで僕を見ると、それが僕だと分かるらしい。僕はそれが嬉しい」
■トレーニング前 「車を運転する時は、出来るかぎり慎重にしてる」「家からトレーニング場までの時間は心を落ち着けたり、周りのことを考えたりするのに使ってるんだ」「みんなトレーニング開始の1時間前にやってくるね。僕はチームメイトの何人かとマテ茶を飲んだり、グラウンドを散歩したりしてるよ」
■自由時間 「家族と自宅にいて、テレビを見てるのが一番好き」「寝る時間は決まってないけど、僕はテレビの音が好きでね、リラックスしたり、快眠するのにすごく役立ってるよ」
■バルセロナでの生活 「街の人たちは僕をすごく尊重してくれてるよ。写真やサインを求められたりはするけど、どんな場所でも穏やかに歩くことが出来るんだ」「バルセロナのメディアがプライベートに介入して困るということはないね」
■試合への準備 「一つの試合が終われば、すぐに次の試合のことを考えるけど、ごく自然な形でしてるね。グラウンドに出る前は、ロッカールーム内で叫ぶ派じゃなく、黙って考え事をしてる。プレーのイメージをしてるんだ」
■プレースタイル 「僕のプレー方法が生まれついてのものだと言う人がいるけど、僕には分からない。ただ本能でプレーしてるのは確かだね。グラウンドではいつも最高の動きや最高の決断ができるようにしてるし、相手の裏をかくように努めてる」 本能+頭脳。
■精神的プレッシャー 「自分の足元に芝生を感じる時、僕は確信を得るんだ。プレッシャーはベストであるために利用している。プレッシャーは僕が能力を伸ばす手助けになるからね」 メンタル強し。
■多くの栄冠 「ロサリオのストリートでプレーを始めた時、自分がこんなにも多くのトロフィーやタイトルを手にするなんて全く想像しなかったよ。バルセロナで暮らすことも、バルサのようなビッグクラブでプレーすることもね。自分や家族に起こってきたこと、その全てが信じられないんだ」「フットボルをプレーするのは勝利し、タイトルを得るため。だからタイトルを掲げる行為は、選手に起こる最高の出来事だ」
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