母国でのオリンピックに参加する二人のバルサ選手。
ここでクイズです。ルイス・スアレス、ジェレミー・マティエウ、そしてラフィーニャ、この3人に共通していることはなんでしょう…… 答えは、セビージャとのコパ決勝で負傷してしまった選手たち。うちムッシュとアルカンタラ次男はユーロとコパアメリカの欠場が確定した一方、ルイシートはコパアメリカ後半戦に間に合わせるべく鋭意リハビリを行っているところです。ラファは今回の招集を楽しみにしていただけに、残念な負傷。今日バルセロナにて精密検査を行う予定となっています。
リハビリでのハードワークがトラブルの元に
ラフィーニャの怪我状況はハッキリしていません。シーズン最終戦となったセビージャ戦が終了するや、クラブの許しを得てブラジル代表合宿へと向かい、翌日の二冠を祝うフィエスタを欠席したラファ。そこからは彼がいかに今回のコパアメリカ・センテナリオを楽しみにしていたか伝わってきますが、そんなラフィーニャの前に不運がまたもひょっこりと姿を現します。セビージャ戦で筋肉を傷めたことで、セレソンでの全体トレーニングに参加できず、コパアメリカは断念してバルセロナへと戻らざるを得なくなったのです。
2日付のSPORT紙によると、今回のラフィーニャの怪我はタイミングは悪かったものの、特に心配するようなものではなく、半年間戦列を離れていた選手なら“筋が通ったトラブル”と表現されています。
ラフィーニャは昨年9月のチャンピオンズ・ローマ戦でナインゴランの悪質タックルに遭ってヒザの前十字靭帯を損傷、手術台に上りました。幸いその後の回復は順調で、3月17日には医療部の完治診断を受けたのですが、完全復活は一筋縄ではいかない。リハビリの際に行う、患部のヒザや大腿四頭筋を強化するためのトレーニングによって筋肉の不均衡が生じ、後に痛みとなって現れるのだそうです。ラファは4月9日のラ・レアル戦で左の内転筋が過負荷となり、10日間のリハビリを行っています。これも同様の理由とのことです。
ということでラフィーニャはまず身体を休め、怪我を治し、バケーションを楽しんだ後に、地元リオデジャネイロでのオリンピックへ向けた準備を開始します。コパアメリカは残念でしたが、五輪までには十分な時間がある。今は気持ちを切り替え、母国五輪へと意欲を燃やしているでしょう。
五輪代表チームでプレシーズン
一方、ブラジルフットボル連盟とバルサの話し合いでコパアメリカ出場がなくなり、現在バケーションを満喫中のネイマール・ジュニオールは、プレシーズンの全てをセレソンと過ごすことになります。全てがブラジル国民の希望どおりに進めば、彼とラフィーニャのバルサ合流はリーガ開幕後です。
5月29日付のSPORT紙によりますと、ネイマールの夏休みが終わり、ブラジル五輪代表に合流するのは7月18日です(約2ヶ月の長期休暇を手にするのは、2010年にプロ選手となってから初めての出来事)。これはちょうど、ルーチョチームのプレシーズン開始日にあたる。ネイマールとラフィーニャはヤングカナリアの一員として五輪の準備を始めると同時に、2016/17シーズンを戦い抜くための土台作りもここで始めることになります。
なのでCBFは、バルサがネイの状態を見守るためのスタッフをブラジルへ送り込むことを提案しているそうです。その提案を受け入れるかどうか、その場合は誰をお目付け役として送り込むのかは、まだ決まっていません。ネイマールの個人専属スタッフであるリカルド・ロサ、ラファエル・マルティニの二人は帯同するようです。
リオデジャネイロ五輪の男子フットボル競技は8月4日に開幕し、20日に3位決定戦と決勝戦が行われます。ブラジルが順当に1/4ファイナル(13日)、1/2ファイナル(17日)に勝ち進めば、12日と15日に組まれるであろうバルサの来季最初の公式戦、スーペルコパ・デ・エスパーニャ(対セビージャ)にネイマールとラフィーニャは欠場。リーガ開幕節(20/21日)も同じです。
ネイマールの夏といえば、ここ数年は不運続きでした。バルサに入団した2013年は扁桃腺炎の手術に伴う体重減少で苦しみましたし、2014年はスニガの膝蹴りを腰に食らい腰椎骨折、2015年は流行性耳下腺炎(おたふく風邪)を患っています。今年はトラブルとは無縁、タイトルとは縁のある良い夏となりますように。
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