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辛うじて勝利、前途多難:レガネス戦

明るいイメージを残せぬまま、カルデロン決戦へ臨むことに。

パリでの惨敗を受け、ルーチョチームが一体どのようなリアクションを示すか。選手たちがまだ諦めていないというPSGへの大逆転勝利を実現するためには月末のアトレティコ戦に勝つことが重要であり、そのためにはこのレガネス戦を良いステップにすることが大事でした。しかしバルセロナは降格圏ぎりぎりのレガネスに快勝どころか辛勝も辛勝、相手がリーガ最少得点チームでなければ負けていたんじゃないかとも思える有様。土壇場で決勝点となるペナルティ弾を沈めた後にメッシが全くニコリともしなかったことが、バルサの現状を表しています。カンプノウのスタンドからは指笛もちらほら。バルセロニスタの不満も徐々に表面化するようになってきました。

アンドレ・ゴメスへの指笛

レガネス戦のカンプノウでは、これまでは無かったことも起こっています。ゴール裏のファンがルイス・エンリケの名前をコールしたのに対し、音量は控えめではありますが、一部ファンが指笛で返したという出来事です。パリでの敗北が影響したかスタジアムの入場者数は63,000人台と今季最低を記録し、その熱心と分類していいであろうクレたちもピッチで展開される残念で感動のないフットボルに苛々を募らせました。

開始3分にしてレオ・メッシが先制点を決めたところまでは良かったのに、その後はさっぱり。すごく良いわけでもなかったレガネスに何度も決定機を作られ、テル・ステーゲンのパラドンがなければ惨事になっていたと思う出来でした。

ルイス・エンリケがこだわって起用し続けているアンドレ・ゴメスの状況も悪くなる一方といった様子で、今回は出場停止のセルヒオ・ブスケツの代役を任された彼でしたが、悪い意味で無難すぎて機能せず。最後の方はしびれを切らしてボールを受けに下りてきたメッシの方に、周囲はパスを出していました。残り10分ほどで交代となる際には、指笛を受けてのベンチ行きアンドレ・ゴメスは一度スタメンから外し、休ませた方が好いんじゃないかと思えます。

得点後、笑顔のなかったメッシ

このレガネス戦は、パリで大きな傷を負ったバルセロナがその傷を癒やすための一歩としなければなりませんでした。求められていたのは勝利への強い意欲を感じるプレー、次への希望を抱かせるフットボル。しかしパリの試合と比べてバルサのギアが上がることなく、同点とされるまでベンチは改善策を採らず、ネイマールの仕掛けで得たペナルティによって辛うじて勝利ですから、落胆は避けようがないです。決勝点を決めたにもかかわらず笑顔を見せなかったメッシに、こんなのじゃダメだという彼の残念な気持ちが表れています(ペナルティの蹴り方にも怒りを感じた)。

数少ない明るい話題は、今回もまたテル・ステーゲンが数々の好守でバルサを敗北から救ったこと、決して下を向かないネイマールのゴールへの執念(決勝点のきっかけとなるペナルティはその成果)、それにレオ・メッシの勝利への意欲と責任を果たす力でしょうか。次週末のビセンテ・カルデロンで良い結果を得るには、相当なる前向きな変化が必要です。

ルイス・エンリケ「指笛は選手ではなく私に」

ということで、結果は勝ちでしたが敗戦の将に近いものがあるんじゃないかというルイス・エンリケの試合終了後のコメントは次のようになります。まずはルーチョバルサに対してはおそらく初めてとなる強めの指笛について。PSG戦の大敗へのリアクションを期待しファンは、魂の感じられないフットボルをしたチーム(特にアンドレ・ゴメス)にブーイングを行いました。

アンドレへの指笛は理解できない。自分たちの(応援する)チームの一選手へと指笛が鳴らされることは、私には理解できないよ。私たちに必要なのは指笛ではなくサポートだ。人は好きなように意見を表せるとはいえ、正直アンドレの件には心が痛んだ」「指笛を鳴らすのであれば、私にすればいい。それなら問題はないさ。前の試合の経緯から人々が私に指笛を鳴らすのは筋が通っているんだ。私はいかなる批判も受け入れる。だから私に指笛を吹いてもらいたい。ピッチの中の選手たちには、最大限のサポートがなされるべきだ」

勝ち、休むことでプレーは良くなると監督

レガネス戦の試合内容が悪かったこと自体は、ミスターも認めています。「チームに自信が必要なのは明らかだね。今はそういう状況だ。チャンピオンズでの件の後、難しい試合になることを私たちは知っていた。選手たちには状況を戻そうという意欲があったと思うし、早い時間のゴールによって良いスタートも切れたんだ。しかしレガネスが危険なトランジションをするにつれて不信感と亡霊が姿を見せるようになり、私たちは苦しんだ」

「試合に勝てたことで私たちは良くなるさ。試合に勝つことを通じて元気は取り戻されていくからね。これから休日もあるし、メンタル面でそれは重要だ。私たちは回復していく。週末まで試合はないし、ビセンテ・カルデロンへは競える状態で行くことになると私は確信をしてるよ」

そして「同意しない人はいるにせよ」としつつも「PSG戦に比べるとあらゆる面で前進していた。私たちは試合をコントロールしていたし、ボールを失った後のプレッシングは良かった」とチームには改善があったとの見解を述べたバルサ監督。素直に同意するのは難しいですが、もし日曜にバルサがアトレティコ戦に勝てれば雰囲気は大きく変わりますから、今度こそリアクションがあると今一度信じて見ようかと思います。水曜にマドリーが延期されていたバレンシア戦でつまづくかもしれませんし。。

 

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