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さあミラン戦。

相手の良さを消し、自分たちのプレーをするのはどちらだ。

いよいよやってきました、サンシーロへと乗り込んでのチャンピオンズ1/4ファイナルIDA。相手がグランデ・ミランということで、これぞチャンピオンズだねというワクワク感が漂うわけでありまして(APOELではこうはいかぬ)、もうちょっと楽な山でも好かったと思いつつも(キプロス経由とか)結局楽しみというクレ心理です。それはさておき、適度なスタイル対決というのはやはり好いもの。グアルディオラの言うように、タフかつステキなゲームが観られることでしょう。

 

◇ミラン対バルサのポイント

今回の対決の見所はやはり、欧州を代表する名門クラブ同士による2つのプレースタイルの激突にあります。アンチバルサからすれば退屈と言われるじわじわ崩すフットボルと、ミランによる速攻を中心としたフットボルと。本日のSPORT紙には各メディアのスペシャリストたちによる見所解説特集が組んでありますので、ざっくり取り上げてみます。それはこんな感じです。

■ブルーノ・アレマニー(カデナ・セール)
「ポイントはどちらのチームが自分たちに好都合な試合へともちこめるか。ミランにとって都合のいいのは、ドタバタした打ち合う試合だ」

■ボルハ・パルド(カデナ・コペ)
「バルサはゆっくりとしたオートマチックプレー、”ティーパーティ”のプレーを行おうとするだろう」

■カルロス・ロセンデ(アナリスト)
「バルサはスピードある展開を避けなければならない。ACミランはまずボールの後ろに集まり、そしてバルサがボールを失った時に2人のプンタによってダメージを与えようとしてくるだろう」

■トニ・パディジャ(ARA紙編集長)
「ミランは2列目の選手をエリア内へと入れるために、イブラヒモビッチのポストプレーを使ってくるだろう」

■マルティ・ペラルナウ(アナリスト)
「ミランはブスケツ・チャビ・イニエスタのサークルをカットしようと試みるはず。彼ら3人は速く正確なパス回しをしなければならない。そしてもしバルサがボールを失ったなら、効果的で激しいプレスを6秒以内に仕掛ける必要がある。それだけミランによる最終ラインから前線へのボール移送は危険だ。おそらくそれが、バルデスにとって最大のリスクだ」

■アンドレア・デ・パウリ(コリエレ・デッロ・スポルト紙スペイン特派員)
「チアゴ・シルバ(負傷欠場)は現在のセリエAにおける最高のセントラルで、バン・ボメル(出場停止)はボアテングとともに、このミランにフィジカル面でのアイデンティティをもたらす選手です」

■セルヒオ・サントメ(ラジオマルカ)
「主力選手の欠場によって、ミランはサンシーロで零封するのは難しいと思う。複数失点する可能性もある」

■フェルナンド・エバンヘリオ(カデナ・コペ)
「ボール回しのスピードがカギになるだろう。このミランはハイテンポのパスに苦しんでおり、もしボールをすばやく動かし支配できるなら、ミランにとって好ましくない事になる」

■ホセ・ダビド・ロペス(ウェブ”El Enganche”責任者)
「ボールの出所へとアグレッシブにプレスすることによって、ミランはバルサのリズムを止めようと試みるだろう。バルサはゲーム序盤から自分たちのペースで行くことだ」

■ダニエル・カナ(アナリスト)
「ミランにはベテラン選手たちによる競争力と経験があるが、とりわけ目立つのはサバイバル力だ。彼らは試合の最初と最後だけ攻撃することによって、カンプノウで引き分けられるチーム。そしてゴールアドバンテージがあることで、ロンドンでのスコアを恥ずかしがることなく眺め、妥協できるチームだ」

 

◇グアルディオラ 「ステキでハードな対決になる」

ジャーナリストさんの分析・予想はだいたいながら分かったということで(バルサは自分たちのプレーができればOK!)、あとは我らのミスターのコメントを見てみます。言うまでもなく、ペップ・グアルディオラはいつものようにライバルチームへ大きな敬意を示しています。

「一番ベストのミランを期待している。彼らはアグレッシブなチーム。前線から圧力を仕掛けてくるだろう。コンビネーションプレーや空中戦に強く、イブラヒモビッチがいることで多くの攻撃パターンを持っている。私たちの目標は、ブエルタへと向けて好い結果を持ち帰ることにある」

守備システムはどうする予定か?という問いに対しては、ペップは「明日は6バックでいくよ。全員をクロスバーの下に並べるんや」と冗談でかわしつつ、こう付け加えました。「私たちは強くあるようにしていくつもりや。主な目標の一つが、ゴールを決めること。これが非常に重要になる。よりベストのチームが、勝ち抜けることやろう」

ミスターは今回も、カッコイイ言葉を残しました。「シーズンもこの段階に入れば、各コンペティションでの選択肢を考えるのは簡単やないんや。確信できるのはただ、好い試合をせんかったら準決勝には進めへんということだけ。私たちがまたミランと対戦し、自分たちに良い戦いができる力があるのかどうかを見れることを嬉しく思う。私の唯一の目的は、勝ち抜けもあれば敗退もあると知ったうえでチームがこれまでのように良きチームとして振る舞い、私たちの信条を裏切らずにプレーすることなんや」

グループステージでの対戦については、ペップはこのように振り返りました。「12月の試合は悪くはなかった。試合のビデオを見直してみると、私たちはとても好いプレーもやっていたと思うんや。3バックでも4バックでも5バックでも、ミランにチャンスを作らせないという試みは成功せえへんよ。両チームが勝ちにいっていたというのが私の抱く感覚で、今はええプレーをしたほうが次へ進むんや。ノックアウト対決は初戦がより重要となる。時としては第2戦よりもね」

観戦ポイントとして外せないのが、ズラタン・イブラヒモビッチにバルサ守備陣がどう対応していくかです。「私たちは特別なコンセプトについてはまったく話してないし、話し合ったのは一般的なゲームプランについてだけなんや。明日もチームで話し合うけれど、イブラヒモビッチは彼らにとって非常に重要な選手であり、空中戦での彼は無敵状態。ボールを長くポゼッションすることで、彼を封じなければならない。彼とともに私たちは並外れた一年を過ごしたよ。私たちにとって彼は非常に重要な選手やったんや。彼がいなければ、チームが手にしたタイトルは勝ち取れなかったことやろう。あらゆる場所で、彼は常に決定的やった」

そして。「メディア的には、この対決はバルサ対イブラヒモビッチのように見えるかもしれない。でもそうやないんや。私たちがプレーするのは、歴史あるチームのミランや。ここへくるのは名誉なこと。私たちは最高のスペクタクルを演じ、その主役となるチャンスを手にしているんや。私たちは勇敢に、攻撃を試みていくよ。ステキでありながらも、同時に非常にハードな対決になるだろうね」

どこまでもペップなコメントを出すペップ。こういうのを見るたびにまた来年もバルサ監督としての彼の言葉が聞きたい!と思ってしまうわけですが、クレと同じようにグアルディオラのすばらしさを称賛したバルダーノにつきましては、ペップはスマートにこう返すにとどまっています。「セニョール・バルダーノの言葉に感謝するよ。ただし今は私が意見を口にすると有害やろうからね。それもひとつの意見、それだけのことや」

ちなみに・・・・グアルディオラが3バックと4バックのどちらを採用するかを決断するにあたっての判断基準、それはこういうことだそうですよ。「守備のタイプは私たちの選手、対戦相手の動き、フィジカル状態など、いろんな要素によるもの。なにかひとつの要素で決まるものやない」。やっぱり。

 

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