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ティト 「やれると感じている」

 

プレゼンテーションにて、熱意と誠実な自信を示した新監督。

ティト・ビラノバ新監督がこの15日、正式に誕生しました。お昼前にサンドロ・ロセイの待つ会長室を訪れ、汝を2014年6月30日までバルサのトップチーム監督とする、という契約書にサイン。12時30分には報道陣の待つオフィス玄関横・巨大エスクード前へとビシッと決めたスーツ姿で現れると、会長、バルトメウ副会長、スビらとがっちり手を組み、恒例の記念撮影を行っています。普段の見慣れているスポーティな装いと異なり、とてもピカピカと光っているティトでした。

 

◇クラブとペップへの感謝

そして監督として臨んだ、最初の記者会見。ティトはまず、こう語りました。「クラブが私を選んでくれたことを誇りに思う。仕事の困難さは分かってるんだ。クラブの歴史において、こんなに輝かしい時代を引き継いだ人物は、これまでに存在していないからね。私にとって有利なのは、これからも自分たちがベストであることを証明し続けたいと願っている選手たちがいることだ。自分の準備が整っていると思うからこそ、私はこの挑戦を引き受ける。この成功を収めたプロジェクトの一員だったことが、私のアドバンテージだ」

そして旧友であるペップへの感謝の言葉。「ありがとう、ペップ。彼は私にとって、兄弟のようなものなんだ。私がバルサへと戻り、日々共に学ぶ機会を与えてくれた彼に感謝をしている。夢のような5年間だった。ありがとう、ペップ」

シーズン終盤には、ペップとティトの関係をあれこれと推測する記事も(アチラ方面で)見られました。これについてはティトは、改めてこう強調しています。「クラブから監督としてのオファーを受けたとき、ペップは私にやってみろとは言わなかったよ。そしてもし彼が(この夏に)別のクラブへと行っていたなら、おそらく私は今日ここにいなかったことだろう。私たちの関係は完璧だし、家族のようなものなんだ。それは今後も変わることはないだろう。私がスビサレッタにまず言ったのは、もしペップを煩わす可能性があるのなら、私たちが話すことはなにもないということだった」

ペップが以前説明していたように、チェルシー戦の敗北後の監督室で、ティトは近々クラブからのオファーがあるだろうと告げられたそうです。「驚いたよ。全く知らなかったんだ。その翌日、ペップが会長に退団の意思を伝えたときに、クラブから監督のオファーを受けた。私はクラブに対し、決断をするために数日考えさせてほしいとお願いをした。何故なら私もまた、この4年間でだいぶ消耗していたし、個人的な事情もあったからね」

 

◇ペップとの関係

なにはともあれ、バルサ新監督としてのオファーを引き受けたティト。彼の頭にあったのは、バルサの監督となるのはバルサの選手となるよりも難しいことであり、そのための列車は滅多なことでやっては来ないし、一度見送ってしまえば、次にまた訪れる保証はないということです。「バルサのようなチームで監督となる可能性を提示され、そして自分がバルセロニスタであるなら、ノーというのはとても難しいんだ。人生で一度だけ訪れるチャンスかもしれないからね」

「私はまず、ドクターたちに話を聞きに行ったんだ。彼らはみんな、私に前へ進めと言ってくれたよ。君は万全だってね。私は自分がやれると感じているし、ワクワクしていて熱意もある。人生は私たちに別の視点を与えてくれるんだ。これは大きなチャレンジではある。でも私の身体に起こったことからすれば、これは子供のおもちゃみたいなものかもしれない。自分が経験したことよりも難しいとは、私にはどうも思えないんだ」

ちなみにこのプレゼンの日は、ティトはグアルディオラとは話をしていないそうです。「彼は今、バルセロナにはいないからね。でもこの数日間は、何度もあってたくさん話をしたよ」

ティトは前任者であるペップを超えようという野望は抱いてはいません。「私はペップと、一致団結して働いてきたよ。彼は伝達者としての役割を果たしていたけれど、決断はふたりで共有していたんだ。大半の事柄で、私たちは合意していたよ。ペップと私が険悪になったことはない。私たちが過ごした日々を超える夫婦関係は、この世にはないと思う。それに(ペップとの)比較には私が全敗することは分かっているし、私はここへ誰かと競争するために来たわけじゃない。私は自分の仕事をするためにここへとやって来たんだ。この4年間で私たちが獲得したタイトルの全てにおいて、自分が大きな役割を果たしたと感じている。もし私がなにかを勝ち取れるなら、それは他の全てと同じくらいに幸せなことだろうね」

「この4年間の成功をまた繰り返すことは、とても難しいことだ。しかし実行する前から、試合やタイトルを私たちが失ったと見なすことは決してない。その困難さを承知した上で、全てを勝ち取るべく挑戦していくよ」

そして。「もし私たちが勝っていけば、誰もが私たちを大いに支えてくれることだろう。もし勝てなければ、あまり支えてはもらえなくなる。バルサファンはこれからも、同じようにプレーするこのチームを見たいと願うことだろう。私たちだってそれは同じなんだ。彼らに対し、忍耐を求めるつもりはないよ」

ちなみにティトにとっては、契約期間は「1年でも2年でも3年でも良かった。2年契約を結んだことで、クラブは幾らかの安定性を得られるだろうけれど。私は10年先のことは見てはいない。考えているのはただ、明日自分が何をするかということだけだ」

 

◇アルベスは残留

残念ながら(当然ながら?)このプレゼン会見においては、新加入選手発表なんていうサプライズはなかったわけですが、来季のチーム編成についてはティト新監督はいくつかのコメントをしています。彼はこの日、去就が注目されていたふたりのベテラン選手について、次のように語りました。

「ダニ・アルベスは残留する。彼が退団する可能性は存在していないよ。私たちは彼に残ってほしいと思っている。彼はチームにとって非常に重要な選手であるし、最高の補強選手の一人だからね」

「ケイタについては、彼が望むのであれば残留することになるだろう。バルサのようなクラブにおいては、もしある選手がやってきてチームを出たいというならば、その選手は出て行くべきではあるけれどね」

ちなみにビラノバはこの会見において、キャプテンたちとはまだ話をしてはいないけれども、チームの何人かの選手には自分が監督のプランに入っているのかと訊ねられたことを明かしています。監督はそれが誰だったのかについては、語ってはいません。

補強とカンテラーノについて

また補強については、予算についてはぶっちゃけなかったティトでありますが、獲得目標とするポジションについては明らかにしています。「補強にいくら使えるのかは、誰からも聞いてないんだ。補強を考えているのは最終ライン。このポジションには幾つかの問題があったからね。前線での補強は考えていない。ゴールを量産できるビジャ、アレクシス、ペドロが相次いで負傷した去年は、特別だったんだ。今年はよりノーマルな一年になることを期待している。さらに私たちには、テージョ、クエンカ、メッシがいるからね」

ここで名前を飛ばされたアフェライ。その点について指摘されると、ティトはこう答えました。「アフェライのことはインテリオールとして考えていた。だから名前を挙げなかったんだ」

来シーズンは契約上、バルサBからモントーヤ、バルトラ、ムニエサ、ジョナタンら4選手がトップ昇格となります。しかしそのままチームに残れるのか、ドナドナされるのかはまだ分かりません。「どの選手が残っていくかは、これからの補強や現有戦力の数字、そしてプレシーズン次第となるだろう。現時点では、なにも確定していることはないよ」

アシスタントはジョルディ・ロウラ

直前まで決定せず、人選が注目された第2監督(アシスタントコーチ)ですが、最終的にジョルディ・ロウラで落ち着きました。2009年からペップチームの情報分析班に所属していた人物で、自らと同じく、ラ・マシア出身のテクニコです。

「私がペップと共に行ってきた仕事を熟知している人物が必要なんだ。ジョルディはこの数年間私たちと仕事をしてきたし、私が行ってきた仕事を知り、カサ育ちでもある。彼はトップチームの選手だったけれど、怪我によって若くして引退し、今はこのカサで大きなチャンスを手にしているんだ。もし彼に能力がなければ、友人だということだけで私のアシスタントになっていることはなかったよ」

メッシとアビダル

メディアの多くが自身とレオ・メッシの関係について知りたがったことについて、どうやらビラノバは驚いたようです。「レオとはまだ話をしていない。子供の頃から彼を知っているというのは幸運なことだ。今も彼のプレースタイルは、子供時代と変わってはいない。振舞い方も同じ。彼はチーム内でも特に管理のしやすい選手の一人さ」

そしてアビダルについて。「私は彼の元を訪れて、とても嬉しい気持ちで帰ってきたんだ。彼は体重を落としていたけれど、とても元気そうだった。なにより大切なのは、日常生活を取り戻すこと。彼の回復を、私たちは嬉しく思っている」

 

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