クラシコよりもこのチャンピオンズ第2節が今は大事、とティト。
今後のグループリーグを余裕をもって戦っていけるのか、あるいはタフ度を増すのか、ティトチームにとってその分岐点となるのが今夜リスボンで行われるベンフィカ戦です。もしここで勝点3を得ることができれば、第4節あたりでのグループ突破も見えてくる。よって前日会見でティト・ビラノバは、この試合の重要性の方が日曜日のクラシコに勝る、と断言しました。逆転勝ち連発と怪我人の復帰で、チームは上昇ムードにある。今日も是非、好感触をガッチリつかんでバルセロナへと引き上げたいものです。
プジョルとイニエスタ
試合会場となるダ・ルスで行われたトレーニングにおける最大の関心事は、前日に医療部よりプレー許可の下りたアンドレス・イニエスタ、カルレス・プジョルの状態でありました。その練習前に行われた会見にて彼らの起用法を問われたティト・ビラノバは、「トレーニングでの様子を見てから、フィジオ(トレーナー)たちと話して決める」とコメント。さてミスターの目には、ふたりの状態はどのように映ったのでしょうか。メディアの予想では、ドンとプジのベンフィカ戦での出場は”ゲーム状況次第”。これまでも選手の健康が第一と強調してきたティトですから、ここでムリをさせるとは考えにくいです。
しかしプジョル、今回の超回復には驚きました。約2週間前のヘタフェ戦で左ヒザの靭帯を伸ばし、全治4-6週間との診断を受けながら、もうすでにプレーOKとは。ドクターたちの診断がずいぶんと慎重だったのか、カピタンがどこかで仙豆でも見つけてきたのか、純粋にプジーのすばらしさか。三十路を超えたプジーにかつての回復力は期待できるのか、なんて書いちゃってゴメンなさい。ちなみにティトは、彼の超回復についてこう称えています。「彼のメンタルの賜物だよ。彼は熱意をもって努力し、多くの時間を捧げている。一度ならずそういうことが起こるのは、決して偶然なんかじゃない」
一方、セビージャ戦で途中出場し、怪我をして試合終了となったチアゴ・アルカンタラ。精密検査の結果は右ヒザ内側側副靭帯に傷アリで全治2ヶ月でした・・・。そういえば前回負傷したのも終盤で出場したコパ決勝でしたから、なんとも今年の彼はツイていません。そのアルカンタラ兄については、ティトは会見でこうコメントしています。「チアゴは長い怪我から戻ってきたところで、チームを助けたいとかなり燃えていたんだ。選手を失うのは、どんな場合でも問題。彼は他のセントロカンピスタには与えられないものを与えてくれる選手だ。これで私たちはローテーションを多用できなくなる。早い回復を期待しているよ」
挑戦することが大好き
その他、ベンフィカ戦の前日会見でティト・ビラノバはこんなふうに語っています。「6試合の短期決戦となるチャンピオンズのグループステージでは、エラーの余地はない。今、より重要なのは火曜日の試合なんだ。いつの場合も、より間近の試合がより重要になる。このコンペティションでは、どんな失敗でも勝ち抜けが難しくなりえるしね」
とはいえビラノバは、今週の2試合がチームの行く末に決定的な意味を持つとは考えてはいません。「これらに勝とうが負けようが、タイトルに近づくわけでもなければ、失うわけでもないんだ。戦いはまだ始まったばかり。残念すぎる仕事をしないかぎりは、タイトルはもっと先で決まることだろう」。しかしここで勝つことが、チームのモラルを上げる役に立つことは彼も認めています。「どんな試合も、前の試合に勝って臨むほうがいい。自信をもたらしてくれるんだ」
ところで彼より少し前の会見において、ベンフィカの監督ジョルジュ・ジェススさんが、”このバルサ戦はエンパテでもヨシとする”という旨のコメントをしたそうです。しかしそんな言葉は真に受けてはいけない。ティトはこう言います。「ベンフィカはカサでプレーをするんだ。彼らはグランデ。勝ちを目指してプレーをしてくるだろう。私は彼らが守りを固めてくるとは考えたくはない。けれどもそうなった場合も、私たちは同じようにプレーしていくよ。ここで勝つのは簡単ではないだろう。ここでの過去2試合で、バルサは得点をしてないからね。しかしそれは挑戦でもある。私たちの選手は、挑戦するのが大好きなんだ」
グラナダ戦、セビージャ戦とバルサは連続して逆転勝利を収めました。出来すぎな感もして、怖いくらいに結果を出しています。この点について、監督が評価したのはチームのリアクション力です。「逆転できるということは、それだけ私たちが毎試合で勝ちたいと思っているということだよ。すべては労力を要するんだ。セビージャはとても良いプレーをしていたし、あそこは簡単なスタジアムでもない」
そしてセビージャ戦で2ゴールを決め、一躍英雄となったセスク・ファブレガスについては、ビラノバはこう強調しています。「私たちは彼に動き回るよう求めている。彼はエリアに侵入するのが上手いし、エリアの近くに彼がいることがチームにとって重要なんだ」
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