プジョル、チャビ、メッシとの契約延長合意を一気に発表。
サンドロ・ロセイ率いる理事会は、なかなか味なことをやってくれます。チャビ、プジョルとの契約延長がもう目前だ、と言われていたこの12月中旬。それだけじゃあ面白くはないだろ?と言わんばかりにFCバルセロナは、メッシも加えたクラックトリオとの契約延長合意を一気に発表したのです。一人ずつ順次公表していくよりも、メディア的な破壊力はたしかにデカイ。首都系MARCA紙でさえ、このトリプル契約延長を表紙で大々的に報じています。
両カピタンは2016年、ギガクラックは2018年まで
ミッドウィークに試合がなく、一般的にはネタの不足しがちな一週間。しかしながら乗りに乗っているバルサ周辺では、どうやって紙面を埋めようというメディアの心配も無用でした。レオ・メッシが年間得点数を90の大台に乗せ、マドリーとの勝点差が13に広がり、さらにはカルレス・プジョル、チャビ・エルナンデス、レオ・メッシとの契約延長発表。両カピタンは2016年まで、ギガクラックとは2018年まで、それぞれに契約は延長されます。各契約が満了となれば、その時プジーは38歳、チャビは36歳、レオは31歳です。
外部から呼んできた助っ人クラックの場合、こういった長期契約は得てして良い結果を生みませんし、傭兵選手がそもそも満了までクラブに残ることもないでしょう。それはバルサの歴史からも明らか。2015年まで契約の残るクリスティアノが、その時まで白組に残るなんてまず考えられません。カンテラが中心となり、プロジェクトが継続されていくバルサとの違いは歴然としています。でもメッシはきっと、クレにずっと愛されつつカンプノウでプレーを続けるでしょう。
プジョルは2013年の6月で契約が切れるところを、無事に3年間延長となりました。チャビは前契約でも2016年までとなっていましたが、2014年以降に付いていた自動延長条件を撤廃。試合出場数に関係なく、2016年まで契約が続くように変更されました。メッシはすでに2016年までだったところを、2年間延長してます。いわゆる違約金の額は、これまでと変わらず。プジョルが1000万、チャビが8000万、メッシが2億5000万ユーロだそうです。またスポークスマンのトニ・フレイシャが説明したところでは、3人は期間だけでなく給与などの条件もアップしています(MARCA紙はメッシの新年俸は1600万ユーロと報道)。
今回のクラブ発表は”契約の合意”ですので、3選手はまだ実際の新契約書にサインはしていません。こちらもフレイシャさんの説明によれば、署名式は今回のように3人同時とはせず、1人ずつと順次行っていく予定だとか。つまりはこれから3回に分けて、めでたいニュースがバルサ系メディアを彩るわけです。そしてそれらは年末のフィエスタ明けとなる見込みであります。
メッシ、電話でOK
この契約トリプル延長に関する、面白いエピソードがSPORT紙に紹介されています。それは今回、クラブがトリプル発表をするに至った経緯です。3人同時に契約延長を発表するメリットは、メディアでの破壊力増加の他にも2つありました。まずひとつに、クラックの誰もがほぼ同じように主役として扱われる。そしてもうひとつに、団結のイメージをアピールできる。3人はこの発表前にちょっとした話し合いをして、同時リリースで了解したそうです。
そしてバルサとの長期契約になんの問題もないレオ・メッシに至っては、代理人でもある父ホルヘさんと一度だけ話し合いをして、最後はレオ本人に電話をかけてそれでOKと。どこまでが事実化は別としても、合意へはとんとん拍子だったのは間違いないでしょう。カンテラ選手たちがチームの中心であるのは、こういうところでも非常にスムーズです。我らのクラックたちは、バルサで幸せ。誰かさんのように悲しくなる理由もありません。
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