軌道修正を果たした道を、まっすぐ前進すべしと小さなボス。
このバルサなら0-2をひっくり返せる!3-0で勝てる!というクレの予想を良い方向で裏切り、見事4-0で勝利して見せたティト&ロウラバルセロナ。興奮冷めやらぬ雰囲気の中、シャワーを済ませ、バルサTVの番組 El Marcador のスタジオへと登場したのは、チーム随一の男前ハビエル・マスチェラーノでありました。”●△には捨てるとこなし”、とはよく使われる表現ですが、マスチェの言葉にもそれは言える。何度メディアに登場しようと、毎回唸らせてくれるのがヘフェシートであります。
快勝のカギは早い先制点とプレッシング
こちらの言葉たちは、試合後の選手コメントとして一部紹介してあります。しかしそれだけで終わらせるのは勿体ないので、再紹介と参りましょう。マスチェラーノはまず、大興奮に終わったACミラン戦を、次のように分析しています。「この結果や勝ち抜けを決めたことによる嬉しさ以上に、チームが原点(オリジン)へと戻ったことに僕らは喜びを感じるべきなんだ。僕らにまた別の平手打ちが必要ないことを期待してるよ。僕らはこの道を逸れてはいけない。結果云々よりね・・・ 僕らは同じように物事を進めてはきたけれど、悪い結果が続いたことで自信に揺らぎが生じ、チームのプレーは同じではなかったんだ。今日ファンは、僕らが見慣れたチームだったと知って家に帰ってるね」
勝負の大きな分岐点となったのは、レオ・メッシによる開始4分の先制ゴールでした。「最初の5分でゴールを決めたことで僕らは落ち着けたし、ミランはダメージを受けたね。それで彼らは、この試合がかなり長くなるぞと思っただろう。相手陣内でのプレッシングもカギだった。僕らはかなり激しく圧力を掛けたよ。ミランの選手にはそれぞれ、バルサの選手3人が付いていたね。これは周りに感染するもので、もし隣の選手がプレッシャーを掛けたなら、自分も同じようにプレスをするものさ」
厳しい自己批判
あれから一夜が明けた今でも、正直ふわふわした感覚は残っています。数日前まではどんより淀んでいたのに、まるで別世界です。この状況とどう付き合うべきか。ヘフェシートはこう言います。「僕らはこの5年間、クレイジーなことを成し遂げてきたんだ。最近15日のことを分析するほうがずっと簡単だけれど、もっと深く分析しなきゃダメだよ。このチームの競争力は失われてはいない。僕らはそれを評価すべきなんだ。一つの敗北を悲劇とする必要はない。僕らから(コパ)決勝進出を奪ったマドリーは、すごい選手たちを擁した偉大なチームだからね・・・ それに僕らは今天国にいるわけでもない。たしかに難関は突破したけれど、チャンピオンズにはすごいチームが8つ残ってるんだ。僕らはこの調子で続けていかなければならない」
そしてこちら、マスチェラーノの極みと言うべき自己批判の言葉です。「今日僕は満足することなく、悲しい気持ちで家に帰るよ。一つのプレーによってシーズンは別モノになりえるし、ニアンのポスト直撃弾は僕のエラーのせいだからね。バルサのようなチームでプレーをしている時、ああいうエラーは許されない。あれによって僕らはチャンピオンズから敗退していたかもしれないんだ」
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