余計なことは考えず、勝利を目指すのみ。
ティト・ビラノバはチームの元へと戻ってきたものの、まだ負担は出来るだけ少ない方が良いということで、火曜日のPSG戦前日会見もまたジョルディ・ロウラの担当となりました。この試合での注目はなんといっても、怪我から完全に回復したわけではないけれど、プレーしようと思えば出来てしまいそうなリオネル・メッシについてです。しかしながら大エースやアドリアーノ、ペドロらが試合に先発するかどうかに関して、第二監督はヒントを与えようとはしませんでした。「それらは明日、状態を見てから決めるよ」
メッシに関しては、ノーコメント
9日(火)にティト・ビラノバが発表したPSG戦の招集リストには、レオ・メッシ、ペドロ・ロドリゲス、アドリアーノ・コレイアらが名を連ねていました。ドクターからの出場許可はまだ下りてはいないものの、プレーできる可能性が高いので招集するパターン。彼らの状況について、ロウラはこんなふうにコメントをしています。「評価を下すには、トレーニングはあと2回残っている。全般として、彼らのフィーリングは良いよ。ただ当日の最終トレーニングでの状態を見る必要があるし、そこからドクターたちがどう判断するかだ」
ごく平凡な回答。ならばと、記者たちは切り口を変え、メッシはリスクを冒す必要があるでしょうか?と訊ねたところ、ロウラは「もし選手がプレーするとなれば、そうしても大丈夫だからだ。今後の経過を見なければならない」とかわし、少なくともベンチ入りはするのかとの質問にも、「ここで敢えて言うつもりはないよ。最終的な回復次第だ」と扉を閉ざしています。「世界最高の選手が欠場することになれば、それは私たちにとって大きなハンディキャップになるだろう。けれども私たちが競争力あるチームであることはもう何度も証明されているし、同じように勝利を目指していくさ」
指標となるのは、土曜日のマジョルカ戦です。「メッシが不在の場合、彼のポジションでプレーすることになる選手たちには、すでに彼らが証明しているように、十分な能力を備えている。この水曜日の試合へと臨む上では、前の試合に勝っておくのが一番だ。その意味で私はとても満足しているよ」
誰が先発としてピッチに立とうと、大一番へと臨む上でのメンタリティに変化はありません。「試合にはそれぞれの特徴がある。ミラン戦のことを考え、パリでは負けていたほうが良かったとは考えることはできないんだ。フランスで勝てなかったことは気が悪いし、あちらでは勝っておきたかったよ。私たちはこの試合に、決勝戦だと思って挑まなければならない。実際のところ、そうだしね。あれこれ考えてはいけないんだ。最初から私たちは勝ちにいく。その後は試合状況に適応していくことになるだろう」
勝つことで準決勝が保証される
アンチェロッティチームは例によって、専守速攻でくるでしょう。「パリでの試合から、大きく戦法を変えてはこないだろう。主導権はまずこちらへと譲ってくると思う。ただそうしたところで、彼らのカウンターが非常に危険であることに変化はないんだ。それに彼らには、得点をあげる必要がある。いずれにせよ私たちはそういったタイプのチームと対戦することに慣れているし、相手のスタイルに影響を受けてはならない。私たちに求められるのは、勝利に専念し、いつものようにプレーを続けることだよ。それがすべての本質なんだ。勝つことだけが私たちに準決勝進出を保証してくれる。6年連続でのチャンピオンズ準決勝進出は、とても重要なことだ」
この会見の時点ではまだ誰も知らないことですが、後に行われたドルトムント対マラガ戦は、ロスタイムの2失点でペジェグリーニチームが散るという、衝撃の結末となりました。よく土壇場で失点をしているバルサとしても、他人事ではない。終盤での失点について、ロウラはこう語っています。「幾つかの試合において、私たちに運や正確性がなかったのは確かだ。私たちはそれを解っているし、解決を目指して働いてきた。私たちは重要な選手を欠いているけれど、例えばシーズン序盤にそのポジションでプレーした選手たちは任務を全うしてくれたし、今回もまた同じように上手くやってくれると期待している」
完全なるオフサイドで1点もらっておきながら、審判のジャッジに不平をもらしていたカルロ・アンチェロッティ(前日会見では、イブラのゴールもアレクシスのペナルティも誤審だったとの見解)に関しての質問には、ジョルディ・ロウラは関わろうとはしていません。「私に言うべきことはなにもないよ。考え方は人それぞれで、各人が言うべきことを言えばいい。私には私の、彼には彼の見方があるんだ」
パルク・デ・プランスにてPSG対バルサを担当したウォルフガング・スタルク主審が技術的なエラーを3つしたことで、UEFAから”出場停止”となった件に関しても、第二監督はさらりとスルーです。「その処分について、私は知らなかった。UEFAの決定は尊重する必要があるし、私が口を挟むことはなにもない」
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