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不屈のプジョル

 

何度怪我をしようとも、屈することのないカピタン。

3日付のMUNDO DEPORTIVO紙に、我らのカピタンプジョルのインタビューが掲載されています。そこでプジーは、本当にたくさんの質問に答えています。怪我のこと、沈黙によって生んでしまった憶測のこと、ヒザの手術について、そしてネイマール入団やティトとの関係、アビダル退団やバルデス騒動の件、セントラルの補強について、選手による自己統治のウワサ、勝点100へのボーナスのウワサなどなど、今のバルサで思いつく質問に、ことごとく語っている感じです。これだけプジョルが話しているのは、ちょっと記憶にないくらい。そしてさすがはカピタンだな、と思うところも多々ある問答となってます。

 

今は引退の考えなし

インタビューではまず冒頭で、昨季苦しんだヒザの怪我のことが語られています。右ヒザにメスを入れたのはこれが4度目となり、年齢も35歳。どうしてプレーを辞めようとはしないんですか?との率直なる問いに、プジはこう答えました。「理由は、今がまだその時じゃないから。僕はリタイアしないよ。たくさん苦しもうとも、希望や熱意は残っているんだ。別のヒザでは8ヶ月間も苦しんだし、それは致命的でもあったけれど、今はもう完璧に治ってる。もし次のシーズンも状態が良くなくて、同じようなことが起これば、引退も考えるだろう。でも現時点では契約を全うしたいと思っているし、もし可能なら延長もしたいんだ

気になる右ヒザの具合は、「少しずつながらも確実に良くなっている」そうで、「傷が完全に癒えれば、ハードなトレーニングもできるだろう」とのこと。最初は個別メニューになるけれど、「プレシーズン初日に間に合わせたい」と言うプジョルです。アニモ!

 

沈黙が生んだ、数々の憶測

3月中旬になんの前触れもなく突然手術を行ってから、メディアでは様々な憶測話が語られてきました。ミラン移籍を考えているのではないか、というのもそのひとつ。彼がようやく沈黙を破り、会見を行ったのは5月のことです。記者さんは訊ねます。あれで解放されましたか?「そうだね。いろんなことが言われていたなかで、自分に起こったことや今季の苦しみについて知っているのは僕だけだった。本当はもっと早くに、間違った情報だとハッキリ言うべきだったんだ。グループよりも自分のことを考えて決断したことは一度もなかったから、チームへのコミットメントを疑われたのは悲しかったよ

教訓として得られたのは、“沈黙は金”とは限らないことです。特にこの世界は、説明がなければ勝手に物語を作られる。プジョルによると、沈黙していたのは「回復を優先するため」であり、「ティトがニューヨークから戻ってきたことで、自分が言われていることを否定する時ではないと考えた」からだそうです。そして「僕が(ミラン戦の先発から外れたことで)怒って手術をした、と書く人がいるのは信じられない」というカピタンは、普段からあまり語らないですよね、と突っ込まれると、こう述べています。

インタビューで話をするより、ピッチで話してる方がずっと落ち着くんだ。口をつぐんで、言われていることに反論しないのが不都合なのは確かだけどね。特にマスコミはメッセージを違うふうに解釈したり、根拠のない情報を流したりするし・・・ 説明が遅れたのは僕の責任だよ。クラブは僕に決める自由をくれてるんだ。実際、彼らは僕に会見をしたらと勧めてくれていたしね」

3月の手術に関しては、なにか秘密にしている感が強かったのも憶測を呼んだ理由の1つでした。「僕は決して、手術を隠してとは頼んでないよ。僕はただ、発表を4時間遅らせただけなんだ。理由は単純に、より落ち着くためさ。ドクターの記者会見で公けになることを、どうして僕が隠したりする?秘密の手術だって言われていたけど、そんなことは全くなかった。僕が要求したのは、手術室に入る前の穏やかな時間だけだよ。だってその前に発表があれば、ケイタイが煙を上げてたからね・・・ 僕は母親や、本当に仲のいい友人たちと話がしたかった。それで4時間待ってくれるようにお願いをしたんだ」

沈黙に関して、質問はまだ続きます。プジョルさん、その沈黙の間に一番傷ついたことはなんでしたか?「ミランに移籍するという話には、笑っちゃったよ。だって現実とは全然違ってたからね。僕は退団なんて一度も考えなかったし、彼らが僕のことを知っていたなら、そんな情報は流さなかっただろう。一番傷ついたのは、僕がクラブに手術を知らせなかったという記事だよ。そういうウソは傷つくね」

 

バイエルン戦の7-0

カピタンであるプジョルが公けの場に姿を見せなかった2ヶ月間に、チームはバイエルン戦のような難しい瞬間を経験もしました。これに関しては、「ミーティングには全て出席していた」というプジ。そして「もし何かすごく重大なことが起こっていたなら出て行ったけれど、チャンピオンズの準決勝で敗れるのは通常の範囲内」だとの見解を示し、合計7-0はさすがに普通と言えないのでは?との問いには、次のように反論しています。

「バイエルンは勝ち抜くに相応しかったし、そうじゃないと言うことは、僕ら自身を騙すことだったろう。けれども必要なのは、彼らと僕らがどのように試合に至ったかだよ。審判のことを話すと言い訳になるけれど、イダでもっと良い結果を手にできていればね・・・ 4-0はほとんど不可能だったよ」

 

予想したようにいかなかった手術

手術前の診断では、プジョルは4週間で復帰できるだろうと言われていたそうです。「そういうふうに聞いてたよ。遊離軟骨を取って、それでOKのはずだったんだ。手術も30分ほどだってね。でもそうはならなかった。6週間が経過しても少し歩ける程度で、炎症を起こしてたよ。ヒザに水がたくさん溜まると、太ももを上げられなくなる。筋肉が調子を失うんだ」

プジョルはまた、「足の筋肉やらヒザの怪我については熟知しているから、スポーツ医学の授業もできちゃうね」と自虐的にコメントしているのですが^^、“年なんだからぼちぼち配分しろって言われたことは?”との質問に関しては、「あと1年は、配分するよりは全力でやりたい」と宣言しています。たしかに、それでこそプジョルですけれど。

やりたいことがあるのに出来ない時、腹が立って無力感を生む。それが一番最悪の瞬間」と言うカピタンはまた、来るべきシーズンは「チームを助けて、良いフィジカルコンディションでありたい。チームレベルでの希望は、いつものようにタイトルを争い、可能であれば獲得すること」とコメント。代表引退については「まずはヒザを治すこと」だとしつつも、「バルセロナのために最良の決断をするよ。デルボスケとは良い関係にあるし、彼と話すまでは決断も下さないし何も言わない」とのことです。

 

ティト、ネイマール、アビダル、バルデス、セントラル、その他いろんなことについて

その他の様々なテーマについても、プジョルは質問に答えています。

ティト・ビラノバとの関係について。「彼とはすごく良い関係だよ。これまでのキャリアの中で、ティト以上に話をした監督はいないもの。選手はみんなエゴイストで、ゲームに出ることを望んでいるけど、ティトはいつも僕と向き合ってくれたし、理由を与えられれば問題は起こらないさ。彼は決して僕に偽りはしなかった」

リーガ優勝パレードでのはしゃぎ過ぎについて。「後悔してる。正しい行為ではなかったね。リーガを祝うだけじゃなく、苦しい時も助けてくれたジェリやセスクと一緒だったから、ちょっと幸せすぎたんだ。もし次のパレードをする機会があれば、違う方法で祝うことにするよ」

引退後にしたいこと。「関心を持ってることがひとつあるんだ。僕の代理人ラモン・ソストレスと親友のイバン・デラペーニャが一緒に仕事をしているんだけど、僕も将来は彼らと一緒に、特に若い選手たち向けのアドバイザーをしたいと思ってる」

ネイマール入団。「どう適応していくかは見る必要があるけど、僕はとても良い選手だと思う。彼みたいな選手はほとんどいないよ。僕は彼をマークしたことがあるし、分析もしたけれど、彼は他とは違う。僕らを助けてくれるだろう。彼の一番の長所は1対1だね。彼と対峙して、ターンをさせたら、そこで問題発生さ。今は対戦相手が引いて閉ざしてくるから、チームはそれを必要としている。相手にダメージを与えられる選手はそう多くない。スペースがなければ、バランスを崩すことが重要だからね。ネイマールにはさらに得点力もあるし、全部が揃った選手だよ」

メッシとネイマールの関係を危ぶむ声について。「僕らにはコントロールできないことだよ。レオはとても良い人柄だし、ネイマールも彼を知る人たちに聞いたところでは良い人間らしい。彼はすごく若いけれど、話す時にはよく集中してる。地に足が付いてるよ。クライフの懸念?僕らのチームには世界トップ選手が何人もいる。彼が問題にはならないだろう。反対に彼はチームをより強くするだろうし、2人にもプラスになるだろう。周りに良い選手がいれば、選手として成長するからね」

アビダルの退団について。「彼が病気の時、クラブはすばらしい対応をしていたよ。負傷中の選手は、不満を抱くことはできないんだ。回復してからは、理事会やスビ、監督たちのテーマとなる。彼はプレー続行を望んでいるし、僕らも彼が残留すれば嬉しかったけど、僕らはフットボルのチームだから解決策を探し出さなければならない。デリケートなテーマだよ。全員がいつまでも残れたら好いんだけど、残念ながらフットボルはそうはいかない」

バルデス問題について。「僕らはいつも、ロッカールーム内のことについて話をしてるんだけれど、彼の思うところについてはよく知らなかったんだ。僕とよく似た一件だったね。契約を1年半残して環境を変えたいと告げることは、クラブを裏切ることにならないよ。もし彼があと1シーズン残るのなら、僕らは世界最高のポルテーロをあと1年要するってことになる。僕にとってそれは良い知らせだよ」

セントラル補強について。「もしクラブが補強する必要があると考えるなら、僕は良いことだと思う。怪我人が多発したことで、問題のたくさんあったポジションだからね。チアゴ・シルバ?どんなセントラルがバルサにとってベストか、言うのは難しいよ。ただ彼が世界有数のセントラルなのは間違いない」

「名前が挙がっている選手はみんな才能があるけど、ここでプレーするのはまた別なんだ。これまでにもバルサには良いセントラルがやってきた。でも彼らは異なった理由によって、チームに適応できなかったよね。上手くいくかは分からない。それは全てのポジションで言えることだよ。バルサは少し複雑なんだ。それにメディアやスタジアムでのプレッシャーも厳しい。それも魅力の一つだよ」

セントラル補強によるバルトラへの影響。「彼は若いし、素質があると僕は確信してるよ。忍耐強くあって、自分の時が訪れると知っておくことだね。僕がトップチームに上がった時も、クラブはたくさんの選手を獲得したんだ。努力をして力を示せば、監督は頭を悩ませることになる。クラブのスタイルや哲学を知っていることは、バルトラのアドバンテージさ。若い選手は噛み付く必要があるんだ」

ティトはカンテラ不信か。「僕はそうは感じないよ。彼はラ・マシアで育ち、トップチームで6年になる。傘の選手に賭けてないようには見えないけどね・・・」

もし自分がチアゴだったら。「彼が出て行かないといいね。何が起こるか、僕には分からないけど。彼は大きな未来のあるスゴイ選手だよ。彼の前には世界的なクラックたちがいるけれど、忍耐強くいけば、彼もまたそういう存在になるだろう。チャビにも似たような時期があったんだ。彼は僕らにとって大事な選手だ」

ウワサされた選手による自己統治について。「選手による支配は断じて無いよ。選手は意見は持っているけれど、指揮するのは常に監督なんだ。ティトは強いキャラクター(芯)のある人だし、そうは思ってない人たちもいるけど、物事から逃げない、ロッカールームでとても重要な人なんだ。決断を下すのは彼。もし僕らが率いているのなら、ベテランがいつもプレーしてたろう。でもそうじゃない」

メッシが取り仕切っているとのウワサについて。「意味不明だよ。それはウソ。ビジャとの間にあった口論に意味を持たせたんだよ。熱くなっただけのことを大きくするのは馬鹿げてる。同じことは僕とピケにも言えるだろう。僕らは毎試合、言い合ってるもの。彼は兄弟みたいなものだけど、ピッチでは競うよ。ただ残念なことにネタを探す人はいるんだ。実際には試合が終われば抱擁して、それで終わりさ」

リーガでの勝点100達成ボーナスはあったのか。「それは嘘っぱちさ。僕らはタイトルによる出来高給があるし、それで十分なんだ」

ピケへの素行調査について。「とても重大なことだと思う。理解できないことだよ。それに選手が夜遊びをしているのかを知るために、誰かを雇う必要なんてない。バルセロナは小さな街だからね。僕なら?告発して、行くとこまで行くだろうね」

ビジャの去就をNYで語り、それを報じられてしまった件について。「あれは僕に近付いてきた人物との、くだけた会話だったんだ。彼は僕にネイマールのことを訊ねて、僕はスゴイ選手だと言った。それでどこでプレーするだろうかと訊くから、左じゃないかなって答えた。するとビジャは出て行くの?となって、僕はそうかもしれないね、でも知らないよって返したんだ・・・。僕はビジャが出て行くなんて一切言ってない。だって知らないんだもの。この件についてはビジャと話をしたんだ。彼は気にすることは全くないって言ってくれたよ」

 

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