怪我を理由に契約が破談に。
フランスのASモナコが新監督の入団会見を利用し、厳しい発表を行いました。獲得がウワサされていたビクトル・バルデスが負傷中であることを理由に、本契約を結ばないと明かしたのです。
カレンダーが7月となり、リーグアンの各クラブはスペインよりも一足早くプレシーズンを開始しています。モナコもこの数日は恒例の身体検査&測定を行っていたそうなのですが、ビクトルもまた1選手として招集を受け、ドクターたちから怪我の回復具合をチェックされていたわけです。そしてモナコはその怪我を理由に、契約を行わないとした。あくまで邪推ですが、結論ありきだったのではないかという気がします。
レオナルド・ジャルディム新監督のプレゼンテーションで、モナコのバディム・バジリエフ副会長は「バルデスは怪我をしている。なのでここへは来ない」と端的にコメント。ジャルディム新監督もまた、「私はテクニックに優れた選手は好きだけれど、フィジカルコンディションの良い選手も好きだ」との表現で、カタランポルテーロの内定を取り消した理由を説明しました。新たなる挑戦に胸躍らせるビクトルの頭上に突如堕ちてきた暗黒の闇・・・この衝撃は彼の心臓を貫き、引き裂かれた魂は失意の奈落へと・・・
実際のバルデスの心境は、彼の周囲の人たちのみが知るところです。数週間前にL’EQUIPE紙がこの結末を“予言”した時の方が、ショックだったかもしれない。SPORT紙が伝えるところでは、バルデスは人目につく空路でバルセロナへ戻るのを止め、レンタカーを借り、高速道路でガバの自宅まで戻ったと考えられています。ビクトルの姿を目撃した報道陣は、誰一人としていないのです。
法廷での戦いも辞さず?
バルデスの代理人であるヒネス・カルバハル氏は、モナコが内定を取り消すと発表した直後に、彼らがその決定を素直に受け入れるつもりはないと宣言しています。曰く、「私たちはモナコと4年契約でサインをしている。それを行使するだろう」。確かにポルテーロは怪我をしているとはいえ、契約を一方的に解除する理由にはあたらないというのがバルデス側の考えです。対してモナコには法的にも問題ないとの自信があるでしょうし、やっぱり、けっこう揉めるんでしょうかね。
それはまあさておき、SPORT紙によれば、少し前からバルサはバルデス周辺に連絡を取り、クラブのトレーニング施設を好きに使ってもらっていいと伝えていたのだそうです。こういう展開になることも、予測されていたのでしょう。3月末に靭帯を損傷したバルデスは、そろそろジムでのリハビリを終え、グラウンドでの運動を始めていきます。となると必要になるのが、しっかりとした芝生のグラウンドと一緒にトレーニングをする仲間ですから、元クラブとしては出来るかぎりの協力はしましょうということです。
結局のところバルデスはもうバルサの選手ではないですし、去り方があまりにもアレだったもので「ああ、お気の毒に」くらいのものなのですが、高額年俸を得ての幸せな4年間となるはずだった未来が、こういうふうになるんだから人生は分からないものだな、と。そしてバルサは11月までゲームに出られそうにない27歳の選手を、大金をぶち込んでも獲得に向かっている、クラブにとって事情は様々だなと感じる7月上旬であります。
コメント
最後はけっこう冷たい書き方になってますね… スミマセン。こう見えても、ビクトルのことはけっこう好きなんですヨ…
僕もバルデス嫌いじゃないです
去り方もバルデスらしいというかなんというか…笑
補強はこれからどうなってしまうのでしょう…