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アルベス契約延長?

ダニのバルサ退団はないらしい。

先週あたりから、ひっそりではあるものの注目が集まっているのがダニ・アルベスの周辺です。母国ブラジルのO Globo紙に、「来年はイングランドに引っ越すよ。今年がバルサでの最後のシーズンになるだろう」とのインタビュー記事が掲載されたのが10月1日(水)のこと。アンドニ・スビサレッタもダニとの契約は2015年までだと強調していましたので特に驚きもなかったのですが、現実はそれとは異なり、クラブとアルベスは2016年までの契約延長で合意寸前だというのがSPORT紙です。

契約を巡っての紆余曲折

ダニ・アルベスの去就を巡っては、この夏もあれやこれやと報じられました。PSGへの移籍でほぼ確定、PSGが獲得を止めたので移籍先なし、クアドラード云々、ルイス・エンリケがダニ残留を支持、バルサとの契約は2016年まで、いや2015年で終了する、などなどです。一番奇妙だったのは8月21日の記者会見にてアルベスが「僕とバルサの契約は2016年まである。会長に訊ねてみるといいよ」と断言していたのに対し、9月2日にスビサレッタSDが「あれは彼の誤解で、実際は2015年6月まで」と訂正していた一件。そんな思い違いってあるのか?というのが率直な感想でした。

そして1ヵ月後、O Globo紙に前述の“プレミアリーグ移籍予定発言”が掲載されます。しかし4日付のSPORT紙によりますと、ダニがこの取材を受けたのはだいぶ前のことで、今の状況はそれとは異なっていると説明。我が新聞はアルベスの前妻で代理人のディノラ・サナ・アナ氏より、“選手の意向はバルサ残留であり、クラブとの合意も間近である”と確認を取っている、と報じています。えらい変わり様です。

2016年までカンプノウに残る

SPORT紙がディノラ・サナ・アナ代理人が明言したとして報じるところでは、ダニ・アルベスは少なくとも2016年6月30日まではバルサの選手となる見込みで、基本的内容ではクラブとすでに合意に達しています。契約に関する双方の見解の相違を解決するべく動いたのはジョゼップ・マリア・バルトメウ会長で、あとは契約書に2年目の延長オプションを付けるかどうか、含める場合はそれが無条件なのか、それとも試合出場数などに応じたものになるのか、を話し合うだけらしく。同紙は契約延長の公式発表も数週間のうちに為されるのではないか、と考えています。

ダニ・アルベスを巡る状況の変化の一番の理由はやはり、FIFAによる補強禁止処分でしょう。バルサは今年の冬と来年の夏のマーケットで他クラブから選手を獲得することができず(TASに訴え中)、アルベス無き後の右ラテラルにクラブが不安を感じていると推測するのが妥当。8月末に急きょ獲得したドグラス・ペレイラへの信頼度よりもむしろ、ルイス・エンリケに招集もされないマルティン・モントーヤの方に理由がありそうです。

ガッツエンリケはここまでのダニ・アルベスをレギュラーとして起用しており(9試合のうち7つで先発)、彼の仕事への姿勢と2アシストを決めたパフォーマンスにも基本満足していると思われます。ラテラルにカリレーロとしてのプレーを要求するルーチョには、オーソドックスなモントーヤでは不満なのでしょう。陽気でチームの雰囲気を上げ、反骨心もあるダニのキャラクターも貴重。モントーヤが何かの拍子で大化けしないかぎりは、アルベスのレギュラーを脅かす存在とはなれそうにありません。

ただ全盛期に比べると運動量も迫力も見劣りするのは事実で、あと2シーズン彼に頼るとなると正直大丈夫かとも思います。クアドラードの獲得がなかった今となっては、アルベスとの契約を2016年まで延長するのが最良の選択肢、というかそれ以外にないのが現実なのでしょう。いろんな当てが外れた結果がこちら、という印象。スビサレッタは先週末、「アルベスに関してはなんの動きもない」とコメントしていますが、どうなりますでしょうか。

 

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