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ルイス・エンリケ「逆風がチームを強くする」

失点の多さは監督を始めとするチーム全体の問題と。

ネイマールのポーケル(4得点)によって勝利したラーヨ戦から中2日、FCバルセロナはこの火曜日にベラルーシのボリソフにてチャンピオンズリーグ第3節をプレーします。前年度王者を待ち受けるのは、本拠地では侮れない強さを発揮するBATEボリソフ。勝点3の確保が当然視される試合ではありますが、チーム状態が万全とはいえない今、おそらくは楽な戦いとはならないでしょう。一行は月曜午後ミンスクに到着し、ホテルにてコンセントレーション。そのホテルにて行われましたUEFA前日会見では、ルイス・エンリケが幾つかのメッセージをチーム内外に向けて発信しています。

良い状態で年末年始を迎えられる

ミンスクにて行われたこの会見で、マスメディアが大きく取り上げているのは、続出した負傷者やFIFA絡みのあれこれによって被害を受けているチーム状況に関してのコメントでした。ルーチョはきっぱりと言います。

私たちが良い状態で12月を迎えると、私は確信しているよ。問題を抱えているだろうとは考えてはいないし、今私たちに起こっていることの全てが、チームやファンを強くするだろう。現状況が私たちを強くすることに、私は疑問を抱いてはいない」

前節のレバークーゼン戦でカンプノウのファンが“estelades”(星付きカタルーニャ旗。独立支持を表す)を振ったことに対し、UEFA規律委員会がバルサに4万ユーロの罰金を科したことについては深入りを好まず、「その件はすでにジョルディ・メストラ(副会長)が見解を表しているし、私としてはスポーツ外の事案からは距離を取っておく。自分でどうにかなることしか、私にはコントロール出来ないんだ。早期解決を期待してるよ」と述べるに止まっています。

チームのリーダーはメッシ

そしてもうひとつ、ルイス・エンリケが強調したのは、ラーヨ・バジェカーノ戦で活躍したネイマールがチームの新リーダーに就いたわけではなく、このバルサのリーダーはあくまでもレオ・メッシである点でした。「私たちはいつも、卓越した個人のクオリティを供えた選手たちがチームブロックとして行動するように試みているんだ。チームを牽引する誰かを大げさに取り上げる必要はないし、私たちにはすでにメッシというリーダーがいる。大事なのはすべての選手たちがチームを支えることだよ」

ルイス・エンリケが特定の選手を名指しで称賛することはそう多くないですが、セルジ・ロベルトの活躍を訊ねられた監督の答えはかなりのベタ褒めモードでした。「選手としての彼のことを私は完璧に知っている。監督にとっては大きな保証(担保)となる選手で、彼のハイレベルなパフォーマンスには大満足だよ。このレベルを維持し、さらにはもっと上がっていけるよう励ましている

BATEが簡単な相手だと思っていない

火曜日の対戦相手であるBATEボリソフは、グループEではひとつ格下と考えられるチームですが、前節はASローマに3-2で勝利するなど、地元での強さは侮れません。昨年はアスレティック・ビルバオに2-1で勝ち、2012年10月にはその後ヨーロッパ王者になるバイエルン・ミュンヘンの本気メンバーにも3-1で勝利しています。ローマ戦の得点シーンを見るに、なかなか分厚い攻撃をしていますし、良いシュートも打っている(前半30分で3-0)。集中を欠くと痛い目に遭いかねません。

「(2試合合計9-0で勝った)4シーズン前の対戦内容は参考にはならない。私たちが参照しているのは彼らがローマに勝った試合だよ。簡単な試合になるとは期待していない。ここで良い結果を手にするためには、自分たちが為すべきことをして、相手を上回ることに集中しなければならない」

守備の改善に関しては、分析を続け、解決策を求めて働いているところだ。重要なのはシーズン全体でどう推移していくかであり、改善が必要なのは私たちも分かっている。ただ、私たちが多くの失点を重ねているのはデフェンサの問題では決してなく、チーム全体、それに監督の問題なんだ。ラーヨ戦については、私たちの失敗よりも相手の出来が良かったと思う」

「BATEはフレブロディオノフといった中心選手が欠場するとはいえ、カンペオンを相手にプレーするモチベーションが、その穴を埋めることだろう。私はそう確信しているよ」

守備の改善なるか・・・?

チャンピオンズ・グループEでバルサは現在勝点4で首位に立っており、BATEボリソフとの2試合で6ポイントを上積みし、1/8ファイナル進出をほぼ確定させることを目標としています。ラーヨ・バジェカーノ戦でポーケル(4得点)を達成したネイマールの決定力が今回も続くことが期待される一方で、気になるのはチームとしての守備が機能するかどうか。FIFAとかいう組織の制裁やら負傷者の続出などによって、例年以上に苦しい道のりとなっている2015/16シーズン序盤のバルサにとって、まず緊急の課題とされるのが守備の改善です。守備が良くなることで、きっと攻撃も良くなりましょう。

ただ、その守備問題の解決は簡単ではなさそうです。トーマス・ベルマーレンが医療部からの出場許可を受けてベラルーシ遠征メンバーに入ったこと、それによって現在の離脱者がラフィーニャイニエスタメッシの3人になったことはチームにとって朗報なのですが、その3人のうち2人がセントロカンピスタであることがボディブローのように効いており、今回の招集メンバー20名でも中盤の選手はブスケツ、ラキティッチ、セルジ・ロベルト、それにバルサBのグンバウしかいないのはキツイマスチェラーノをピボーテに上げる案くらいで、中盤の選択肢はほとんどありません。ベンチ入りの予想メンバーはデフェンサばかりです(ブラボ、ドグラス、バルトラ、ベルマーレン、マテュー、アドリアーノ、グンバウ、サンドロあたり)。

この中盤も前線もメンバーが足りず、最終ラインは頭数が足りている状況に対し、ルイス・エンリケには3-5-2などを使ってみるという手もありますが、そういうメディア予想は見当たらない。このBATE戦もラーヨ戦と同じようにネイマールの活躍に賭ける感じになるのでしょうか。時間帯によっては往来の激しい試合になりそうですから、ゴールを任されるであろうテル・ステーゲンの良い仕事を期待します。また、ピッチコンディションがいまひとつとの情報もあるので(MD)、全員怪我なくバルセロナへと戻れますよう。守備の改善があれば好いなと思いつつ、勝点3を持ち帰られれば、まずはOKという試合です。

 

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