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思いがけぬ英雄 アルカセル「ゴールに満足。でも重要なのはチームの結果だ」

2ゴールでバルサに勝点3をもたらしたデランテロ

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雨のセビージャ戦で2ゴールを決め、バルサに勝利をもたらしたパコ・アルカセル。先発イレブンを見た時は「おっ」と少し驚いたバルベルデの決断でしたが、これが当たりだったわけですから、監督もパコも大したものです。新しく英雄が登場するのは、チームにとって朗報。予想外の英雄ならなおのことで、メッシのゴールに頼らず難敵に勝ったことにも価値があります。

チャンスを活かさなければならない

予想外の英雄といえば、最近ではパウリーニョです。ウスマン・デンベレが負傷し、スコアで先行されるなどイヤな展開だったヘタフェ戦で決勝弾を決めたパウリーニョも驚きでしたが、このセビージャ戦で価値ある2ゴールを決めたのはパコ・アルカセル。苦しい時期を経てのこの活躍は、ファンの胸を熱くさせます。

相手の失敗を逃さず先制点を決めた際の表情は、吠えるのではなく安堵の喜びといった様子で。ボールをおなかにいれ、生まれくる娘さんに捧げたのも幸せな映像でした。試合終了後、アルカセルはこんなふうに語っています。

「今夜が僕の試合になったこと以上に、強調すべきはチームがすごく戦ったことだよ。こういう苦しい試合がチームにポジティブなものを与えるんだ。チーム全員にスイッチが入っているのは良いことだ」

デランテロ(FW)はゴールに生きているからね。シーズン序盤はネガティブな流れに入っていたけど、ついにゴールが入った。ハードワークを続けて、次のチャンスを待たないとね」

「監督が与えるチャンスを、僕らは活かさないといけないから。ゴールには満足してる。でもそれ以上に結果に満足してるよ」

自分が目立ったことよりも、チームが勝てたことの方が大事だというこの謙虚さ。試合後のコメントとしてはよくありますが、爽やかでいいものです。

抜け目ない先制点、“9番”らしい決勝点

セビージャ戦のパコ・アルカセルのゴールは、彼の特性がよく表れていました。ペナルティエリア内の仕事人であり、ワンタッチでのシュートが非常に上手いデランテロ。この試合だけ観た人なら、パコがほとんど試合に出ていないとは思いもしないことでしょう(先発は今季3回目)。

1点目は敵失を逃さない狡猾さによる得点です。エスクデロにもらったボールを、最後の壁ソリアに当てないように、フェイントを交えながら丁寧に相手ゴールへと沈めるシュート。チームのために走ることでゴールという結果も付いてくる、それを信条とするパコの頑張りが報われました。

そして2点目はエリアで勝負するデランテロらしい、センタリングに点で合わせるゴール。こういうシュートがアルカセルは非常に巧みです。チームが必要としていたタイミングに決めたのも価値があります。

攻撃に、守備にと走った

これら2つの得点シーンだけでなく、それ以外の働きも上々でした。昨日のバルベルデは戦術に修正を加え、エストレーモを置かない4-4-2を採用。アルカセルは守備時は右サイドを埋め、3度セビージャからボールを奪い取っています。

攻撃時はデランテロ・セントロとなって前方にダッシュ。攻守が切り替わるたびに長い距離を走らねばならず、体力的にはそうとうに消耗が激しかったでしょう。2-1のゴールを決めた後、バルベルデは彼をジェラール・デウロフェウと交代させ、パコは充実した様子でカンプノウの拍手を受けながらベンチへと退きました。

攻守に貢献することで、自らの価値を示したパコ・アルカセル。これによってメディアが貼った戦力外、放出候補のシールは外れたでしょうし、戦術のオプションとして活きてくるんじゃないでしょうか。

その一方で元気のないルイス・スアレスが心配・・・ バルベルデさん、次はルイシートの自信を甦らせるための処方箋を見つけ出してくださいませ・・・

 

コメント

  1. レト より:

    チームそのものは無敗を維持したまま代表戦へ。
    ただ、最近は停滞する試合も増えてきたのでやはりチームに刺激と変化が欲しいですね。
    後半戦でも停滞するようなことがあっては危険です。
    冬の補強で前線とアンカーに1人ずつ欲しいです。
    代表戦でもメッシは出場が確約されていて休めないですからね。

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