バルサの一員になるのは感動的だったけれど・・・と8年前を振り返るウクライナ人セントラル
ペップ・グアルディオラ時代に、ドミトロ・チグリンスキーという選手がいました。2009年夏にペップの強い要望で獲得したセントラル(CB)でしたが、名監督が期待した実力を発揮することなく、補強資金捻出のために1年で放出。バルサの補強史における失敗例の一つとして今も語られる、気の毒な選手です。
バルサに適応しきれず
気の毒な、と思う大きな理由は、チグリンスキーがいいヤツだからです。
バルサで苦い経験をしたあと、新天地で愚痴をこぼす選手はちらほらいますが、このチグリンは決してそういうことはしなかった。恨み節を言わない。そういう人にはこちらも「残念だったね」と、ねぎらいたくなるものです。
そのチグリンスキーが昨夜、ラジオ局カデナSERの番組 Qué t’hi jugues に出演。バルサ時代のことを誠実に語りました。
「バルサは別世界なんだ。メッシやイブラヒモビッチといったチームメイトたちは、信じられないほどレベルが高くて驚いたよ。そのチームの一員になることは感動をしたけど、クラブが僕に支払った2,500万ユーロの移籍金はプレッシャーだった。現実に即した金額じゃなかったからね」
「チームに適応するためには、僕にはもっと多くの時間が必要だったんだ。カンプノウが僕に(ブーイングの)指笛を吹いた時は驚いたよ。5分前には僕を励ましていた人たちが、僕を野次ることを理解できなかった」
適正価格を超えた移籍金といえば、ウスマン・デンベレはどうかな・・・。
バルセロナのようなクラブで成功するためには、資質の高さはもちろんのことながら、精神の図太さ、打たれ強さもまた必要だというのが分かります。
世界最高選手はメッシ
強者のみが栄光を掴むバルサで、とりわけ屈強なのはレオ・メッシです。世界最高選手が誰かと訊ねられたチグリンスキーは、迷うことなくこう答えています。
「クリスティアノは良いゴレアドールだけど世界最高じゃない。彼はエゴイストだからね。その点メッシは違うよ。彼はいつもチームのことを考えている」
ちなみにチグリンスキーはバルサ退団後は古巣シャクタール・ドネツクで2015年までプレー、同じウクライナのFC Dnipro Dnipropetrovsk を経て2016年からはギリシャのAEKアテネに所属しています。
このニュースのまとめ
- ・チグリンスキーはいいヤツ
- ・移籍金は重圧にもなる
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