カピタンが退団を考えているとメディア報道
アンドレス・イニエスタがバルサ退団へと近づいている、との記事がメディアに再登場してきました。現時点ではまだなにも決まってはないけれど、ドンは中国行きを真剣に思案している、というのが基本的な報道ライン。10月に結んだ“生涯契約”により、退団の自由が彼にはあります。
この件を、迷ってはいるけれど決めてないだけ、の観点でみていきます。
4月末までに決断しないといけない
今回の発端は、イニエスタ自身によるチェルシー戦終了後のインタビューです。
チェルシーに勝って、クレが喜んでいるところで残留について訊ねたくても、とも思いますが、そこでのカピタンの答えはこうでした。
「それを最初に知るのは、あなたたち(報道陣)ではなくてクラブだよ。僕はその決断をしなければならないし、残留か退団か、4月30日までに選ばないといけない」
「(ここで)続けるのか、出ていくのか、選択肢は二つある。これからの数週間で決めていくよ。僕がしなければならない決断だし、僕の考えは契約更新の時から変わってない」
もし退団するなら、スポーツ的な理由となるはず
では、終身契約時のアンドレス・イニエスタの“考え”がどんなものだったか、ちょっと振り返ってみますと・・・ 「おまけとしてではなく、戦力として加わり、自分が重要だと感じてバルサにいたい」「自分にいつもの力がなくなっていると思えば、考えを変えるだろう」と契約発表の会見で語ってます。
中国からの“メガオファー”が取り上げられていますが、肝はスポーツ的な部分。
役立てなくなったと感じれば去る、これがイニエスタが常々繰り返してきた考えですし、5月11日で34歳になる彼なので、来季も同じようにやれるかどうかは非常に重要でしょう。
退団を検討する理由があるとするなら、10月、12月、1月、3月と筋肉トラブル(多くは筋疲労)を繰り返し起こしていることでしょうか。くわえて、“後継者” フィリペ・コウチーニョの加入も影響を及ぼしているかもしれませんけど・・・
ただ・・・ チェルシー戦の出来やエルネスト・バルベルデの起用法を見れば、アンドレス・イニエスタがバルサにとって重要な存在でなくなったわけがないのです。スポーツ的な理由なら、是非残ってほしい。
バルベルデは可能であれば必ずといっていいほどイニエスタを先発起用しますし、イニエスタがピッチにいないバルサは、バルサ風味がだいぶ薄くなってしまいます。
メディアは移籍が有力の見解
これはメディアが放っておかないだろうな、と初見で感じたイニエスタの発言を受け、カピタンが中国行きを真剣に考えていて、移籍へと近づいているとまず大きく報じたのはMD紙です。
15日のウェブ版で先行報道した同紙曰く、「決断はまだ下されていないけれども、イニエスタの手元には中国方面から4つのオファーが届いていて、そのうちの1つを受けようの考えが頭にある」
同時に、ライバル紙のSPORT(16日)もまた「バルサはイニエスタを失ったと見なし始めている」と言い出しているのが不安を増幅させます(経済的な理由を強調している点は疑問)。
あとは以前、親友のイバン・ラキティッチが「友人として望むのは、彼が満足し、楽しんでいること。心に従って決断することだよ。どういう決断をしようとも、僕は彼を支持するだろう」と語っているからも、ドンの迷いはガセではないでしょう。
“決断してない事実を告げただけ”論
とはいえイニエスタを愛するクレですから、退団はまだ今季ではないと考えたい。
改めて彼のコメントを振り返ると、残留を明言しなかっただけで、メディアが報じるように心が退団に近づいているとまでは行かないんじゃないかとも解釈できます(大いに願望込み)。
誠実なアンドレスだから、自分は4月30日までに決断内容をクラブに伝えなければならない、との事実を語ることに違和感はないです。
昨年9月にもイニエスタが契約更新の合意について「ノー」と言った、と騒ぎになりましたが、それと同じような感じで、まだ最終決断をしていないのだからそれをそのまま言ったんじゃないかと。
10月10日のバルサニュースにおいて、「4月中旬あたりからは、イニエスタの去就についてメディアがざわざわし始めるかもしれません。少なくとも最後の1-2年はそういうことになるでしょう」と書いていましたが、もう3月中旬だからこの話は出てきますよね。
まあもうしばらく様子を見るのがいいです。
シーズンの大事な時期に、自分のことでチーム周辺がざわつくことをドンは望みませんし。
このニュースのまとめ
- ・チェルシー戦の後、「残るか去るか、決めないといけない」と述べたイニエスタ
- ・これを受け、メディアに去就問題が現る
- ・バルサへの回答期限は4月30日
- ・不可欠な中心選手だが、筋肉トラブルで迷う?
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